ミケガモのブログ

ワルボロフシーザー【デュエプレ】【マスター】【DMPP-23】

2024/1/7, オウギンガカップADマスター。

こんなはずじゃなかった。手短に行こう。

なんで組んだの?

23弾の《ワルボロフ》で、《シーザー》の進化元2体を一度に揃えられるようになったことに注目。 ファンキー・「ナイト」メアから《グレイテスト・シーザー》に進化する案は前弾から出ていたが、 それがさらに洗練されたと判断して作成した。

《ワルボロフ》はまあまあのパワーカード。 最悪【黒単ワルボロフ】の基盤に泣きつけばいいだろうという判断もあって、マスター到達を目指すことにした。

つまらない構築

構成は概ね純正の【黒単】。 《シバカゲ》《ゲンセトライセ》を抜き、代わりに《シーザー》《HELL》を入れた形である。

《シーザー》《HELL》を入れるメリットは、 【黒単】がやや苦手とする小型処理、および仕込まれたトリガーのケアができるようになったこと。 通常の【黒単】にはない即席打点も魅力である。 加えて、《シーザー》の進化で即席打点が組めるのも魅力である。

デメリットは、アレンジ要素がシンプルに邪魔なこと。 多色の《シーザー》、赤単色でマナ武装の邪魔になる《HELL》。 どちらも使わない時にはとことんうざったい。

不満がいっぱい!

実のところ、冒頭のデッキレシピにはあまり納得が行っていない。 自分の思う課題と不安を挙げていく。

除去耐性をつけたいが……

構想段階で一番やりたかったのは、《ワルボロフ》から《ドクロスカル》&《無敵剣》を出し、 除去耐性を引き継いで《シーザー》へと進化することだった。 《シーザー》が確実に生き残った上でメテオバーンを2回使えれば、宿敵《MRC》との差別化もできていると主張できる。

しかし、ナイトメア軸の【黒単】にはあまり呪文が入らない。 これにより、《シーザー》自身が落とす1回目のMBは問題ないにしても、しばしば2回目のMBで撃つ呪文が墓地にない。 生き残るモチベーションが初めから半減している。

また、どうせ《ゴーヘル》で吊ってくるのであれば、《ドクロスカル》よりパワーの高い《ニンジャリバン》を積みたい。 しかし《ニンジャリバン》を出すと、つい《魔狼月下》を設置したくなってしまう。 すると普通の【黒単】と何ら変わらない動きになってしまう。これはよろしくない。

ゴーヘルのAT蘇生

《ワルボロフ》の上に進化して《ゴートゥーヘル》を引き継ぎ、ATでナイトメアを蘇生する動きも魅力的である。

ところがデュエプレの仕様上、処理は「《ゴーヘル》の蘇生 → 《シーザー》のMB」の順。 残念ながら、MBで墓地に送ったナイトメアをすぐに吊るという動きはできない。

手札が足りない

5t《ワルボロフ》&ドラグナー、6t《シーザー》の流れは、手札を3枚消費する。 3マナチャージャーを使いたいことまで考えると、手札の余裕は全くない。 【黒単】の基盤にとらわれず、青を入れて手札補充することも考えた。

《エマタイ》を積むと、手札に来た《HELL》の処理、 事前に墓地にナイトメアを落とすなどの器用な動きが可能になる。 ただし、手札の枚数は増えない。リソース不足を解決するには、まともなドロソを積むべきだろう。 また、《エマタイ》を使うためには12枚程度の青が欲しい。 構築してみると分かるが、これは相当無理をしないと届かないラインである。

手札を増やしたいなら、《おつかい》も強力な選択肢となる。 ところがこの場合、青マナの確保が難しい。 青黒多色のトリガーはゴミカスなので、色調整に苦労する。

色バランスを考えるなら、《伝説の秘法 超動》もアリ。 純粋なドローソースとして評価すると、多色ゆえマナチャージしたくなってしまうのが気になる。

リソース補充のためだけなら、タッチ青で《マティアス卿》を入れるのもオシャレ。 デッキの全てが呪文と「ナイト」で構成されているので、回収率100%。 ただ、ドローするために7マナまで伸ばすのはかなり面倒くさい。

