ミケガモのブログ

ミストハッキャヴィーナス【デュエプレ】【マスター】【DMPP-11】

デッキレシピ

f:id:mikegamo:20220114151242j:plain

  • コンセプト:A
  • 完成度:A+
  • デッキパワー:A
  • 思い入れ:A+

22/01/11, HDMカップADマスター達成。 8連勝でスイーッと上がれた。 f:id:mikegamo:20220114151258j:plain

《雷鳴の守護者ミスト・リエス

f:id:mikegamo:20220114151408j:plain

諸君に問おう。

《ミスト・リエス》、使いたくないか?

デュエルが続く限り、永遠に尽きることのない手札。 リソースを気にすることなく小型クリーチャーを連鎖的に並べる快感は、 他のカードでは味わえない。

紙では殿堂入りにまで上り詰めたそんな《ミスト・リエス》が、 ほとんどそのままの能力でデュエプレに実装されている。 これを使わずして、何のためにデュエプレを始めたのか。

《ミスト・リエス》は、ボクにとってそういうカードである。

mikegamo.hatenablog.com

《ミスト》の課題は?

しかしこの《ミスト・リエス》、今のデュエプレでは全くと言っていいほど使われない。 一体、彼の何がダメなのか。

その1、盤面の7体上限。

これがデュエプレ初期ですら評価が微妙だった一番の原因である。 紙では、クリーチャーを10体近く展開して《スパーク》以外のトリガーを余裕でケアしながら圧殺する試合展開がよく見られた。 万一決め損ねたとしても、保険となるブロッカーが大量に置いてあるので負ける心配が無かった。

ところが、7体制限のあるデュエプレだとその戦術は成り立たない。 白系の展開デッキは、戦い方の根本を見直すことを迫られた。 当然、その中核だった《ミスト・リエス》も同様である。

その2、ドローに融通が利かなくなったこと。

デュエプレでは、ドロー効果が強制になった。 そのせいで、終盤は山札枚数を特に気にしながらプレイしなければならない。 LOが近くなった時、わざと相手の《ミスト・リエス》を放置した上で、 自分のクリーチャーを出してドローさせるプレイングすらあった。 ましてや、終盤に殴り手として《ミスト・リエス》を出すなど言語道断である。

また、手札が6枚に達するとそれ以上ドローできなくなったのも地味に痛い。 一刻も早く引きたいカードがあるときは、とにかくドローしまくりたいはずである。

その3、インフレデザイナーズデッキが多い環境であること。

紙で《ミスト・リエス》が使われていたようなデッキタイプは、デュエプレガチ環境においては3弾までに消滅した。 それ以降はデザイナーズデッキの台頭でゲームスピードが大幅に速くなり、《ミスト・リエス》を出す暇が無いデュエルが増えた。

また、デザイナーズデッキ側には専用のドローエンジンが配られていることが多い。 汎用ドロソを必要とするデッキ自体が減ったため、《ミスト・リエス》は一層注目されなくなった。

その4、《知識の精霊ロードリエス》の存在。

上位互換でこそないが、自身を出した時に1ドローできるのは大きな差である。 ブロッカー主体のデッキを組むのであれば、《ロードリエス》を採用したほうが良いのは間違いない。

《ミスト》の活用方法

こんな枷を背負った《ミスト・リエス》を活躍させるには、一体どうすればいいだろうか。

《ミスト・リエス》の良さを引き出すための条件として、

  • 小型を並べるのに意義がある構築
  • 盤面上限が気にならない構成
  • 非ブロッカーを多く積む

のような特徴が求められるだろう。

実は、この答えは1年前から出ている。 《超神星ヴィーナス・ラ・セイントマザー》である。

小型を並べる構築でありながら、自分の盤面を圧縮することで盤面上限の問題を克服できる。 進化元には非ブロッカーも多いため、《ロリエス》の差別化も十分だ。

さらに、種族:ガーディアンは《ヴィーナス》の対象種族でもある。 《ミスト》の上に進化するのはイヤだが、《ヴィーナス》のシンパシーのおかげで、 《ミスト》は進化元にならなくても《ヴィーナス》に貢献できる。

今回はグレートメカオーではなく、《ミスト・リエス》を軸にした《ヴィーナス》のデッキを組んでいこう。

f:id:mikegamo:20220114151533j:plain

《ハッスル・キャッスル》

f:id:mikegamo:20220114151626j:plain

11弾登場。このデッキ最後のピース。

ブレイク置換がなくなったこと、シールドを守りながらドローできるシノビが実装されていないことで、 紙の頃と比べるとだいぶ弱くなってしまった城。 それでも、《ミスト・リエス》同様にクリーチャーデッキの置きドロソとして運用できる点は変わらない。

ブーストから狙う置きドロソが《ミスト》1種類だと、デッキコンセプトとしては心もとない。 このカードが5,6枚目の《ミスト》となったことで、安定した立ち回りが実現できた。

