ミケガモのブログ

星域アルファディオス【デュエプレ】【マスター】【DMPP-24】

デッキレシピ

2024/2/2、QED+カップNDマスター。 プラチナ3後半あたりからのスタートだったことは白状しておく。

キーカード解説

聖霊王アルファディオス》

登場は6弾。 20弾のリバイバル枠で再録されたことにより、NDでも使用可能となっている。

《アルファリオン》と比べると、《クロック》《デッド=ブラッキオ》などを防げるのがメリット。 代わりに《スパーク》は通してしまう。この構築では単色であることも結構大事。

《母なる星域》

進化クリーチャーにとっての救世主。 特に重量級進化の着地が大幅に簡単になった。

紙の神化編で可能だった「ターボアルファディオス」の動きが通用するのかどうかを確かめたい。

ロックの穴

《アルファディオス》のロックは非常に強力だが、現環境では光以外の突破手段も少なくない。 実際に苦しめられたカードを以下に載せておく。

《超合金 ロビー》

【ドロマーシューゲイザー】対面で頻出。 ドロンゴーは防げないので、殴り返しの自爆で《アルファディオス》をバウンスされる。 《ロビンフッド》もATバウンスを持っているため厳しい。

エンジェルを複数出した状態で《アルファディオス》に進化し、バウンスされたら手札から召喚して攻撃を続けるのがよい。 その余裕がない時は、突っ込んできた《ロビー》を一か八かで殴り返すしかない。 一度だけ、《ローゼス》のハンデスでドロンゴーを防ぎながら処理したことがある。

モルトNEXT》《バトライ閣》

《閣》の踏み倒しも防げない。 ドラゴンが1匹でもいる限り無限に湧いてくるため、一度このセットを出されると厳しい。 基本は《VAN》様頼み。

《ニガ=ヴェルムート》

龍解を防げず、除去もできない。 こちらの召喚も概ねロックされるため、生贄に捧げるクリーチャーを展開できずに詰む。 これも《VAN》様頼み。

シューゲイザー》《イメン=ブーゴ》

既に場に出ている場合、ATで《キリュー》を踏み倒される。 手撃ちなりトリガーの《スパーク》で処理すべし。

構築解説

最低限の白緑で構築。 《スパーク》の位置を《クロック》にしたなんちゃってトリーヴァも無くはないが、 《アルファディオス》下の立ち回りを考えると《スパーク》が無難。

《「修羅」の頂 VAN・ベートーベン》

このデッキの本質。【モルトNEXT】【白単天門】を詰ますことができる。 《ダブルライフ》2回で《VAN》様に繋ぐのが典型的な立ち回りである。

もはやこの人に繋ぐのがメインルートなので、《アルファディオス》も《星域》も2積みでいい。

《連唱 フェアリー・ダブルライフ》

最重要パーツ。現NDプールにおける最良のターボカード。 5→8→11というマナカーブが刻めるので、《VAN》を出すのにもってこい。

リサイクルが8マナなこともあって、ブースト中は他の動きがほぼできない。 しかし、このデッキは完全単色構築なので《ピラフ》を確実に挟むことが可能。 ターボ中に落ちた《VAN》を回収できると良い。

《次元流の豪力》

《シュヴァル》を立てながら《星域》の生贄にする。 元はエンジェル確保のために《ガガ・カリーナ》を入れるつもりだったが、 《アルファディオス》を《シュヴァル》の上に置くならコイツでも問題ないことに気付いた。

その上で、マナを伸ばした後の動きを保証する《ザ・マン》と、速攻にワンチャンスを作る《マティーナ》を出せるのがこちらのメリット。

《アルファディオス》ロック中に出せないのはデメリットだが、そこは相手のデッキ内容を見ながらプレイングでカバーできると考えた。

《四つ牙》がNDにいないのがカス。

《天真妖精オチャッピィ》

Sバックで殴り込みに間に合わせたり、《星域》の生贄になったり。 便利カードではあるが、枚数調整可能とも思っている。

《清浄の精霊ウル》

トリガーエンジェル。【モルトNEXT】は《スパーク》でないと止まらない場面も多いが、 一方で速攻相手にはコイツを踏ませなければ勝てない。

《スパーク》5枚、《ウル》3枚なのはなんとなくである。

聖霊龍王 バラディオス》

《星域》の使い分け要員。たまに出す。

《「智」の頂 レディオ・ローゼス》

ターボした後のトップが弱いのが気になって、途中で1枚挿した。 ほとんど使ってない。

プレイング・対面所感

共通

《ダブルライフ》からの《VAN》がメインルート。 もちろん《アルファディオス》も狙うが、全ての相手に刺さるわけではないのと、 都合よく《星域》《ミランダ》を引く必要があるため、程々の意識で良い。

モルトNEXT】

見栄を張って五分。口が裂けても有利とは言えない。 先攻が大前提で、最速の6t《VAN》が決まるかの勝負である。 後攻の場合、ごく稀に5t《アルファディオス》ロックを決めて勝つこともある。 が、《モルトNEXT》《閣》を置かれていると普通に負ける。

【白単天門】

《アルファディオス》がバニラカードになる。 しかし幸い《VAN》が刺さるので、さほど問題はない。

打点を早期に組まれると厳しい。

【ドロマーシューゲイザー

ほんのり有利。 低速なので《アルファディオス》を出す余裕があり、立ち回り札をほぼ全てロックできる。 トリガー《クロック》も許さないため、《スパーク》と合わせてのうっかり敗北を防げる。 《VAN》はそこまで刺さらないので、ここが《アルファディオス》の活躍の場である。

ただし《ロビー》が鬼門。 《ロビー》に殴られたら、先述の通りエンジェルを複数立ててから《アルファディオス》。 トリガーで《ウル》が来てくれると楽なので、これと《エメラルーダ》を大事にしたい。

【イメン=ブーゴ】

ちょっと有利だと思う。《ロビー》のいない【ドロマーシューゲイザー】である。 代わりにちょっと速度が速いので、殴り負けないように。

赤単速攻

キツい。トリガー《ウル》、《エメラルーダ》、《ミランダ》《マティーナ》で頑張る。 《バラディオス》が刺さるかも。

【5c】

微有利な気もするが不明。《アルファディオス》《VAN》どちらでも良い。 《オラクルジュエル》が入っているので、《アルファディオス》を立てたらすぐに殴りに行くこと。

おわりに

はじめは『星域シャングリラ』でランクマを走っていた。 しかし先人のマスター到達者が出て、それがきっかけかYouTubeTwitterでもレシピが出回って流行ってしまったことで、自分で回す意義が失われた。 さらに【モルトNEXT】の数が落ち着いてきたため、《シャングリラ》の通りも少し悪くなってきた。

『星域シャングリラ』で【白単天門】を倒すために《VAN》を試した時の感触が良かったのと、 『石碑サソリスレイジ』で3-5-8-11の《VAN》がよく決まったことから、 ターボ《VAN》を逃げ道にしたターボ《アルファディオス》で潜ればいいのではないかという発想に至った。

《アルファディオス》だけで勝つデッキではないので、くれぐれ誤解のないように。

デュエプレデッキビルド杯 22・23弾レビュー

書き溜めてたけどサボってた。スミマセン。

mikegamo.hatenablog.com

22弾

総評

単色とドラグナー推しの弾。 単色デッキは構築の幅が狭いので、やや窮屈に感じられる部分もあった。 しかしながら、カードパワーは確実に上がっている。

22弾の注目カードは以下の通り。

  • 器用さの極み《スペルサイクリカ》
  • 龍解手段・龍解後の踏み倒しという2つのアプローチがある《QED
  • ワンショットからループ始動まで《チェインレックス》
  • 回数制限なくマナを起こせる《オトマ=クット》
  • 自軍の踏み倒しを何度も潰せる《赤マグナム》
  • 小型白クリのデッキエンジン《サザン・ルネッサンス
  • 破壊すると相手ターン初めに蘇る《フッシッシ》
  • 自爆のおそれがない《ジュラピ》
  • 新規のブーストカード《トロワ・チャージャー》
  • 呪文主体のデッキエンジン《スペルブック・チャージャー》
  • アンタップキラーを付与して進化先に引き継ぐ《グリージーホーン》
  • 自ターンにも効果が発動する《ニュートンパンツァー》
  • やたら龍解がめんどうな《ザウルピオ》

意外と使われていなかったのが《野生設計図》。 テーマとしてはおろか、ドロソとして採用しているデッキも(覚えている範囲で)1個しかなかった。

この弾熱かった過去カードは

  • ファンキー・"ナイト"メアでナイト関連のカード
  • 《チェインレックス》のフィニッシュ役に引っ張りだこの《ガラムタ》
  • 《サザン》のフィニッシュ力強化で《シデン・ギャラクシー》
  • マナ武装支援の《コートニー》

入賞作レビュー

dmps.takaratomy.co.jp

入賞作のアイデアおよび基盤は以下の通り。

  1. 《赤マグナム》《グローバル》でドロンゴーループ
  2. 弾幕》で《サイクリカ》を落として《サイン》で吊る
  3. 《フッシッシ》《マグナム》《クロック》によるターンスキップ
  4. 《チェイン》《ガラムタ》ワンショットをジャイアントでアレンジ

20, 21弾に続き、派手なデッキが選出されている。

1のドロンゴーループは、《黒マグナム》ができなかった踏み倒し破壊ループ。 ループしながら《クロスファイア》《GT》を集められるのがポイント。

2の『弾幕サイクリカ』は、他にも大型クリーチャーを積んだり、 ハイランダー気味に呪文の種類を散らすパターンも見られた。

3の『フッシマグナムクロック』は、入賞作以外にも色々な始動パターンが投稿されていた。 なんならスタンダードな《フッシッシ》の使い方よりも多かった気がする。

4のジャイアント型《チェイン》は、通常の《チェイン》が偶数コストの階段を降りていくところを、 《レオナルド・ダヴィンチ》を出すことで奇数コストにもアクセスできる。 《トルネード・ムーン》の貫通で《ガラムタ》のブレイクを確実に通せるのが大きい。

投稿作ピックアップ

イデアを拝借してミケガモが組んでみたデッキはこちらに掲載している。 要チェック。

mikegamo.hatenablog.com

「ヒラメキサイクリカ」

《サイクリカ》は、定番コンボパーツ《ヒラメキ・プログラム》とも相性抜群。 《極楽カイザー》からヒラメいて《サイクリカ》に変身すると、《ヒラメキ》を3回撃ってコスト9にまで成長できる。 途中に《鬼修羅》を挟んで何かを場に残そうという案が人気。

