はじめに
今回はこちらのお題から。
この前の進化GVの強化を読ませていただいて、強力な進化元の充実、元々持っていた強い耐性を所持したGVが最初に参戦できたなど、とても興味深い考察ですごく面白かったです。 とそういった記事拝見して私も疑問に思ったのですが、ならそれ以外の進化GVは果たしてデュエプレで耐えうる強さを引っ提げて参戦できるのでしょうか? ミケガモさんの好みの超神星を数体でいいので、こんな進化元やこんな強化があったら強いのでは? という考察を読んでみたいと思いました。 ご考察のご検討をお願いいたします。
https://odaibako.net/detail/request/18f01016-52a2-46e2-a70f-f1ebbec56373
以前、「デュエプレの超神星は何故強くなれたのか?」というお題をいただいた。 同じ投稿主かどうかは分からないが、 今回はそこから派生して、未だ実装されていない超神星たちについて考察せよというお題である。
自分の意見を最初に述べておこう。 未実装の超神星たちについては、環境入りさせることは可能だが、これから超神星を量産して収録するのはハードルが高いと思う。
前半部分は、超神星を量産するのが難しい理由、後半部分は、それでももし実装するとしたらどんな風になるか というテーマでコメントしていきたい。
前半:超神星を量産するのは難しい
DMPP-07では3体の超神星が収録され、そのどれもが環境に大きな影響を与えた。 しかし、他の超神星たちを環境入りレベルに引き上げた上でデュエプレにリリースするハードルは、想像以上に高いと思われる。その理由は2つ。
1つ目は、他の超神星には元からの素養が無いこと。
前の記事で触れた通り、《ヴィーナス》《マーキュリー》《アポロヌス》の3体は、 進化GVというシステムに致命的な「確定除去への弱さ」をカバーする能力を元から持っていた。 そのおかげで、
- 《ヴィーナス》:除去を3回まで無効化する
- 《マーキュリー》:呪文を3回まで無効化する
- 《アポロヌス》:ワールドブレイク。選ばれるとマナを飛ばす
といった具合に、カードの元の雰囲気を変えず、シンプルな効果で収録することが出来ている。
他方、ほかの超神星たちは、そのような能力を持ち合わせていない。 前回も指摘した通り、これらの進化GVを実戦レベルに引き上げるには、除去耐性系の効果を追加するのが必須となるだろう。
しかし、効果を追加しようと思うとカードテキストが長くなってしまうという問題がある。 目玉のメテオバーン能力がそのまま除去耐性になっている《ヴィーナス》《マーキュリー》とは違って、 他の超神星たちはメテオバーン能力と別個で除去耐性を付けなければならない。 そうなると、テキストの煩雑化は避けられない。 元カードの風味は失われるし、デュエマに慣れていない人にも優しくない。
実は私は、デュエマをやったことがない友人に、たまにデュエプレを遊んでもらっている。 その友人に7弾環境(※シルバー帯)を遊んだ感想を聞いたら、 「3体合体のカードにやられる!意味分からん!」という旨のコメントが返ってきた。 進化GVという新しいシステムが使われているのは分かるが、細かい効果まで把握していない(特に調べてもいない)のである。 現実的にこういうプレイヤー層もいるので、効果をなるべく簡潔にするのはやはり重要だと思う。
ということで、実装のために魔改造するのが好ましくないというのが1つ目の問題点となる。
2つ目は、実装しても代わり映えのしないデッキになってしまうということ。
超神星デッキの基本的なプレイングは極めてシンプル。
進化元をいっぱい並べる。進化して攻撃する。
以上である。
《機動要塞ピラミリオン》《センチネル・ドラゴン》らで超神星が強くなれたのを見れば分かる通り、 進化GVを出すまでは、進化元をひたすら横に並べるのがベストムーブである。 そして、少なくとも7弾の超神星3体は、一度進化を許してしまうとほぼゲームエンドとなる。
実は、このような「小さいクリーチャーを展開して理不尽ともいえるカードパワーで押し切る」という構図は、 既存の【ウェーブストライカー】【ツヴァイランサー】と根本的に同じである。