結局、どれも一長一短で決め手に欠けている。 スペース不足の中で何を積めばいいのか、そもそも青が必要なのか、答えが出ない。

ちなみに青を投入する場合、《シーザー》で撃つ呪文は《宝剣》が有力な候補になってくる。 《宝剣》が正解なのかどうかまで含めて評価すべきだろう。

シーザーで唱える呪文

《シーザー》は《HELL》を撃ってナンボ、という友人の進言が悩みの種だった。 実際、5マナホールを2枚唱えるだけであれば、《MRC》の方がはるかに良い。 《MRC》で唱えられない赤黒の呪文のうち目ぼしいものは、この辺りしかない。

  • 《HELL》
  • 《ガンヴィート・ブラスター》
  • 《宝剣》
  • 《ロマノフ・ホール》
  • 《ガード・ホール》
  • 《ラスト・バイオレンス》

7マナ程度であれば手から撃った方が速いことも考えると、やはり1番は《HELL》、次点で《宝剣》だと考えた。

他のカードとの差別化も考慮すれば、《シーザー》から唱える呪文は《HELL》が最も合理的だ。 赤or黒を含むコスト9-10の呪文は現状《HELL》のみで、対抗馬不在となっている。

《HELL》の難点は、出力が相手の盤面に大きく依存することである。 1体焼却だとイマイチだし、焼却対象がいないことだってザラにある。 《シーザー》で特攻して早めにゲームを畳みたい場面はよくあるのだが、その際に《HELL》が全く機能しない場合もある。

その点、《宝剣》は少なくともランデスができる。 腐りにくさでは《HELL》よりも良いカードだろう。 余った2コストに《ゴースト・タッチ》をくっつけることもできたりする。

気になるのはカードパワーの低さ。 ランデスといってもたった2枚だし、片方は手札に戻してしまうのでアドバンテージ量はごくわずか。 後半はむしろ撃ちたくないケースも出てくるくらいである。 ターボ系に対するランデスが目的なら、《未知なる弾丸》でも積んだ方がよっぽどいい。 《HELL》より魅力的かと問われれば、全くそんなことは無い。

実は早期決着を目的として、《ベター・トゥモロー》を積むことも考えていた。 《ベター》は《MRC》でも唱えられるが、墓地の準備がいらない《シーザー》で特攻できるのは悪くない。 一方、手札に来ると「黒を含まない多色」という最悪のカードになる。 余った4コスト分で唱えたい呪文も特にない。

ちなみに、《シーザー》で唱えるのを超次元呪文にするのは厳しい。 ドラグハートで超次元が埋め尽くされているからである。 どんなにスペースを削減しても、《ゴーヘル》x2, 《無敵剣》《ウルオヴェリア》は必要だ。 サイキックでは《ヴォルグ・サンダー》《勝利ガイアール》は必須となるだろうから、残りの枠はドラグハートと合わせてたった2枚。 さらに複数種の超次元呪文を積んで探索ブレが起きるリスクまで考えれば、サイキックに手を伸ばす気分にはならない。

埋めれるとバレる

冒頭のレシピでは、赤マナは《シーザー》《HELL》のみ。 赤を置いた瞬間、おそらく相手は《HELL》を警戒して小型クリーチャーを出さなくなるだろう。 これもデッキ構成としての地味な欠陥だと考えている。

まとめ

《ワルボロフ》《シーザー》は強そうに見えて、一筋縄ではいかない。 ドラグハートの運用、リソース、唱える呪文など、悩ましい課題がたくさんある。 納得の行く構築ができなかったため、無難な【黒単】基盤に逃げてしまった。

失敗作

上手く行かなかったレシピを貼り付けておく。 冒頭の準黒単型も上手く行ったとは言い難いが。

おわりに

今期は普段よりも少しカップ開催期間が長いのだが、 その分レジェンダリーディビジョンが開催されたり、レジェプレ・構築済みデッキの新規カードの研究が必要だったりで、 総合的にランクマッチにかけられる時間が短くなっていると考えた。 やや焦ってランクマッチに臨んでいたため、もしかすると煮詰めれば良い構築が完成する可能性はある。 記事と動画はとりあえずマスター到達時点のレシピで出すが、この後ももう少し研究したい。