『ブラザーズQED

QED》の龍解を頑張るタイプ。《エナライ》《ビジョン》で手札をため込み、《アクア・ブラザーズ》から《メタルアベンジャー》を0コストで召喚すれば、あと1回の青カードのプレイで《QED》になれる。手札をため込めば《特異点》も自ずと引けるだろう。 『赤青キャロルビュー』の基盤で手札を溜め込むパターンもあった。

『ニューパンNワールド』

ニュートンパンツァー》と《Nワールド》で、自分のターン中に10枚ドロー。 相手ターン限定の《テクノバスター》にはできなかった動きである。 あとは《コスモビュー》なり《XF2nd》なり《スチムパンプ》なり、お好きにどうぞ。

「サザンザビミラ」

軽減して出した《サザン》に閃いて《ザビミラ》。 シンパシー対象だった軽量白クリを潰せる。

『グリージーバルクライ』

ファンキー・ナイトメアと《グリージーホーン》の合わせ技。 ナイト軸では《シーザー》も人気。

ザウルピオ

「ピオ」にちなんで、様々な"改造"案が発生。 そういえばベイブレードってタカラトミーだったね。

「キグナシオントリガー」

みんなやりそうなのに全然投稿されないヤツ。 《ホーブラ》《ミスキュー》に取り憑かれたガチャ人間の視野を広げる仕事に就きたい。

23弾

総評

前弾と同じような収録傾向が続く。 フォートレスが新規登場し、ウェポンの種類も増えた。 マナ武装による単色推しも続行。

この弾の注目カードは以下の通り。

  • 文明別に7以下を最大5体も踏み倒せる《ドミティウス》
  • 5c下でコスト5固定に軽減する《デッドマン》
  • 安定したマナ染色の《ニガ・アブシューム》
  • トリガー使用可能な盾仕込み《エメラルーダ》
  • 任意色の呪文を増幅できる《チュレンテンホウ》
  • 開始時にタダで場に出て墓地まで肥やしてくれる《シバカゲ斎》
  • エンド時に同じく味方を破壊しながらタダで出てくる《ゲンセトライセ》
  • 自軍全体を永続的にドラゴン化する《ザンテツ・ビッグホーン》
  • コスト制限なく呪文を踏み倒しうる《スペルサイケデリカ》
  • 緑クリーチャーへのアクセス性を向上させた《トレジャー・マップ》
  • 任意のクリーチャーを「紫電」にできる《二刀流トレーニング》
  • 初の青3マナチャージャー《ピーピング・チャージャー》
  • 自分と相手が3ドローする《シャミセン》
  • 3マナで《豊潤フォージュン》

この弾で特にアツかった過去カードは以下の通り。

  • 《ウラミハデス》《ドミティウス》との併用が見られた《バベルギヌス》
  • 《ザンテツ》との組み合わせの人気が沸騰した《ポッピ・ラッキー》
  • 《シャミセン》で引かせてリベンジチャンスする《ベニジシ・スパイダー》

入賞作レビュー

dmps.takaratomy.co.jp

入賞作のアイデアおよび基盤は以下の通り。

  1. 「極楽ヒラメキサイクリカ」で染色&《ガイグレン》
  2. 《二刀流》を《ルドヴィカⅡ世》に付与
  3. 《二刀流》を《カチュア》に付与
  4. 《チュレンテンホウ》と《ファタル・スパイラル》でループ

1の「極楽ヒラメキサイクリカ」のギミック自体は、22弾の時点でだいぶ開拓されていた。 それが今回遅れて入賞。 最終的にコスト9のクリーチャーしか残らないのが悩みのコンボだが、 このデッキでは8の《デッドマン》が《ニガ》を残し、9の《ガイグレン》が単騎で勝負を決めるという、勝つのに十分な結果をもたらしてくれる。 構築は4枚x10種。2コストブースト8枚に対し、4コストブースト12枚とバランスが悪いので、ここは要調整。 ヒラメキ先も基本的には3枚ずつあれば十分なので、空いたスペースに別の要素を詰めたい。

2の『二刀流ルドヴィカ』は、Gゼロ呪文二種と《二刀流》で《魔光神》を強化してぶん殴るワンショット。ブロッカーは軽量の《チェーン・スパーク》で突破可能。 4x10のため改良のしがいがあるかと思ったが、使ってみると意外とこのままでも十分だった。 《インガル》からの《魔光神》即リンクも重要。

3の『二刀流カチュア』は、いくつかあるパターンの中の一つ。 《サイクリカ》の位置は、《ダイハード・リュウセイ》、《バベルギヌス》でも5枚焼却が可能である。 これもまた4x10、かつドラゴン枠が1つ余っている。よくある【カチュア】の構築に従えば、

  • SA化の《イダテン・アクセラー》
  • 青型なら《吸い込む》《リュウセイ・ホール》
  • ドラゴン枠に《ヴィルヘルム》

などが候補になるか。

4の『チュレンファタループ』は、以下の要素を絡めた複雑なコンボ。

  • 《チュレンテンホウ》での《天門》《オリジナル・サイン》増幅
  • 《バウライオン》《ウルフェウス》《エメラルーダ》による呪文回収&連鎖
  • 《ファタル・スパイラル》による盤面再利用

原案者いわく、公式の説明は不十分らしい。知らん。


20弾から続く傾向として、公式の解説文が異常なほど充実している。 加えて21弾からの傾向である、コンボが成立した時にほぼ勝つorループに入るという特徴が見られる。 今回は4個中3個が4枚10種で、アイデア重視&改造の余地が広いレシピだった。 ビルド杯の方向性にも注目である。

投稿作ピックアップ

ミケガモが組ませていただいたものは↓に。

mikegamo.hatenablog.com

公式レシピ

公式の投稿例が4回連続でLOだったことで(↓)、ビルド杯界隈から大ブーイングが巻き起こった。

  • 20弾:【悠久ファンクラ学校LO】
  • 21弾:【シューマッハキキカイカイLO】
  • 22弾:【準黒単サイクリカボトム送りLO】
  • 23弾:【青単リンシャン耐久LO】

こういう「ゲテモノ」はユーザーが好き勝手にやるからいいのであって、公式が何度も悪ノリで出してくるのは見苦しい。 「あとは、わかるな・・・?」じゃねーんだわふざけんな。

始まったのは、ちょうど解説文や入賞傾向が変わった時期からである。 ビルド杯担当者が交代した説が濃厚。

誤解を招かぬよう補足するが、悪いのはLOの投稿例を連続で出してくることであって、 入賞傾向の変化を非難するつもりはない。 仮に疑問を持つ入賞作品があったとしても、この時期に限ったことではない。

ちなみに、24弾:【ダイシャリン罠耐久】 はようやくLOから脱出したものの、耐久デッキであることに変わりない。

『ベニジシシャミセン』

《シャミセン》《ベニジシ》は確かにコンボだが、出力が低い。 それを小型展開&《バルザーク》or《グレンモルト》でしっかりサポート。

『白豚槍チュレン』

《チュレンテンホウ》は、緑および無の呪文を増幅できる初のカード。 無の方に注目したのがこのレシピである。 《ピーピング》で見た位置を《槍》で処理できたり、 《ニヤリー・ゲット》で無色カードを掘れたりする。

『二刀流ミセス』

雑に手札を吐きつつATを使うという発想がシンプルでイイ。

『サードデッドマン&インビンシブル』

アカシック・サード》の変身先として《デッドマン》。 《デッドマン》が生き残ればインビンシブル呪文が5マナ、 生き残らなくても《ニガ》があれば7マナで撃てる。 このデッキの《ホーガン・ブラスター》は非常に合理的。

『ゲンセ連デモ』

《ゲンセトライセ》は、メインステップに出したpigを即起動できる。 《ヤミノストライク》を破壊し、タイムラグなしで《ベル・ヘル・デ・ガウル》を発射可能。

『シギャライセ』

《ゲンセトライセ》を《シデン・ギャラクシー》のメテオバーンで墓地に送り、 除去耐性を得た《シギャラ》を生贄にしながらエンド時に《ゲンセトライセ》が復活する。 色の縛りはかなりキツいが、非常に賢い。

デイガカラーで《ゲンセ》の発動率を上げた改良版を作って収録しようかとも思ったのだが、 原案者さんが既に動画化されていたので、そちらを尊重して何もしなかった。

https://www.youtube.com/watch?v=NwPa82qurFE

フュージョンサイケデリカ』

《サイケデリカ》代表。 《MAS》を出した次のターン、0コストの《特異点》でトップに《フュージョン》を仕込んでから《サイケデリカ》を繰り出す。

イデアをすぐに投稿したのだろうか、《MAS》がありながらドラグハートが1枚も入っていない。 流石にこれを入賞させるわけにはいかなかったか。

『イージスQED+』

実は《QED+》も人気だった。 その中から印象的だったのが、《ヒラメキ》《イージス》からのドローで即再龍解を狙うというこちら。《イージス》で飛ばないアンノウン/アンノイズを無理なく組み込んでおり、完成度が高い。

【コラム】カジュアルデッカーはガチデッキを組んだほうがいいのか

問題

カードゲームをカジュアルに遊ぼうとする人に向けて、時々こんな言葉が投げかけられる。

「カジュアルデッカーが組むカジュアルデッキより、ガチデッカーが組むカジュアルデッキの方が出来が良い」

ここでは便宜上、上記の理論を「ガチ構築至上論」と呼ぼう。 仮にガチ構築至上論が真実なら、全ての人間はカジュアルデッキを組む手を止め、ガチデッキを作るべきだということになる。 一体、カジュアルデッカーはどうすればいいのか。

議論

なぜガチ構築至上論が説かれるかといえば、ガチデッキは構築の基礎を学ぶのに適しているからである。 言わずもがな、テンプレのガチデッキは勝利のために最適化されている。 カードコストやドローソースといった基本要素は、合理的な配分になっている。 加えて、最新環境で通用する強力なギミックやデッキ基盤も織り込まれている。 デッキ構築の基礎として、カジュアル構築でも大いに参考になるだろう。