また、構築時に不足しがちな緑単色マナであることも地味に助かるポイントである。

《ミスト》《ヴィーナス》自体は、言ってしまえば7弾から成立している組み合わせ。 しかし、今回のコンセプトでデッキを組もうと思えたのは、 この《ハッスル・キャッスル》が登場したからである。

周辺カード

《ミスト》《ヴィーナス》《ハッキャ》以外のカードについて、《ミスト》視点での重要性を登場時系列で説明。

《機動要塞ピラミリオン》

f:id:mikegamo:20220114151548j:plain

一番組み合わせたいカード。 1枚キャストするだけで2体が場に出て、《ミスト》で2枚ドローできる。 まあ《ガトリンガー》も似たようなもんだけど……。

《霊騎幻獣ウルコス》

f:id:mikegamo:20220114151553j:plain

8弾で登場。 《青銅》に続き、3→5と繋ぐ待望のクリーチャー。 このデッキでは《青銅》を押しのけて4枚。 今の環境では《ミスト》を少しでも早く出したいので、ブーストはほぼ必須である。

超優秀セラフィムのコイツが出てきたおかげで、《ヴィーナス》の種にグレートメカオー以外のカードを積む選択肢が生まれた。

《秘精甲蟲メタルバグ》

f:id:mikegamo:20220114151607j:plain

8弾登場。コスト軽減により擬似的に3→5《ミスト》を実現する。

《ウルコス》よりは弱い場面が多いが、彼に近しい役割と種族を買って4枚採用。

《霊王機エル・カイオウ》

f:id:mikegamo:20220114151612j:plain

8弾登場。 【メカオー】《ロリエス》との差別化には一切貢献しない。 でも強すぎるので入る。

《霊王機トリファリオン》

f:id:mikegamo:20220114151616j:plain

8弾EX登場。 専用構築なら2ヒット以上を狙うのがセオリーだが、 このデッキではデカい《ピラミリオン》くらいにしか思ってない。

性能もさることながら、不足しがちな緑・青マナを補給してくれるのが何よりありがたい。 入れすぎると腐るため2~3枚がいい。

《月光電人オボロカゲロウ》

f:id:mikegamo:20220114151621j:plain

9弾EX登場。 《オボロ》→《ミスト》のドロー順が逆だったら神なのだがまあ仕方ない。 デッキを4枚掘れるだけでも十分である。

2ターン目に出せるなら、《ウルコス》《メタルバグ》《ミスト・リエス》を探しに行く。

《ライフ》

余ったスペースにちょろっと入れておいた。 9, 10枚目の《ウルコス》なので4積みしなくて良い。 《ミスト》《ハッキャ》を早く立てるためにブーストは大事だ。

《バリスパ》《ミューズ》《ナチュトラ》

f:id:mikegamo:20220114151639j:plain

トリガー3種6枚。

緑確保のため、《ナチュトラ》は2に。 色合わせなら《花籠》だが、多色が増えすぎてしまうので今回はパスで。

残り4枠は、2-2で棲み分けることにした。 《ミューズ》は対ビートのトリガー、《バリスパ》は対コントロールの突破手段。 《ミスト》で山を掘れるので、手札に両方来て使い分けできるシーンも多かった。

ゲームプラン・改良点

  • 3t《ウルコス》or《メタルバグ》
  • 4t《ミスト・リエス
  • 5t《ピラミリオン》から《オボロカゲロウ》、《ヴィーナス》

がベストムーブ。 5ターン目に3ドローしながら《ヴィーナス》《ミスト》の布陣が出来上がる。

このデッキのもう一つの顔は、「緑入り【メカオー】」。 《ミスト》早出しのために入れた緑は、デッキの速度アップにも貢献している。 高速化した環境にもついていけるのがこのデッキの強みである。

候補カード

《キャプテン・ミリオンパーツ》

f:id:mikegamo:20220114152006j:plain

非メカオーのブロッカーが入っていないので、全然積んでいいカード。 若干キツい《ゼンアク》や【ナイト】への回答札にもなる。 これらのカードと多く相対することになったら、投入を検討できる。

《巡礼騎ガスティン》

f:id:mikegamo:20220114152011j:plain

激しい手札消費を《ミスト》で補える。 シナジー的にはぜひ入れたいカード。

仮組みの段階では、《オボロカゲロウ》の枠が1枚これだった。 青が足りなかったため今の形になったが、 仮にスペースが空いたら復活させたいカードではある。

《ミスト》を取り巻く環境

デッキ本体の解説は以上で終わりである。

ところで、《ミスト・リエス》は1弾のカードである。 このデッキは11弾で完成したが、別にこのデッキでなくとも《ミスト》を使う機会はあったはずではないだろうか?