超神星は進化GVというギミックに縛られているため、進化元を展開するという過程は避けて通れない。 そして、仮に《ヴィーナス》らと同じレベルの強さを求めるならば、 出しただけで7割ゲームが終わるようなカードパワーを持っている必要がある。 ゆえに、今後超神星を実装しても、既にあるデッキタイプに毛が生えたものにしかならない可能性が極めて高い。
「超神星爆誕」がリリースされた今、超神星の名の価値は少し下がってしまった。 頑張って収録したとしても、似たようなデッキが増えるだけでは魅力的なカードにはならないように思う。
せっかく出たとしてもそのデッキが没個性的になってしまいそうだというのが2つ目の問題点だ。
余談だが、DMPP-05の進化Vのように、出してもすぐに勝負が決まらないくらいのカードパワーならば個性を出す余裕がある。 進化Vは、進化元が緩いおかげで構築やプレイングにも幅を出せるのが魅力であるように思う。 ガチ・カジュアルを問わず、組めるデッキの種類が多いほうが、個人的には好みである。
↑ 一見バカげていてもまともに組める。そう、進化Vならね。
お題の難しさにブーブーいうのはそろそろ終わりにして、本題(と思われる)のオリジナルカード製造に入っていこう。
後半:超神星の実装を妄想する
ここからは、デュエプレ未実装の超神星たちの効果を妄想して遊ぶコーナーである。 選定は、私のお気に入りの太陽系惑星フェニックスの残り6体とさせていただく。 前半で課題だと指摘した、デッキとして見た時のオリジナリティーを確保することを最優先としたい。
進化元について
デュエプレで暴れている《機動要塞ピラミリオン》は、 元は各ハイブリッド種族に配布された「お供種族踏み倒しサイクル」の一人である。 山札から直接出すという、もはや強化の最終形ともいえる形を既に見せられてしまったのは困るが、他の種族にもこれに匹敵する展開力のカードを配ってやれば良い。
種族単位のプッシュで行くと、グランド・デビルは《スナイプ・アルフェラス》。
アーク・セラフィムには《霊騎サンダール》あたりを調整して出してやったら良い。
ドリームメイトは7弾でも良カードがいくらか出ているので、その調子でラインナップを増やそう。
ティラノ・ドレイクは古のカードプールだと無理。出すなら本気出せ。
個人的には、元は《ジュピター・キングエンパイア》の専用サポートである《博識の森のポルタス》ら3体のようなカードが報われてほしい。
超神星たち
お待ちかねの超神星本体たちの改造に入ろう。 太陽系の内側からGO。
《超神星マーズ・ディザスター》
<改変後>
- 超神星マーズ・ディザスター 火文明 (6)
- 進化クリーチャー:フェニックス 13000
- 進化GV−自分のティラノ・ドレイク、ドリームメイト、ヒューマノイドのいずれか3体
- シンパシー:進化元種族
- メテオバーン1−攻撃する時、MB1してもよい。そうした場合、相手のパワー5000以下のクリーチャーをすべて破壊する。
- メテオバーン2-相手プレイヤーを攻撃してブロックされなかったとき、MB2する。そうした場合、このターン、このクリーチャーがシールドをブレイクするとき、相手はそのシールドを手札に加えるかわりに墓地に置く。
- T・ブレイカー
差別化や環境の点で最も有望だと思っているカード。 全体火力はデュエプレの展開系コンボに良く刺さる。
対象を相手の場だけにして、自軍が被害を受けないように調整。 さらにコントロール相手に腐らないよう、シールド焼却能力を追加。 実質的に1回しか効果を使えないようにした。
除去耐性が無いが、前のめりなカードはこれでいい。
《超神星ジュピター・キングエンパイア》
<改変後>
- 超神星ジュピター・キングエンパイア 自然文明 (5)
- 進化クリーチャー:フェニックス 14000
- 進化GV−自分のドリームメイト、アーク・セラフィム、ワイルド・ベジーズのいずれか3体
- シンパシー:進化元種族
- メテオバーン1−攻撃する時、MB1する。そうした場合、それと同名のカードを墓地と山札から1体ずつバトルゾーンに出す。
- 自分のクリーチャーが破壊されるとき、かわりにマナゾーンに置く。
- T・ブレイカー
シンプルな元の効果をそのまま強化。 場数が減るデメリットを消すため、攻撃時にさらに場を増やせるようにした。 コストも他のGVよりも軽くし、よりアグロ適性を高めた。