こうした基礎を抑えたガチデッカーがデッキを組めば、ある程度の完成度は保証される。 これに対し、カジュアルデッカーが基礎を学ばずに我流でデッキを組めば、完成度が劣ってしまうのは仕方のないことである。 ガチ構築至上論は、こうした悲劇の可能性を指摘している。

一方で、構築の基礎はカジュアルデッキから学ぶこともできる。 確かに、ガチデッキは洗練されたテンプレ構築が存在するのに対し、カジュアルデッキの強さや完成度はバラつきが大きい。 それでも、質の高いカジュアルデッキには基礎がきちんと備わっている。 なにもカジュアルデッキを組むためにガチデッカーになる必要はない。

それこそ、カジュアルデッキでしか学べないこともたくさんある。 カジュアル向けのカードプールは、ガチ環境のそれより遥かに広い。 本気で極めようと思えば、膨大な純粋な知識量が必要なのは明らかだ。 当然、ガチデッキ以外の知見も多く蓄えなければならない。

さらに、カジュアルデッキには特有の作法や思想が入り込む場合がある。 具体的には次のような要素である。

  • デッキテーマの尊重
  • 類似カードとの差別化
  • 仮想的を狭く限定する
  • ランダム要素の信奉/排除

ガチデッキとは異なり、カジュアルでは強さが絶対的な指標とならない。 この辺の塩梅は、ガチデッキからは決して見えてこないものである。

以上の観点を踏まえ、最も重要なのは、他人の良質なレシピをたくさん見ることである。 最初のうちは、レシピの良し悪しを自分で判定することは難しいかもしれない。 その場合は、手当たり次第にデッキレシピを漁るのでも構わない。 構築の基礎さえ抑えてしまえば、量は質に勝る。 ガチカジュアル問わず、多くのデッキレシピを研究することが、構築力を上げるための近道である。

とはいえ、実際には独力で一つのデッキテーマを練り続けたいという人もいるに違いない。 こうした楽しみ方は、構築力向上の最適解では無いかもしれない。 しかし一方で、プレイヤーとしてのアイデンティティの自覚、ひいては長期的なモチベーションにも繋がる。 ある種の「こじらせ」を持ちながらやり込んでいけば、継続的な成長が見込めるだろう。 ただ、時々は他人のアイデアや構築を見に行くことを忘れないでほしい。

文句

結局のところ、ガチ構築至上論は、「やり込んだ人ほど良いデッキを作る」ということを言っているだけのようにも見える。 方向性がカジュアルだとしても、真面目に研究と考察を重ねれば、デッキ構築は上手くなるに決まっている。

それに、ガチデッカーと一言に言っても、実際のガチ勢には色々なタイプがある。 新環境の開拓が得意な人。環境が整ってからのデッキ選択が上手い人。 細かいチューニングやプレイで差を付ける人。環境外デッキの開発に熱を上げる人。 一番最後はともかく、全てのガチ勢が構築に秀でているかと言われれば、決してそんなことはない。

多様なタイプがいるのは、カジュアルデッカーについても同様である。 好きなカードと手持ちの資産でゆるく遊べればいいと考えている人もいれば、環境外デッキの構築に命を賭けている人もいる。 どんなカジュアルプレイヤーをイメージするかによって、判断は変わりうる。

そんなわけで、もし仮にガチ構築至上論を「あらゆるカジュアルデッカーの構築力はガチデッカーに劣る」という命題と解釈するなら、それが偽なのは明らかだ。

総括

ガチ構築至上論は、カジュアル構築においても基礎が重要だというメッセージである。 とはいえ、カジュアルデッキにも基礎が備わったものはあるし、カジュアルデッキからしか学べないことも多い。 極論、努力してやり込んだ分だけデッキ構築は上手くなる。 質の高いレシピをたくさん見て勉強するのが一番だ。

私見

「カジュアル専でも大丈夫」という論調の後で恐縮だが、自分はガチ環境もそれなりに見ている。 大雑把には以下の3つの理由がある。

  1. メタゲームに興味がある
  2. 環境デッキをハメ殺すための調査をする
  3. ガチデッキのギミックを避ける

環境チェックがカジュアルデッキ作りに必須とは思っていないが、自分にとっては間違いなく役に立っている。 ガチデッキの画像が流れてきたら、ざっと見ておいて損は無いだろう。 ガチデッキもまた、取り込むべき良質なレシピの一つである。

もう一つ宣言しておくと、自分は

同じコンセプトなら、ちゃんと回って勝てるに越したことはない

という信条を持っている。 アイデアが大きく損なわれない限り、カジュアルよりはランクマッチで回せた方がいいし、欲を言えば分かりやすい実績(高ランク昇格、TOP100入りなど)を持たせてやれる方がいい。 「カジュアルだから」という言い訳をすることもままあるが、完成度を追求するための上昇志向は忘れずにいたい。

実はここまで、カードゲーム一般に通用する話として書いてきた。 念のため自己紹介すると、私はDCG「デュエル・マスターズ プレイス」のカジュアルデッキを研究し、記事と動画を出している。 「本気でカジュアルデッキを作っている」というマイノリティ側からの意見であることは補足しておく。

23弾・ミケガモが組んだデッキ【デュエプレ】

mikegamo.hatenablog.com

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イメン盛り合わせ

「イメンブーゴ研究会」の作品。投稿作の全ては↓で確認できる。

掲載の4つのレシピを代表として動画化させていただいた。 収録に際してチューニングした点だけ説明。

エルレヴァイン》:《エメラルーダ》で緑カードを拾って《オチャッピィ》を出さなければならないので、緑を多くするという制約がある。《宝箱》増量、《ケチャ》→《エウルブッカ》くらいしかいじるところがない。

《カツMAX》:理想ムーブを目指すために《カツブードン》4。多色が邪魔すぎるので《ジャッキー》OUT。アウトレイジで固める意味がなくなってしまったので、《グローバル》を入れた。《トレジャーマップ》は《未来設計図》に変えて、《カツブードン》や《カツキング》を掴めるようにした。《マップ》を1コストで撃ててよかった、と感じるシーンが無かったため。 思った以上に理想ムーブが決まらなくて凹んだ。

《トワイライトΣ》:《イメン》で《Σ》を出すには、7マナかつ場にサイバー2体が必要。これを5t目に実現しようと思うと、《スプライト》でドローを稼ぎながら2コストブーストを2回撃たなければならない。それを意識して、《石版》と《スプライト》を1ずつ増量。サイバーロードが意外と少ないので、《アロマ》OUTで《トリア》in。最悪普通に《Σ》を出せばOK。

《ドルバロム》:最速ムーブの《ズカズッカ》《カオスウィッチ》《イメン》のルートを太くした。あまりにも成功率が低いので、トリガーを全抜きして動きの安定感を上げた。次弾の《ドルバロムD》に置き換えても大丈夫。

『白青スベンガリィスタグネイト』

原案はビルド杯だったはず。 2+3で《スタグネイト》進化速攻ができるよう、《ヴォイジャー》だけ突っ込んだ。 緑を入れるほどでもないので、《アクロアイト》に頑張ってもらう。 ただ、《スベンガリィ》はどう頑張っても5ターン目にしか出ない。 改善すべきはここ。

《ウルソフィア》は貴重なタップ系トリガー。 召喚酔いした相手クリーチャーを寝かせて、返しの《スタグネイト》でロックできる。 多色なのがものすごく邪魔。

『ゲンセルシファー』

《ブラックルシファー》で5枚墓地を肥やし、その中に《ゲンセトライセ》があれば《ルシファー》を破壊しながら登場。 《ルシファー》は自身の破壊耐性で、墓地から進化デーモンを回収しながら生き残るという、相互のシナジーがとても強い組み合わせである。

4-5マナ圏の動きが貧弱。《タイガニトロ》はカジュアル的にはNGなので、できれば追い出したい。 現時点ではやや無理矢理感のある《グレイブ・モット》を増やすか、適当な5マナのデーモンを入れるかくらい。

次弾の《ヘルボロフ》がアツいらしい。

『ココッチモルト双』

廉価版と豪華版。

《ココッチ》で《モルト双》を2軽減かつSA化する。 《ココッチ》から綺麗に繋がる赤7のコマンドドラゴンorドラグナーは、ほとんどが自前でSAを持っている。 《ココッチ》の能力を余すところなく活かせる(かつ普通に強い)のは、《ガイアール・ホーン》を装備した《モルト双》しかない。

5→7のルートも取れたほうが良いと思い、豪華版では《ドン・カツドン》を採用。 《カツキング》も合わせて、プレイングの幅を広げている。

『イメンマーシャル』

裏ビルド杯ジョニー賞(参加者投票最多)。

メインのコンボは、《イメン》《ボアロパゴス》下での《マーシャル》ループ。 ループの根幹部分は以下の通り。

  1. 《マーシャル》で《アトランティス》《マッスル・ポテト》を仕込んでプレイ(この順で)
    • このとき《ボアロ》の効果が2回スタックされる
  2. アトランティス》のcipで《イメン》を場に残し、《マーシャル》《アトランティス》《ポテト》を手札に戻す
  3. 《ポテト》のcipで、《マーシャル》とその進化元を、手札からマナに送る
  4. 《ボアロ》の効果2回分で、マナに埋めた進化元と《マーシャル》を出す
  5. 1に戻る

《マーシャル》の仕込む効果の3枠目が余っているので、 その枠でのトリガー獣のプレイ、さらにその際の《ボアロ》による5コスト獣踏み倒しでゲームを進めていく。 以下の動きにより、デッキの全てのカードに触ることができる。

  • 3枚目を初期盾と入れ替えて盾落ちケア
  • 《ジェリー》でドロー
  • 《ロイヤル・アドニス》でデッキ回転&ボトム落ちケア
  • 2体目の《ポテト》で手札をマナ送り
    • フィニッシュパーツや《ボアロ》で出したクリーチャーをマナへ
  • 《ソルハバキ》でマナ回収、《オチャッピィ》と合わせて墓地回収
  • 《ガストゥール》を回して相手クリーチャーを溶かす
    • 《ガストゥール》を1体目に出す必要あり

フィニッシュは、手札に《大地》を3枚揃え、《マーシャル》からそれらを一度に発動して「ドラゴVANデルフィン」を揃える。 《アトランティス》で1体残った敵獣を《ガストゥール》《大王》で刈り取れば、相手に虚無の1ターンを渡すことができる。