実は、ボクはデュエプレ1弾からずっと、《ミスト・リエス》をランクマッチで使うタイミングを伺っていた。 そんな自分が、各環境が《ミスト・リエス》にとってどんなものだったのかを綴っていく。

1弾

汎用ドロソとして引っ張りだこ……となるはずが、 その役割は時代を先取りした《二角の超人》が担っていた。 cipでアドバンテージを取れて打点にもなる《二角》が重宝された時代である。

手札上限のある《ミスト》は、強制2枚回収となった《二角》と微妙に相性が悪かった。 お互い紙のままの効果なら抜群のシナジーだったはずなのに……。

【デイガボルコン】のドローソースとして環境にはいたものの、 LOも勝ち筋に置く都合上そこまで大事なカードではなかった。 《ミスト》を入れない構築も普通に多かったと記憶している。

2弾

《グレナ・ビューレ》《ペトローバ》登場。 【ガーディアン】デッキの立ち位置は大幅に良くなった。

が、時を同じくして《クリムゾン・チャージャー》が登場。 アドを取られながら除去されるようになった2000以下のクリーチャーは、人権がなくなった。

時間をかけて大量展開すると、【青黒バロム】に盤面リセットされるのも辛いところだった。

そんな環境だったので、【ガーディアン】のメインドロソは《アクアン》だった。 《ミスト》も採用されることはあったが、大活躍というわけではなかった。 ボクも積んでなかった。

mikegamo.hatenablog.com

3弾

インフレが大幅に加速。 圧倒的な攻撃力を持つ《ブリザード》《ガルザーク》に対しては、 明らかに《ミスト・リエス》を出している暇がない。

《ミスト》目線では、火力耐性を上げてくれる《パラ・オーレシス》がありがたかった。 が、《パラオレ》を立ててから《ミスト》を出すお気楽ムーブは環境に通用しなかった。

《ミスト》を採用しうる環境デッキは、【白黒ボルバル】【ドロマーイニシエート】くらい。 もちろんそれらに必須というわけでもなくて、せいぜい候補カードの立ち位置だった。

小型カードで盤面を固めるタイプのクリーチャーコントロールがいた環境は、ここが最後。 《ミスト・リエス》は大きな功績を上げること無く、永い眠りについた。

mikegamo.hatenablog.com

4~5弾

【5c天門】爆誕。 《ザーディア》《バルホルス》のせいで、小型クリーチャーを並べる意味がなくなった。 4弾収録の《炎槍と水剣の裁》も、小型展開デッキを駆逐する要因となった。

6~7弾

インフレが更に進行。 【ツヴァイ】【アポロ】【メカオー】といったデザイナーズデッキは、 《ミスト》がドローを始めるくらいのタイミングで理不尽な打点を押し付けてくる。 とても《ミスト》を立てている場合じゃなかった。

7弾の時点では、グレートメカオーのパーツが充実しすぎていたため、 《ヴィーナス》を【メカオー】以外で運用することは困難だった。 これより後に出たカードも合わせて、ようやくメカオー以外の選択肢が生まれたと言える。

なお、7弾環境開始と同時に、《ミスト》はNDからスタン落ち。 以降はADで活躍の場を伺うことになる。

8~9弾

《ゲオルグ》《アガピトス》《ゲキメツ》登場。 《ゲキメツ》は《ミスト》を焼き、 《ゲオルグ》《アガピ》は《ペトローバ》の強化体系をたやすく突破する。 デザイナーズデッキが抑圧されてゲームスピードは少し遅くなったものの、 それ以上に盤面制圧が苦しかった。

さらに8弾EX~9弾環境では、 コントロール側が《驚天》《烈流神》などの対策で《エタガ》をガン積みするようになっていた。 とにかく除去を当てられやすい環境だったので、やはり《ミスト》は使いづらかったと思う。

9弾EXでは《ロリエス》追加。 自分としては嬉しいんだけど、《ミスト》目線だとライバル。

10~11弾

10弾で《エタガ》DP殿堂。序盤から手厚く除去を撃つ【赤ドロマーコン】は数を減らした。 これに伴い5cのターボ《ゲキメツ》が流行するも、11弾でその《ゲキメツ》もDP殿堂。

メジャーデッキとして唯一のコントロール・【5cコン】には、今や軽量除去も《メツ》も入っていない。 序盤~中盤に妨害が来るとすれば、《ビューティシャン》《ジャック》《ベガ》《ヘヴィ》。 いずれもクリーチャーなので、《ミスト》を出しておけば被害は抑えられる。

4弾環境以降だと、11弾環境は《ミスト・リエス》が動きやすい環境だと思う。

ただし、11弾では全体火力の《デスドラ》《HELL》が登場している。 汎用カードの《裁》《エタガ》などと比べると遭遇率は高くないし、 使われるまでにも時間的余裕はあるのだが、 発動を許すとそれらよりも恐ろしい結末が待っている。 早めに《ヴィーナス》を立ててしまえると良い。

おわりに

長年の課題カードだった《ミスト・リエス》を、今回ようやく使うことができた。 別にいつでも良かったのだが、上で考察したように《ミスト》が使いやすい環境を待っていた。

それはそうと、今期はNDのほうがかなりマズいことになっている。 新弾前にマスターに上がっておきたいのだが、どうなることやら……。

対戦動画

youtu.be