余談だが、デュエプレのメテオバーンは、進化元カードの移動先が墓地で固定されている。
《超神星サターン・アダマント》
※オリジナルカード
- 超神星サターン・アダマント 光文明 (7)
- 進化クリーチャー:フェニックス 12000
- 進化GV−自分のイニシエート、グラディエーター、ライトブリンガーのいずれか3体
- シンパシー:進化元種族
- メテオバーン1-相手クリーチャーがターン中はじめて攻撃するとき、MB1する。そうした場合、他のクリーチャーはそのターン中攻撃できない。
- 相手はこのクリーチャーを選べない。
- T・ブレイカー
なぜか欠けている土星のフェニックス、完全オリジナルカードで実装してみる。
防御に寄せたフェニックスを作りたかった。 フェニックスの弱点である、「素通りされて殴られる」を防止。 選ばれないを付与することで、クロックパーミッション風に相手を追い詰める。 ちょっと弱いかもしれない。
名前は土星にまつわる何かから適当に引っ張ってきた(よかったら推測してみてほしい)。 進化元種族は光の種族から3つ。
《超神星ウラヌス・ナインテイル》
<改変後>
- 超神星ウラヌス・ナインテイル 自然文明 (6)
- 進化クリーチャー:フェニックス 12000+
- 進化GV−自分のビーストフォーク、ホーン・ビースト、ギガント・インセクトのいずれか3体
- シンパシー:進化元種族
- このクリーチャーの下にあるクリーチャーのパワーを、このクリーチャーのパワーに加える。
- メテオバーン1-攻撃するとき、MB1してもよい。そうした場合、相手のクリーチャーを、パワーの合計がこのクリーチャーのパワーよりも小さくなるように選び、相手のマナゾーンに置く。
- バトルゾーンを離れるとき、自分の他のクリーチャーがあれば、かわりにそれらを全てこのクリーチャーの下に置く。
- パワード・ブレイカー
下のカードぶんだけパワーが上がる効果でダイナモを意識。 弱すぎる《ナチュラル・トラップ》効果は、豪快な《地獄スクラッパー》化で強化した。
なんとなく強そうに見えて、微妙に使い辛そうな感じ。
ダイナモ、組みたかったなぁ……。
《超神星ネプチューン・シュトローム》
<改変後>
- 超神星ネプチューン・シュトローム 水文明 (7)
- 進化クリーチャー:フェニックス 13000
- 進化GV−自分のグランド・デビル、デーモン・コマンド、エンジェル・コマンドのいずれか3体を重ねた上に置く。
- シンパシー:進化元種族
- メテオバーン1−攻撃するとき、MB1する。そうした場合、相手のクリーチャーを全て山札に戻し、相手の山札をシャッフルする。
- バトルゾーンを離れるとき、かわりに山札に戻してシャッフルする。その後、カードを3枚引く。
- T・ブレイカー
とあるブログで読んだ効果が面白くて、それに引っ張られてしまった。 全て山札に返す能力はオリジナリティーがあって大変よろしい。
本当は進化元種族を変えたいのだが、パッと思いつかなかったのでそのままにしている。
《超神星プルート・デスブリンガー》
<改変後>
- 超神星プルート・デスブリンガー 闇文明 (5)
- 進化クリーチャー:フェニックス 13000
- 進化GV−自分のデスパペット、グランド・デビル、ティラノ・ドレイクのいずれか3体を重ねた上に置く。
- シンパシー:進化元種族
- メテオバーン1−攻撃するとき、MB1する。そうした場合、相手は自身の手札をすべて捨てる。
- バトルゾーンを離れた時、自分の墓地からカードを3枚ランダムに手札に戻す。
- T・ブレイカー
元カードでも一番コストが低かったので、それに従って低コストにした。 効果はシンプルにハンデス。紙の方だと《大邪眼B・ロマノフ》とかいたし、このくらいやっても全然大丈夫でしょう。 むしろこのラインナップの中だと弱いほうかもしれない。
おわりに
カードデザインは難しい。開発班の皆さん、お疲れ様です。
文明バランス的に、8弾では《超神星ビッグバン・アナスタシス》《超神星ブラックホール・サナトス》の2体がリリースされるものと読んでいる。 今いる3体とは一味違ったカードになることを期待したい。