ループ自体も美しく独自性があるが(注:紙では《大地》がプレ殿)、真に注目すべきはループの始動。 なんと《マーシャル》で《オチャッピィ》の疑似Sバックをエンド時に起動し、その召喚でループを起動するのである。 始動の手順は以下の通り。

  1. 《マーシャル》で《ガストゥール》《大地》と緑のカード1枚を埋めて回収
  2. 《大地》は《マーシャル》を引っ込めて《イメン》
  3. 《ボアロアックス》装備で《ジェリー》を出す
  4. エンド時に8+7+5=20で場の《ボアロアックス》が龍解
  5. 1で緑のカードを手札に加えたことで、手札の《オチャッピィ》を召喚
  6. 2で出した《ジェリー》の上に《マーシャル》
  7. アトランティス》《ポテト》を仕込んで本ループに入る

《ガストゥール》の位置は8コスト以上のトリガー獣なら何でもよい。 選択肢は以下の通り。

  • 《コルティオール》
    • トリガー性能が高い。
    • 《VAN》で詰む。
  • 《ガストゥール》
    • 《VAN》下でも始動し、ループの中で《VAN》をどかすことができる。
    • トリガー性能はそれなり。
    • 《ローズ・キャッスル》で詰む。
  • 《クマっ太》
    • 詰まされるカードが無い。
    • 《オチャッピィ》のコストにできる。
    • トリガー性能は最低。

ネックは、やはり始動条件の厳しさ。 場に《ジェリー》を置いておくにしても、手札に《マーシャル》《ガストゥール》《大地》《オチャッピィ》《アトランティス》《ポテト》《(緑のなにか)》の計7枚が必要になる。 さらに、盤面スペースの都合上、コンボ前に1体も余計なクリーチャーを出してはいけない。 単純に手札枚数が必要なため、《エナライ》《ネオ・ブレイン》をガン積み。 パーツがあと少しで揃うときには、《未来設計図》で探しに行けるようにもした。

24弾では、この期に及んでSバックが実装される。 デュエプレの《オチャッピィ》は、Sバックの無い時代に疑似的にその動きを再現したものである。 仮に能力がSバックに書き換えられてしまうと、このコンボは成立しなくなってしまう。 今のうちに動画に収めておく必要があると判断し、急遽収録した。

『イメンフルブレイクシギャラ』

  • ノルマ
    • 《シギャラ》に《イチバンボシ》の効果を2回乗せ、5ブレイクx2で勝つ

進化V連中から《シデン・ギャラクシー》にも注目。 龍解コスト稼ぎに便利な《ガガ・カリーナ》で《シギャラ》の進化元を2体揃えられるので、無理なくコンボができると判断した。 5コストのクリーチャーを絡めてなにかできないかと考えた結果、《ドスコイ・イチバンボシ》でアンブロッカブル&追加ブレイクを付与し、 《シギャラ》の攻撃2回のみで確実にフィニッシュする路線になった。

想定ムーブの一例は以下。

  • なにかを召喚、マナから《イチバンボシ》を出して進化元に効果付与
  • 《ラグマトックス》を召喚して《イチバンボシ》を引っ込め、効果付与。マナから《シギャラ》へ進化

この例では、場の進化元が《カリーナ》1体だけ、最初のクリーチャーは《ジャスミン》《オトマクット》などを想定している。 理想ムーブを決めるには、場もマナも手札もめちゃくちゃ都合の良い状態でなければならない。 「絶命オーバースキル」や「トリプルフェニックス」では最速ルートを明瞭に意識しながら回していたが、このレシピに限っては最速ルートには全くこだわらず、 ごちゃごちゃやってどこかで5ブレイクx2が決まれば良い、というくらいのユルさで回していた。 《イチバンボシ》が2枚しか無いのも、最速でパーツを揃えるのをハナから諦めているからである。

普通に《カリーナ》《シュヴァル》を召喚してマナから即《シギャラ》に進化するだけでも十分強い。 これが決まる状況なら、横の《イメン》と合わせてジャスキルになる。 これは「トリプルフェニックス」で、《カモン》《フォーエバー》からフェニックスに繋いでも良いのと同じことである。

このレシピで《ラグマトックス》の重要性に気付いた。 《イメン》がやられたとしても、緑の《ラグマトックス》は《ボアロパゴス》単体で出し続けることができる。 場合によっては場の《プロメテウス》を引っ込め、再びマナ回収を狙っても良い。 さらにここでは《シギャラ》の進化元にもなるということで、非常に取り回しが良かった。

超次元に《シュヴァル》が2枚いるが、片方は《シルバー・ヴォルグ》に変えた方がいい。

『イメントリプルフェニックス』

  • ノルマ
    • フェニックスを3体同時に出す
    • フェニックスをいい感じに使い分ける ←撮れ高になる前に3体降臨が2回も決まったため中止

「イメンボアロ」の盤面制限を乗り越えるための次のアイデアは、進化V・GVによる盤面圧縮。 手始めに、五王の皆さんを複数体揃えるロマンコンボを目指すことにした。

想定した理想コンボは以下の状態でスタートする。

  • 場に《イメン》《ボアロパゴス》、ドラゴン2体、バード3体
  • マナに《ヘリオライズ》、フェニックス1体
  • 手札にフェニックス1体

フェニックス召喚→《ヘリオライズ》を引っ張ってフェニックスサーチ、 そのフェニックスを召喚→マナからもフェニックス、という流れで達成できる。

このムーブが決まる場合、コンボするターンの開始時にはほぼ確実に《ヴェロキボアロス》へと龍解する。 《ヴェロキ》自身がドラゴンなので、これを進化元にするなら場のドラゴンは1体でもよかったりする。

「絶命オーバースキル」に比べると必須パーツが少ないので、色々なパーツを試すことができた。

まず便利だったのは《クジゴジラ》。理想コンボではフェニックスを2体召喚するので、最低8マナ必要である。 《イメン》で《カモン》を出してマナが削れた次のターンに決めるためには、多めにブーストする必要があった。 《クジゴジラ》自身と《イメン》で2ブーストできれば、理想ムーブに必要なマナは確保できる。 理想ムーブから外れた場合や、マナを大量に溜めて汚くコンボを決める場合にも大活躍。 ブーストできる状況も、《イメン》《オトマクット》を出した時に始まり、《カモン》から《フォーエバー》を出した時、 フェニックスが出た時、《ウコン》でパワーが4000+2000になった《ヘリオライズ》が出た時など、想像以上に多くて便利だった。

次に良さに気付いたのが《オトマ=クット》。 この構成であれば、《イメン》で染色せずとも大抵はマナ武装5を達成できる。 龍解前は、《イメン》の前に挟むことで龍解コストを稼げる。 《ボアロパゴス》下では、実質コスト0で召喚回数とドラゴンの進化元を稼げるのがとても便利である。 相手に攻め込まれて手札を持て余しているときも、コイツで手札を吐いてコンボに持っていけた。 除去も地味に便利だった。

「絶命オーバースキル」で理想ムーブを決めるのにやたら手こずったので、 こちらはより収録が大変になる……と思いきや、あっさりと撮れ高を得ることができた。 こちらのほうがよりロマン性が高く、潤滑剤の《プロメテウス》も入っていないのにも関わらずである。 それだけ《クジゴジラ》《オトマクット》が強かったのだと結論づけたい。

『イメン絶命オーバースキル』

  • ノルマ
    • 最速ルートを決める

レジェプレ2024で収録された《イメン=ブーゴ》を研究するフェーズに入った。 デュエプレでは盤面制限がめちゃくちゃキツいので、それをどうかいくぐるかが腕の見せ所になる。

最初は《星龍王》を揃えながら《カオスウィッチ》などでトップを固定し、《裏ヴィタ》を出そうとしていた。 PS覚醒リンクはデュエプレ固有の仕様であるため、紙時代にはできなかったコンボである。 が、どうやっても盤面制限に引っかかるため断念。

同じくPS覚醒リンクで思考をスライドし、 《シャチホコ》下で自壊しながらエイリアンサイキックを出せば盤面制限を避けることができると思考。 PSリンクしながらコスト5のクリーチャーを出したい状況……と考えた結果、その昔に見た《絶体絶命》と《オーバースキル》の組み合わせでの即LOに思い当たった。

なにかトリガーを踏んだところでLOはほぼ確定なので、《セレスト》でタップしたところに《絶体絶命》が殴りに行く……という一般的なプレイングは不要。 マズいとすれば《アポカリ》《オリーブオイル》くらいである。

始動条件の例は以下。

  • 場に《イメン》《ボアロパゴス》、2つ以上の空き
  • 手札に《学校》《シャチホコ
  • マナに《ザビ・デモナ》《オーバースキル》

シャチホコ》と《デモナ》の位置は逆でもOK。 場にクリーチャーが十分いれば、《デモナ》を2枚目の《学校》にしても良い。

グダった展開で決めるのはさほど難しくなかったのだが、理想ムーブの6ターン目で成功させるのが死ぬほど難しかった。 《デモナ》《オーバースキル》はマナで良いとはいえ、これだけパーツが必要となるとどこかで躓く。 5t目に《イメン》を立てて《ボアロパゴス》に龍解させるためには、それまでに《プロメテウス》や《ミランダ》をいい感じに引かないといけないのも忘れてはいけない。

《ボアロパゴス》龍解のパターンは以下。 上のパターンだと、《ボアロパゴス》の7コストも合わせて《ヴェロキボアロス》の龍解条件まで満たせてしまう。 踏み倒すコストは5までで十分なので、逆に見栄えが悪くなる。

  • 《プロメテウス》《イメン》《ミランダ》《四つ牙》(計23コスト)
  • 《青銅》《プロメテウス》《イメン》《スプラッシュアックス》(計20コスト)

《宝箱》入りが元案。《オーバースキル》《ザビデモナ》《シャチホコ》《アルゴル》を確定で埋めるために《宝箱》を採用している。

その後、あまりにも最速ルートが決まらないため《青銅》《ホルモン》型に切り替えた。 《未来設計図》が重要であることに改めて気付いた。

『セブンスチュレンサファイア

  • ノルマ
    • 最速ルートを決める ←半分妥協

原案ビルド杯。

https://x.com/analogmon/status/1729736932589015388?s=20

《チュレンテンホウ》は、初めて緑または無色の呪文を複製できるシステムクリーチャー。 今回は緑呪文2枚、《セブンス・タワー》《母なる大地》を同じターンに複製してしまおう。 なお、白青黒は《アレクサンドル》、赤青は《ガロウズ・極楽・カイザー》で複製可能。

回し方は次の通り。

  1. 6マナで《チュレンテンホウ》を出す
  2. 次の7マナで《セブンス・タワー》x2。アンタップインの6ブーストで残り9マナ
  3. 《ヒッポ》を1コストでマナ爆誕
  4. 8マナで《母なる大地》x2。
  5. 1回目は《ヒッポ》を《ヴィオラ》に変換し、1体破壊しながら墓地の《サファイア》を吊る
  6. 2回目は《ヴィオラ》をマナの《サファイア》に変換する

結果的に《サファイア》2体と《チュレンテンホウ》が場に並び、最速6ターン目に確殺となる。 マナをぴったり使い切っているのが大変美しい。 最後の手札も《七塔》《大地》の2枚で良い。

このとき、《チュレンテンホウ》のマナ武装5を達成しているかどうかは、 《七塔》の効果を処理した後に判定される。 7マナの時点で青が3-4枚しかなくても、3ブーストに期待して見切り発車することができる。

ここまで書くと簡単そうに見えるが、実際にコンボを決めるのはかなり難しい。 マナをぴったり使い切って美しく〆るためには、1ターンの遅れも許されない。 最初のふるい分けは、3ターン目までに《エマタイ》で《サファイア》を墓地に置かなければならないところから始まる。ここを少しでも達成しやすくするため、《シクロ》を2枚挿した。 その後、4《チャージャー》、6《チュレン》、7マナで《七塔》《大地》と動いて成功である。

これに加えて、以下の条件が必要になる。 カジュアル対戦とはいえ、簡単に決まるものではない。

  • 《チュレン》が生き残ってターンが返ってくる
  • 《七塔》1回目でマナに青5枚以上
  • 最終的に、マナに《ヒッポ》《ヴィオラ》《サファイア》、《ヒッポ》でない緑のカード1枚

便利カード募集で上がってきていた《カッキー・ケッシー》を初めて使った。 《サファイア》1枚を3ターン目までに落とせばよいので、性能は必要十分である。 さらに、選択式のバウンスも、思っていたより便利だった。 ごちゃついた最終局面をバウンスで切り抜けたとき、オススメの理由を強く実感した。 このデッキに関して言えば、《チュレン》で複製することで選択権が2回発生するのも嬉しい。

『マーシャルダブルQED

  • ノルマ
    • 《マーシャル》《サイン》《大地》で《QED》《QED+》の両方を龍解させる

《マーシャル・クイーン》を使えば、《龍素王QED》と《最終龍理QED+》を同時に龍解させられる。

QED》の龍解条件は、青のカードを3枚プレイすることと非常に厳しい。 ところが《ポリタン》《マーシャル》から青のトリガーをプレイすれば、 これをあっさりと達成可能だ。 ここでもうひと頑張りして《エビデゴラス》も出せれば、《QED+》まで龍解させることができる。 《QED+》のドロー選別は、《QED》でプレイしたい青のカードを探してくるのに役に立つ。 決してロマンというだけではない。

理想パターンはこう。

  1. 《マーシャル》から《エマタイ》《サイン》《大地》
  2. 《エマタイ》2ドロー、《MAS》を捨てる
  3. 《サイン》で捨てた《MAS》を吊る
  4. 《大地》で《MAS》を出し入れする
  5. 《エビデゴラス》→《エビデンス》の順で場に出す

最後の《エビデンス》装備時の1ドローは、ターン中4枚目のドローなので、《QED+》が龍解する。

《MAS》の2回の処理は、必ず《エビデゴラス》→《エビデンス》の順で出すこと。 もし1回目の効果処理で《エビデンス》を選択してしまうと、 その効果をもたらした《MAS》は既に場にいない扱いのため(《大地》で出し直すと別のクリーチャーとみなされる)、装備することができない。

実際は《サイン》《大地》の代わりに《大地》2回でもよい。 パーツ集めの段階で、《MAS》を予め捨てておくこともできる。 なんなら、普通に《シャワー》《MAS》と繋いで《エビデゴラス》のドローで《マーシャル》のパーツを集めても良い。 理想パターンのとおりに行くことは稀である。

フィニッシュは無難に《ガロウズ》《サイクリカ》《死海竜》で。 青クリーチャーと青呪文を組み合わせたフィニッシュ手段は、これが最もスマートだと思う。

『マリニャンジェネラル』

  • ノルマ
    • 《マリニャン》《レジルブッカ》《恋サエポヨ》を《ジェネラルマンティス》で強化する
    • 《ザウロディレクス》を活用する

またしても5000の優秀なパーツを手に入れてしまった《ジェネラルマンティス》。 《マリニャン》《レジルブッカ》は、手札1枚から5000を2体生成できるスーパーカードである。

さらに、クリーチャーのコストを下げてくれるのも見逃せない。 おかげで、《ジェネラルマンティス》の進化速攻が計4マナで可能となる。 《キリンソーヤ》を添えることもできるだろう(これもWBになる)。 《カンクロウ・ブラスター》《インビンシブル・パワー》では軽減の恩恵に預かれないし、 《ハルクーンベルガ》ではブレイク付与が間に合わない。 《ジェネラルマンティス》の良いところが出ている。

《マリニャン》が軸になるので、サーチのための《初恋サエポヨ》を投入。 《マリニャン》《レジルブッカ》がいればパワー7000で、これもWBになる。

前弾でお友達になった《エッグザウラー》も続投。 緑のコマンドドラゴンなので、《恋ポヨ》でサーチ可能である。

《ザウラー》でドローできるように、 《ジェネラル》の進化元には《シャムシャム・カブキリ》を採用した。 《レジルブッカ》下では1マナで出せるので、定番の《モスキート》と変わらない使用感である。 ただし、横に進化クリーチャーを置くと勝手に死ぬので注意(1敗)。

このデッキで一番重要なカードは、《ザウロディレクス》である。 《恋ポヨ》の探索3枠目を探していたときに目についたので入れてみたら、これが上手く噛み合った。 緑単の手札不足をバッチリ解決してくれる。 《カブキリ》《ジェネラル》のセットを持ってこれたら万歳だ。 古参プレイヤーには《二角の超人》と言えば使い勝手が分かるだろうか。

仮に《恋ポヨ》《マリニャン》と繋いだ後に除去が来て、 《レジルブッカ》への龍解が失敗しても大丈夫。 フォートレスの状態でも1軽減が乗るので、6マナでちょうど《ザウロディレクス》を出せる。

『コットンデッドマン』

  • ノルマ
    • 《コットン》《デッドマン》それぞれでゼニスを出す
    • 《コットン》から《デッドマン》を出し、そのターンにゼニスを手札から召喚する

予言が召喚扱いとなる《イザナイコットン》と、 条件を満たすと重いカードを全て5コストでプレイできるようになる《デッドマン》。 ともにゼニスの召喚時能力を使うのに便利である。 《コットン》目線では、予言が上手く行かなかった場合の目標マナが8で済むのが助かる。

《コットン》からゼニスを直接予言するだけでなく、 《デッドマン》を予言してそのターン中に手札からゼニスをプレイするという動きもある。 《コットン》の当たりを実質的に増やせていることにも注目したい。

リソース役には《ベートーベン》先生に来ていただいた。そろそろ擦りすぎと怒られそうである。 ただし、《デッドマン》の軽減能力を起動するために《ニガアブシューム》でマナを染色すると、 《ベートーベン》の回収条件のうち「無色カード」のほうが潰されてしまうので注意。 染色下では「ドラゴン」の条件のほうで回収することになる。 《戦慄》《VAN》《王牙》《刃鬼》が候補。

実は最初、《アナライザー》を入れずに白緑ベースで構築していた(脳内再現・超次元省略)。 仕込みのために「弱い」カードを入れるくらいなら、 色を削って安定性とグッドスタッフ性を高めてしまおうという優等生ぶった構成である。

だが、こちらは完全に失敗作。 理由を特定できてはいないのだが、さっぱり回らなかった。 《アナライザー》系統のカードもバカにできない。

『二刀流伝説』

  • ノルマ
    • 《アーマ・フランツ》下で《伝説》を撃つ
    • ヤヌス》下で《伝説》《二刀流》を同じターンに撃つ

2回攻撃を付与する《二刀流トレーニング》。 まだ自分のアイデアで遊んでいなかったので、ここで消化する。

ワールドブレイカーや《サファイア》《ゼロフェニ》を二刀流にする案はビルド杯で出ていたが、 なぜか《ボル白》は誰もやっていなかった。

《ボル白》の良いところはやはり《伝説》。 準備いらずかつ軽いコストで場に出し、なんならそのターンに《二刀流》を撃てたらカッコいい。 呪文のコストを軽減できればより簡単にそのアイデアも実現できそうだということで、 この弾の《ガリレオ》……は使いづらすぎるため、前弾の《アーマ・フランツ》に目を付けた。

《アーマ・フランツ》下であれば、《エクホ》《伝説》《二刀流》が計6コストで可能。 《ボル白》x2、《ヤヌス》《アマフラ》でちょうど殴り切りである。 このルート自体は要求値が高すぎて決まらなかったが、部分的に再現できたのでヨシとする。

デッキ構築便利カードの募集で多く意見が寄せられた《クロック》をきちんと採用。

『ヴィーナスグランデ』

  • ノルマ
    • 《グランデ》を《ヴィーナス》で保護する
    • 《ヴィーナス》の攻撃を《グランデ》のタップで補助する

chikanzya.hatenablog.com

【デュエプレ】ビートデッキを駆逐する「ヴィーナスグランデ」が楽しいので観てください。 - YouTube

原案ビルド杯ならびにその方執筆の記事・動画↑。

マナ武装7で負けなくなる《ヴァルハラ・グランデ》。 せっかくなので、《ヴィーナス》で除去耐性を付けて不敗としたい。 かの【5cメカオー】が《ヴィーナス》《パーフェクト・アース》《プラチナム》でやっていたことの再現である。

白で7マナ溜めた上で、《ヴィーナス》と《グランデ》を立てるのが大変。 ブースト要員かつ《ヴィーナス》の種になる《ウルコス》《ウォルポニカ》は欠かせないだろう。 さらにリソースの課題を解決するため、原案では《ミスト・リエス》のドローを軸にしている。

それに対し、自分は《フェアホ》《アンタッチャブル》x2を組み込んだ。 今までもしばしば使ってきた定番の動きである。 呪文がそこそこ多くなりそうだったので、《アヴァラルド公》も投入。 《アヴァ公》はキャントリップとして見ている。

動き出しがトロそうなのが問題だが、緑の《ライフ》などもあまり積めない。 ここは《トロワ・チャージャー》を入れて解決した。 《ウルコス》に加えて《アヴァ公》もいるので、射出もまあまあ狙える。 想像以上に、チャージャーはマナ武装達成に便利である。

『クアトロピオ』

  • ノルマ
    • 「クアトロピオ」を作る(できれば複数回)
    • 《バイオレンス・サンダー》のサブプランを見せる

22弾までは《ジオ・マスターチャ》で《サソリス》をドラゴン化し、 やっとのことで「トライピオ」を達成していた。 それが、23弾ではドラゴンの《デッドマン》で《ジュダイナ》を呼べるようになった。 単純に《デッドマン》を3体出すだけで「トライピオ」できるのである。 盤面制限の都合上4体同時龍解は不可能だが、 「トライピオ」をした次のターンに《デッドマン》1体を《大地》で出し入れすれば、 超越的存在の「クアトロピオ」も夢じゃない。

まず《デッドマン》を1体出し、次のターンに《石碑》《デッドマン》x2する。 《ジュダイナ》のマナ召喚能力と、《デッドマン》本体についているコスト5化を組み合わせれば、 8マナ・手札には《石碑》のみでコンボ可能。

《ニガ=アブシューム》は出さないので、自分で5色揃える必要はある。 といっても、《石碑》の白緑に加えてクローシスの《バイオレンス・サンダー》を積めばいいだけなので楽勝である。 なんなら、《デッドマン》《ジュダイナ》の次にマナから《Vサンダー》を出すサブプランまで確保できる。 ……むしろこっちのほうが強いのでは?

前に「トライピオ」を使ったときは《チューター》の手札補充が必須だったため、緑単に近い構築をしていた。 今回は特にそういう縛りは無いのだが、無意識のうちに準緑単に寄っていって《エウルブッカ》まで積みそうになってしまった。 クセって怖いね。

5cを達成する必要があるため、しっかりした5c構成にしてブーストを《ミラクル》に任せる手もある。 しかし、「クアトロピオ」するには道中でクリーチャーを出してはいけない。 構築に縛りがある都合上、グッドスタッフカード前提の5cは難しいだろう。 《デッドマン》《石碑》《大地》と構成カードが緑に寄っているので、緑軸で組むのがベターである。

《クロック》は元々《吸い込む》にしていた。 《デッドマン》を立てた返しに多かったので、《ツヴァイ》や《モルト王》の猛攻を1ターンだけ防ぐ目的で入れた。

『二刀ジョンパ』

  • ノルマ
    • 《ジョンパ》で3回殴って勝つ

原案ビルド杯。 裏《ジョンパ》を出す5枚目以降のカードとして《ガイアール・ホール》を積んでみたが、あんまり使ってない。 ハンターでシンパシーを狙ったほうが良いような気もしている。 でも《ハチ公》くらいしか積みたいヤツがいない。

《ジョンタッチャブル・パワード》をWブレイカーにして《二刀流》を積めば、 3回殴れて選ばれない&ブロックされないWBが誕生する。 横の1体で1枚割ってから《ジョンパ》で殴り込めば、そのまま安全にフィニッシュできる。

最速は《グレンニャー》3チャージャー《シューティング》《二刀》《バクレツ》の5tキル。 要求値はまあまあ高いので、《アリス》2種でパーツを探しながら6tキルを狙うのでも十分だろう。

『万歳ルードヴィヒ』

  • ノルマ
    • 《万歳》から《ベートーベン》経由で《ルードヴィヒ》を投げまくる
    • 《デラッド・バラッド》ルートを見せる(失敗)

原案ビルド杯。 主要パーツがNDだったので、ND用にチューニングしてランクマに潜った。

《古代龍万歳》でマナにドラゴンを大量に置き、その分だけ軽くなった《ルードヴィヒ》を投げつける。 《万歳》で大量ブーストした後の行動としては満点である。 手札補充は《ベートーベン》におまかせ。

原案で目を引くのは《デラッド・バラッド》。 《ルードヴィヒ》や《ベートーベン》を軽減することで、《万歳》が撃てなかったときの保険になる。 ドラゴンの数稼ぎに黒の《オドル・ニードル》を入れているので、《デラッド》も無理なく採用可能だ。 《ルードヴィヒ》も《デラッド》も下限コストが2なので、お互いに邪魔はしない。

このように素晴らしいアイデアではあるのだが、実戦ではいまひとつ出すタイミングが見つからなかった。 6マナが微妙に重い点、《ベートーベン》には直接繋がらない点などがもう一歩だと感じた。 そして活用できていない割には、《万歳》や《ベートーベン》でのタップインになってしまう点が気になった。 よって、このスペースは疑似マナ回収の《デッドマン》、手堅く〆る《VAN》様と《ブラッキオ》に変えてしまった。

《デラッド》を積む場合、マナカーブが繋がる《ヴィルヘルム》を入れると良いように思う。 あるいは《リュウホ》が生きているADに行けば、サイキックを溶かせる《デラッド》も価値が上がりそう。

『マリニャンスネーク』

  • ノルマ
    • 《マリニャン》から《スネーク》に繋ぎ、そのターン中に展開しまくる

原案はビルド杯。いじるところほぼなし。 多色の《プロメテウス》を排除するかどうかくらい。

《青銅》《マリニャン》からの《レジルブッカ》で、3→5→8のルートを実現。 《スネーク》を召喚し、そこから出る1マナで2軽減された《青銅》などをさらに展開しまくる。 《スネーク》の効果を活かすタイムラグが無いのが美しい。

フィニッシュはいつもの《ザビミラ》《死海竜》。 結局お前か!となりがちだが、《スネーク》においては以下が噛み合っている。

  • 《ザビミラ》の黒が《スネーク》に必要
  • アウトする前に《スネーク》を場からどかしたい
  • 特徴のない小型クリーチャーが沢山並ぶ

本来はこれに加えて「メインギミックが超次元を必要としない」という要素があるのだが、 今回は《マリニャン》を積むので若干気まずい。 《マリニャン》は《レジル》専用機として働いてもらうしかない。

新規要素は《クローチェ・フォーコ》。 G0で《スネーク》下のアド稼ぎになったり、こちらのLO防止に役立ったりする。 ADランクマでは【MRC】【墓地ビート】などのメタにもなってよかった。 原案者によれば、元は《オリーブオイル》が入っていたスペースらしい。 このデッキでトリガーがどのくらい重要なのかはよく分からないが、 自分の動きを追求する分には《クローチェ》のほうがずっと便利だと思う。

『ゲンセシュヴァル』

  • ノルマ
    • 《ゲンセトライセ》で《シュヴァル》を覚醒させる
    • 《アスファル》《ライデンホール》《デュランザメス》を決める

原案ビルド杯。《ゲンセトライセ》は、自ターンエンド時に出てくるコスト6のデーモンコマンド。 出した直後の相手ターン開始時、《シュヴァル》がそれを参照してすぐに覚醒できる。 例えばもし《シュヴァル》の覚醒タイミングがターンエンド時だったら、場を参照するときに《ゲンセトライセ》はまだ出ていない。 タイミングが美しく噛み合ったコンボである。

《アスファル》が優秀。 《ゲンセトライセ》の生贄として破壊しながら、《シュヴァル》を出せる。 もちろん、《ライデン・ホール》で砕いて《デュランザメス》のG0を狙う従来からのコンボも健在。 ただし、《デュランザメス》を出すと墓地の《ゲンセ》を回収してしまうので注意。

《ゲンセ》の墓地送りは、ディスカードで《エマタイ》《アツト》《ケミカル》、加えて《ヴォルグ》があれば十分だろう。 《ロスチャ》で落とす構成にできないことも無いが、《デュランザメス》を使いたいことから今回は却下。 《デュランザメス》も《シュヴァル》の覚醒条件になるので、《ゲンセ》に寄せすぎなくてもよい。

《ヴォルグ》の墓地肥やしや《シュヴァル》の盾追加を重ねると割とアウトする。 《ケミプロ》で殴る流れの時は特に注意。

トリガーかつ《ゲンセ》の生贄候補として《ポーク・ビーフ》を追加。 ナイトメアなので、《ゲンセ》がマナ武装7を達成すればATで釣ってこれる。

『シバカゲヴァンガード

《シバカゲ斎》は、墓地を肥やしながらタダで出てくるナイト。 墓地に呪文が3枚あるとATドローできる《ヴァンガード》にピッタリの性能である。 もちろん《バルクライ》とも相性が良いのだが、墓地肥やしの機嫌に左右されたり、 7マナが微妙に遠かったりで意外にも使いにくかった。

サブプランに《ワルボロフ》《デスシラズ》。 《ワルボロフ》を2枚しか持っていないのでこうしているが、《バルクライ》の位置も《ワルボロフ》にすべきかもしれない。

呪文は15枚。期待値としては、概ね《シバカゲ》の5枚のうち2枚が呪文になる計算である。 それゆえ、《エマタイ》《アツト》《ボンチャ》などで事前に1-2枚落としておくのが大事。

《タイガニトロ》は不採用。 呪文割合をキープしたいという建前と、カジュアル目的では寒いという本音。

呪文稼ぎかつ色合わせの《リアデス》が本当にしょうもない。 優秀な青黒トリガー呪文は《テック団の破壊Go!》まで待たなければならないのか。 E3には《知識と衰弱のアシスト》なる呪文もあったようだが、デュエプレではなかったことにされている。

『ニャンクロウブラスター』

  • ノルマ
    • 《ニャンダフル》《カンクロウ・ブラスター》で勝つ
    • 普通に《青銅》《ミランダ》《四つ牙》《カンブラ》で勝つ
    • ドロンゴーで《ニャンダフル》をWBにする

《ニャンダフル》に《カンクロウ・ブラスター》を撃つと、パワー6000になってWBになり、さらに効果のブレイク付与でTBになれる。 2マナでWBを得る可能性のあるカードには《シシガミ・ホーン》もあるが、あちらは素のパワーが1000なので同じ芸当はできない。

ところが、《カンクロウ・ブラスター》で勝つのであれば、《ミランダ》《ヨーデル》の2種8枚耐性による《四つ牙》安定ルートが強すぎる。 そこで、《カツキング》率いるドロンゴー軍団も取り入れ、能動的な破壊で《ニャンダフル》のパワーを上げられるようにした。 サンプルレシピでは入っていないが、エグザイルに寄せるなら《カツブードン》も候補に入る。 《カツドン》自爆→アンタップキルで2体破壊となり、《ニャンダフル》がWBになれる。

いつまでボクは《口寄》を使い続ければいいんだ。

『イーサンデューク』

  • ノルマ
    • 《デューク》で《イーサン》のスイッチオンを耐える
    • 《デューク》と《エバーラスト》の除去耐性を合わせて無敵になる (失敗)

《イーサン》を起爆するターンに《ヴァルハラ・デューク》を出せば、相手の場だけを爆散させられる。 《デューク》自身も《イーサン》の6体カウントの頭数になる。 《デューク》目線でも、出したターンに破壊耐性を活かすのが難しいので、《アポカリ》を予め場に設置しておける《イーサン》がありがたい。 どちらも単体ではしょっぱいカードだが、組み合わせることで絶大なシナジーを生んでいる。

デザイナーズコンボとして、《エバーラスト》の破壊以外耐性付与と、《デューク》の破壊耐性付与の補完もある。

ドロー基盤は、《エナライ》《ブレチャ》か、《おつかい》の2択。 《おつかい》はこれを引けるかどうかがわからないので、安定感を欠く。 《スペルブック》を備えてより安定するようになった《エナライ》ルートとは対照的である。 今回は安定を取って《エナライ》の方にした。

《ヘブンズ》が雑に強い。手札に蓄えた分だけ、純粋に《天門》《マザホ》の出力が上がる。 《イーサン》の頭数を揃えつつ、展開した分を《デューク》で保護する価値も高まる。 《シュヴァル》の覚醒条件を満たすのにも一役買う。

青単色をこれ以上増やすと、7マナ時に《デューク》のマナ武装を達成しにくくなる。 《ブレチャ》《スペルブック》が確実に青マナを増やしてしまうのが割りと鬱陶しい。

弾幕リンシャンフェルナンド』

  • ノルマ
    • 弾幕》の全体火力を活用する
    • 《フェルナンド》《リンシャン》の両方を出して突撃する
    • 《リンシャン》のデッキ回復を使う(失敗)

弾幕フェルナンド】に《リンシャンカイホ》を投入。 アタッカーが《フェルナンド》のみでは心もとないので、単純にその増強として使える。 どちらもパワーが12000なので、

  • 弾幕》の出力がブレない
  • 味方のクリーチャーが巻き込まれない
    • 弾幕》の火力範囲は「未満」

のが美しい。ちなみに紙の《フェルナンド》は11000。デュエプレの調整に感謝。

いざというときには《リンシャン》のデッキ回復は使うつもりでいたが、あまりそういう状況にならなかった。 墓地をリセットすると召喚コストと《フェンルナンド》の火力が落ちてしまうし、 クリーチャーはデッキに戻らないので《弾幕》を撃てる回数が増えるわけでもない。

一番大事なのは《エナジー・ライト》。 軽量呪文でデッキを固めているので、純粋にアドを取ってくれるカードが意外と少ない。 《グリップ》や《エマタイ》を撃つために《エナライ》を切ることのないように注意したい。

1積みの呪文3種はやや日和見。 それぞれ、赤マナの確保、ドロー補強、《ヴォルグ・サンダー》での墓地肥やしに期待している。

『ヒラメキトリプレックス』

  • ノルマ
    • コンボを決める

《ドラグストライク》に《ヒラメキ》。 デッキから《ガラムタ》、手札から《トリプレックス》、マナから《キリュー》《ホッピ/ジャスミン》を出すと、即席のトリガー封じ6打点。

《トリプレックス》の踏み倒し範囲は、緑かつ2体までの制限がついた《グレイテスト・グレート》。 できることは《グレグレ》よりも少ないので、自身の出しやすさで差別化する。 特に、《トリプレックス》を踏み倒したときにも効果が発動するところが大きな特長である。 《トリプレックス》を出しつつ、《グレグレ》での知見を参考に《トリプレックス》から出したいカードも考えて……と思考を進めた結果、 無駄のないワンショットが組めた。

コンボ自体は《ドラグ》→《ヒラメキ》の2ステップだけなので、そこそこ決まる。 その代わり、コンボとそのサポートにデッキのほぼすべての枠を食われている。 サブプランなど知ったことではない。 決まらなかったら負である。

普通なら2コストブーストは《ライフ》を一番に検討するべきである。 しかし、このデッキでは緑2をマナに埋めないとコンボが始動できないので、《ホッピ》《ジャスミン》を優先して積んでいる。 こういうケースでは、《ライフ》を少なくするほうがよい。

『赤青ガリレオスチムパンプ』

ガリレオ》をどうやって活かすかが分からず、迷走を続けた末に生まれたなにか。

青のマナ武装5はシンプルに厳しい。 青の縛りがキツすぎるので、普通にブーストしたほうが早いような気もしてくる。 しかも、適用範囲はターン1回目に唱える呪文のみ。 デッキの大半を青で固めることを考えると、普通に青呪文を撃つなら前の弾の《アーマ・フランツ》のほうが使いやすいようにすら思える。

準青単のような構成でコントロールにするのも難しい気がしたので、 1ターンに複数のドロー呪文を撃ち、《スチムパンプ》のパワーを上げまくってゲームエンドを狙うことにした。

基盤はランクマでも活躍実績のある【赤青キャロルビュー】を参考にした。 元レシピには《クロスファイア2nd》が入っておらず、暫くの間自分でも気付けなかった。 1ターンにドローしまくるデッキでは《2nd》が使えることを今一度覚えておきたい。

トロすぎて結局勝てないので、運ゲーだとしても2ターン目に《ライフ》《クサナギ》などを撃ち、3ターン目に《ガリレオ》を立てる方がいい。 その際には《チュレンテンホウ》と組み合わせても良さそうだが、アイツはアイツで強いらしい。 ガチデッキを弱くチューンしただけの紙束にならないように気を付けたい。

『赤青無限マーダル』

《マーダル・ビッシュ》に《無限掌》を撃つと、殴る→バトル→アンタップ→ を繰り返すことが出来る。どんどんパワーが上がっていくので、《カナシミドミノ》のような連鎖的な破壊を楽しむことができる……かもしれない。

《バトライオウ》の追撃ギミックも搭載。前から《バトラッシュ・ナックル》で似たようなことができていたが、《マッハアーマー》を絡めれば《マーダル》のほうが1ターン早く殴りかかれる。

《無限掌》はたくさん積むカードではないので、《アマテラス》で引っ張ってくることにした。《吸い込む》も色的に確定。もう一種類はパンプにも使える《エナジー・チャージャー》にした。《バルット》がいるとはいえ、3コストチャージャーは理想的に6枚くらい積みたい。 《マーダル》は盤面処理が得意なので、少し遅れても取り戻せるだろうという風に自分を納得させている。

『世紀末メダロス』

よく見たらND対応だったのにADで回してしまった。もったいない。

  • ノルマ
    • 《トロワ》から6t《世紀末》を決めて勝つ
    • ダブルアクションで《メダロス》を立てる
    • それっぽく逆転する

《メダロス》はマナ武装5を達成すると《パーフェクト・リリィ》っぽくなる。 シンプルに【世紀末リリィ】の《パリィ》の位置を《メダロス》に置き換えてみた。

【世紀末リリィ】の弱点は、《パリィ》を置くターンに他のアクションが取れないこと。 一方《メダロス》であれば、《おつかい》《タッチ》《エタガ》などの軽い動きを添えることができる。

毎ターン1マナずつ貯めていくと、《世紀末》が出るのは7t目(マナ7, 《世紀末》のコスト6)。 一方、《チャージャー》を1回撃っておくと、6t目に《世紀末》を召喚できる(マナ7, 《世紀末》のコスト7)。 《トロワ》で加速しながら《メダロス》を出せるといい。

メタとして《オリオティス》は必須だろう。 手札への干渉手段として《ゴースト・タッチ》も必要だと思った。

アドバンテージの源は《おつかい》のみ。 この感覚、3弾で組んだ【ドロマーイニシエート】を思い出す。

白マナ確保という名目で、思考停止のスパーク系統11枚積み。 《サイレント・スパーク》ははじめ《ウルソフィア》にしていたが、

  • 2ドローできたほうがよい
  • 《ボルフレ》《オラジュ》と同じ効果ゆえプレイ方針が立てやすい
  • カニンビー》で拾えたほうがいい

といった理由で差し替えた。

『黒緑ウラミバベミラ』

https://x.com/nanabi____/status/1727934018195476895?s=20

《ウラミハデス》《バベルギヌス》をめちゃくちゃ墓地に落として連鎖的に吊り上げる。たくさん並んだら《ザビミラ》《死海竜》でドン。 自分で組んだつもりが、もっと洗練されたレシピが既に投稿されていた。恥ずかしい。

落とすのには《カラフル・ダンス》が使いやすい。 【カラフルインザダーク】はなんだかんだで《カラダン》を撃たないほうが強くなってしまったが、このデッキは本気で《カラダン》を撃ちたくて仕方がない。

《シバカゲ斎》に気付けなかったことに大幅に反省。墓地を肥やしながら《ザビミラ》の頭数を稼ぐ。とんでもなく強い。

ヴィオラソナタ》の役割は以下。 《シバカゲ斎》がいれば蘇生数にはそこまで困らないので、 かさ増しの役割は弱め。《ロスチャ》で確定で落とせるので、1-2枚入れておけばいいだろう。

  • 重量蘇生カードのかさ増し
  • 《永遠リュウ》《盗み》《赤マグナム》などを越せる
  • シールドを増やして逆転負けを予防する
  • トリガー《サイン》で《バベル》《ヴィオラ》できる

《サイン》はトリガー期待、3→《カラダン》→《サイン》の上振れルート確保。 《ギガヴォル》でデッキのクリーチャーを抜きすぎても、山に残ってくれる。

原案者曰く、《ボンチャ》>《ダライフ》らしい。 2→4は単色緑が多くないため非現実的。 ゆえに、3→多色を埋めながら4マナ緑カードを安定させるのがいい。 《シバカゲ斎》目線でも、5マナを確実に貯めるのが大事だろう。 仮に2→《ギガヴォル》できれば3t目にして《シバカゲ斎》の準備が整うが、この構成でそこまでの上振れを決められる確率は低い。

追記:同じ基盤で瞬間1位の猛者がいらっしゃった。バケモン。

驚くべきことに、《ウラミ》《バベル》の枚数を減らしている。 《カラダン》を少なめにして《ズカズッカ》を投入し、確定で墓地と盤面を稼ぐ構成のようだ。 黒マナの割合が非常に高いため、《ズカズッカ》で《シバカゲ》を落としてすぐに墓地蘇生を狙うのも簡単そうだ。

『t赤パーレンチャン』

  • ノルマ
    • 《メテオチャージャー》から《パーレンチャン》に繋ぐ
    • 《パーレンチャン》で連続攻撃を完走する
    • 青呪文のサブプランを見せる

《パーレンチャン》で連続攻撃したい。 《ウンリュウ》が出た10弾でこれを真っ先に動画化したことを覚えていらっしゃるだろうか。

連続攻撃という点だけに注目すると、《ウンリュウ》のほうが高性能。 《クサナギ》から3t目に出せて、《マッハアーマー》で簡単にSA化できる。 ギアはすぐに場に出せるので、実質的にコスト踏み倒しまでできる。 相当前のカードではあるが、こうして振り返るとかなりのハイスペックである。

《パーレンチャン》の一番のネックはコスト。 この弾で《ピーピング・チャージャー》が出たものの、青単色では《パーレンチャン》の駆け出しを早めるカードは、この4枚しかない。 5t目に置くようではやる気がなさすぎるので、仕方なく色を足した。

3→5のために追加したのは、この弾で追加された《メテオ・チャージャー》。ブロッカーの突破にも役に立つ。 ……と思ったのだが、《マッハアーマー》のほうがずっと取り回しがいいことに気づいた。2体目の《パーレンチャン》、さらには《昇竜》もSAになる。

3tチャージャーを安定させるため、《クロックタワー》《ブレイン・ストーム》。どちらもトップ仕込みにもなる。

サブプランに《エナホ》《ガロホ》と《死海竜》。アタッカーとして《生姜》。 このあたりで小回りが利くのが【ウンリュウビート】よりも良いところ。

ワルボロフシーザー【デュエプレ】【マスター】【DMPP-23】

2024/1/7, オウギンガカップADマスター。

こんなはずじゃなかった。手短に行こう。

なんで組んだの?

23弾の《ワルボロフ》で、《シーザー》の進化元2体を一度に揃えられるようになったことに注目。 ファンキー・「ナイト」メアから《グレイテスト・シーザー》に進化する案は前弾から出ていたが、 それがさらに洗練されたと判断して作成した。

《ワルボロフ》はまあまあのパワーカード。 最悪【黒単ワルボロフ】の基盤に泣きつけばいいだろうという判断もあって、マスター到達を目指すことにした。

つまらない構築

構成は概ね純正の【黒単】。 《シバカゲ》《ゲンセトライセ》を抜き、代わりに《シーザー》《HELL》を入れた形である。

《シーザー》《HELL》を入れるメリットは、 【黒単】がやや苦手とする小型処理、および仕込まれたトリガーのケアができるようになったこと。 通常の【黒単】にはない即席打点も魅力である。 加えて、《シーザー》の進化で即席打点が組めるのも魅力である。

デメリットは、アレンジ要素がシンプルに邪魔なこと。 多色の《シーザー》、赤単色でマナ武装の邪魔になる《HELL》。 どちらも使わない時にはとことんうざったい。

不満がいっぱい!

実のところ、冒頭のデッキレシピにはあまり納得が行っていない。 自分の思う課題と不安を挙げていく。

除去耐性をつけたいが……

構想段階で一番やりたかったのは、《ワルボロフ》から《ドクロスカル》&《無敵剣》を出し、 除去耐性を引き継いで《シーザー》へと進化することだった。 《シーザー》が確実に生き残った上でメテオバーンを2回使えれば、宿敵《MRC》との差別化もできていると主張できる。

しかし、ナイトメア軸の【黒単】にはあまり呪文が入らない。 これにより、《シーザー》自身が落とす1回目のMBは問題ないにしても、しばしば2回目のMBで撃つ呪文が墓地にない。 生き残るモチベーションが初めから半減している。

また、どうせ《ゴーヘル》で吊ってくるのであれば、《ドクロスカル》よりパワーの高い《ニンジャリバン》を積みたい。 しかし《ニンジャリバン》を出すと、つい《魔狼月下》を設置したくなってしまう。 すると普通の【黒単】と何ら変わらない動きになってしまう。これはよろしくない。

ゴーヘルのAT蘇生

《ワルボロフ》の上に進化して《ゴートゥーヘル》を引き継ぎ、ATでナイトメアを蘇生する動きも魅力的である。

ところがデュエプレの仕様上、処理は「《ゴーヘル》の蘇生 → 《シーザー》のMB」の順。 残念ながら、MBで墓地に送ったナイトメアをすぐに吊るという動きはできない。

手札が足りない

5t《ワルボロフ》&ドラグナー、6t《シーザー》の流れは、手札を3枚消費する。 3マナチャージャーを使いたいことまで考えると、手札の余裕は全くない。 【黒単】の基盤にとらわれず、青を入れて手札補充することも考えた。

《エマタイ》を積むと、手札に来た《HELL》の処理、 事前に墓地にナイトメアを落とすなどの器用な動きが可能になる。 ただし、手札の枚数は増えない。リソース不足を解決するには、まともなドロソを積むべきだろう。 また、《エマタイ》を使うためには12枚程度の青が欲しい。 構築してみると分かるが、これは相当無理をしないと届かないラインである。

手札を増やしたいなら、《おつかい》も強力な選択肢となる。 ところがこの場合、青マナの確保が難しい。 青黒多色のトリガーはゴミカスなので、色調整に苦労する。

色バランスを考えるなら、《伝説の秘法 超動》もアリ。 純粋なドローソースとして評価すると、多色ゆえマナチャージしたくなってしまうのが気になる。

リソース補充のためだけなら、タッチ青で《マティアス卿》を入れるのもオシャレ。 デッキの全てが呪文と「ナイト」で構成されているので、回収率100%。 ただ、ドローするために7マナまで伸ばすのはかなり面倒くさい。

結局、どれも一長一短で決め手に欠けている。 スペース不足の中で何を積めばいいのか、そもそも青が必要なのか、答えが出ない。

ちなみに青を投入する場合、《シーザー》で撃つ呪文は《宝剣》が有力な候補になってくる。 《宝剣》が正解なのかどうかまで含めて評価すべきだろう。

シーザーで唱える呪文

《シーザー》は《HELL》を撃ってナンボ、という友人の進言が悩みの種だった。 実際、5マナホールを2枚唱えるだけであれば、《MRC》の方がはるかに良い。 《MRC》で唱えられない赤黒の呪文のうち目ぼしいものは、この辺りしかない。

  • 《HELL》
  • 《ガンヴィート・ブラスター》
  • 《宝剣》
  • 《ロマノフ・ホール》
  • 《ガード・ホール》
  • 《ラスト・バイオレンス》

7マナ程度であれば手から撃った方が速いことも考えると、やはり1番は《HELL》、次点で《宝剣》だと考えた。

他のカードとの差別化も考慮すれば、《シーザー》から唱える呪文は《HELL》が最も合理的だ。 赤or黒を含むコスト9-10の呪文は現状《HELL》のみで、対抗馬不在となっている。

《HELL》の難点は、出力が相手の盤面に大きく依存することである。 1体焼却だとイマイチだし、焼却対象がいないことだってザラにある。 《シーザー》で特攻して早めにゲームを畳みたい場面はよくあるのだが、その際に《HELL》が全く機能しない場合もある。

その点、《宝剣》は少なくともランデスができる。 腐りにくさでは《HELL》よりも良いカードだろう。 余った2コストに《ゴースト・タッチ》をくっつけることもできたりする。

気になるのはカードパワーの低さ。 ランデスといってもたった2枚だし、片方は手札に戻してしまうのでアドバンテージ量はごくわずか。 後半はむしろ撃ちたくないケースも出てくるくらいである。 ターボ系に対するランデスが目的なら、《未知なる弾丸》でも積んだ方がよっぽどいい。 《HELL》より魅力的かと問われれば、全くそんなことは無い。

実は早期決着を目的として、《ベター・トゥモロー》を積むことも考えていた。 《ベター》は《MRC》でも唱えられるが、墓地の準備がいらない《シーザー》で特攻できるのは悪くない。 一方、手札に来ると「黒を含まない多色」という最悪のカードになる。 余った4コスト分で唱えたい呪文も特にない。

ちなみに、《シーザー》で唱えるのを超次元呪文にするのは厳しい。 ドラグハートで超次元が埋め尽くされているからである。 どんなにスペースを削減しても、《ゴーヘル》x2, 《無敵剣》《ウルオヴェリア》は必要だ。 サイキックでは《ヴォルグ・サンダー》《勝利ガイアール》は必須となるだろうから、残りの枠はドラグハートと合わせてたった2枚。 さらに複数種の超次元呪文を積んで探索ブレが起きるリスクまで考えれば、サイキックに手を伸ばす気分にはならない。

埋めれるとバレる

冒頭のレシピでは、赤マナは《シーザー》《HELL》のみ。 赤を置いた瞬間、おそらく相手は《HELL》を警戒して小型クリーチャーを出さなくなるだろう。 これもデッキ構成としての地味な欠陥だと考えている。

まとめ

《ワルボロフ》《シーザー》は強そうに見えて、一筋縄ではいかない。 ドラグハートの運用、リソース、唱える呪文など、悩ましい課題がたくさんある。 納得の行く構築ができなかったため、無難な【黒単】基盤に逃げてしまった。

失敗作

上手く行かなかったレシピを貼り付けておく。 冒頭の準黒単型も上手く行ったとは言い難いが。

おわりに

今期は普段よりも少しカップ開催期間が長いのだが、 その分レジェンダリーディビジョンが開催されたり、レジェプレ・構築済みデッキの新規カードの研究が必要だったりで、 総合的にランクマッチにかけられる時間が短くなっていると考えた。 やや焦ってランクマッチに臨んでいたため、もしかすると煮詰めれば良い構築が完成する可能性はある。 記事と動画はとりあえずマスター到達時点のレシピで出すが、この後ももう少し研究したい。