ミケガモのブログ

黒緑ウルボロフ【デュエプレ】【マスター】【DMPP-22】

デッキレシピ

2023/11/05, ガイギンガカップNDマスター。 堅実に星を重ねていった。

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《龍覇 ウルボロフ》《滅殺刃 ゴー・トゥー・ヘル》《魔壊王 デスシラズ》

22弾デザイナーズデッキの一つ【黒単ウルボロフ】のキーカード。

小型ファンキーナイトメアを展開し、《デスシラズ》に龍解するのが基本戦術である。 呼び出した《ウルボロフ》本体もほぼ確実に生贄にされるのは、気の毒としか言いようがない。

「ドラグハートは盤面制限がキツい」という指摘の例に漏れず、7体制限に大いに苦しむ。 《デスシラズ》龍解時に自分の盤面を掃除することができるため多少マシに見えるが、 《ウルボロフ》《ゴートゥーヘル》と蘇生対象で一度に3体分のスペースを食うため、普通に厳しい。

以降、基本的に《ウルボロフ》は《ゴートゥーヘル》を装備して出てくるものとする。

黒単ウルボロフの欠陥

現状、【黒単ウルボロフ】をランクマッチで見かけることは少ない。 その確たる証拠……とまでは行かないが、個人的には今の【黒単】にはいくつかの欠陥があると考えている。

まず呆れたことに、現行のファンキーナイトメアにはマトモなコスト4がいない。 《コッコ・ドッコ》《ドクロスカル》は、いずれも【ウルボロフ】に積極的に積みたいカードとは言えない。 22弾の収録内容を見るに、4マナ域はおそらく《パニッシュ・チャージャー》で補ってほしいのだと思われる。 しかし《パニチャ》では場も墓地も整わないので、6マナに繋いだところで《ウルボロフ》が強い状況にはならない。

次に、黒にはカードを選べる墓地肥やしがほとんどない。 《オタカラ・アッタカラ》《ボンチャ》《ハルヴェルド》などのランダム墓地肥やしでは、 《ウルボロフ》で吊りたいカードを落とせない可能性がある。

さらに、詰め要員の《リュウセイ・イン・ザ・ダーク》が重すぎる。 レアリティ的にも黒単の切り札的存在なのだと思われるが、純粋な黒単にとって、8マナに到達するのは至難の業である。 《ゴートゥーヘル》に食わせる軽量クリーチャーを多数用意しながらマナを溜めるなど、簡単にはできようもない。 《デスシラズ》のATで吊ってくるルートもあるが、《デスシラズ》に龍解して攻撃するまでのハードルの高さと、ランダム墓地肥やし主軸で《RiD》が落ちるかどうかが不安である。

極めつけに、デッキエンジンがない。 デザイナーズデッキであるにもかかわらず、中コスト帯のエンジンが用意されていない。 切り札をサーチするカードもないので、欲しいカードにアクセスできず散ることが多い。

緑を混ぜる理由

緑を混ぜることで、これらの欠陥を解決もしくは軽減することができる。

ちなみにタッチ緑のアイデアは、やっぱりビルド杯で見かけた構築からだったりする(元はコンボデッキだが)。

《剛勇傀儡ズカズッカ》

緑の最大理由は《ギガヴォル》。

……はNDだと使えないので、そっくりさんの《ズカズッカ》をしぶしぶ採用。 4マナ域の補填、選択的墓地肥やし、《RiD》を目指すブーストが、これ1枚で実現できる。

3ナイトメア→4《ズカズッカ》でナイトメア落とす→6《ウルボロフ》でナイトメア蘇生

とすると場にクリーチャーが4体並び、 5t目終了時に《デスシラズ》をちょうど場に残せる。 場・墓地・マナを全て+1してくれる存在は、《ウルボロフ》にとって大変貴重である。

改めて言うが、《ギガヴォル》が使えるならそっちにしている。 《ギガヴォル》《ズカズッカ》、それぞれの利点を以下にまとめてみる。

《ギガヴォル》の利点
  • 墓地肥やしがドロー運に左右されない
  • ダチュラ》の墓地枚数条件を達成しやすい
  • 単色を埋めれば後半は実質3コスト
  • マナに落とすカードを調整できる
    • 《ズカズッカ》で緑単色が落ちたせいで《魔狼月下城》のマナ武装が達成できずに負けた試合あり
《ズカズッカ》の利点
  • 見えているカードであれば確実に落とせる
  • 序盤に埋めたカードも後から落とせる
  • デッキ枚数に優しい(ギガヴォル3枚、ズカズッカは2枚)
  • デッキ内クリーチャー比率を落とさない
  • ちょっとだけパワーが高い

試合後半になると《ズカズッカ》にも利点が出てくるが、序盤の《ギガヴォル》の強さを覆すほどにはならない。 《ウォルスティード》もそうだが、オリカのくせして旧カードの下位互換的なスペックで出てくるのは勘弁して頂きたい。

弱すぎる。

《腐敗妖精ダチュラ

ブーストの補助として《ダチュラ》も採用した。 トリガーでブーストし、あわよくばマナ送りまでついてくるハイスペックカードである。 デュエプレオリカはやはりこうであってほしい。

一度《デスシラズ》に龍解すれば、ちょうど除去条件が達成される。 トリガーで盤面が増えれば、《デスシラズ》龍解の補助にもなる。 非破壊除去は、要素の補完としてちょうどいい。 いろいろと噛み合ってくれる1枚である。

ブーストはあくまでトリガーからついてきてくれたらいいという意図で採用している。 中盤の手出しブーストにはあまり期待していない。 デッキを削るので、長期戦の際はLOに注意。

《未来設計図》

《未来設計図》は、デッキを沢山見るためのカード。 ドローエンジンでこそないが、これがあれば欲しいカードへのアクセス率が大きく高まる。 ファンキーナイトメアは3コスト帯が優秀なので、その前に使えるのも良い。

《激突と復活の呪印》

《呪印》は、色合わせのトリガー枠。 切り札の《ウルボロフ》を吊ったり、《タイガマイト》などのスレイヤー持ちを相手の大型にぶつけたりできる。

が、除去と蘇生という点では、多くの場面で《デスゲート》の方が強い。 多色事故にも悩まされたので、2枚のうち1枚を《デスゲート》に差替えることを検討していた。

緑の候補カード

《ダーク・ライフ》

初めは《未来設計図》と3-3にしていた。少し経って4-2になり、 最終的に《呪印》と入れ替わる形で抜けた。

不要だと判断した理由は以下の通り。

  • 4マナで使いたいカードが《ズカズッカ》のみである
  • 2→4で《ズカズッカ》に繋いだとしてもその後の動きが無い
  • めくった2枚の中に《ウルボロフ》用のカードがないと大幅価値減
  • 一度《ウルボロフ》の用意が出来てしまえば、中盤以降に撃つ意味がほとんどない

このデッキにぴったりに見えて使い勝手が悪いところからして、やはり《ダライフ》は難しいカードである。 ほぼ黒緑ベースかつ、雑に墓地が増えることに意味のあるデッキでなければ、採用する意味はないと言える。 【黒緑Bロマ】と《時空ロマノフ》以外に《ダライフ》を積極的に使うデッキを知っていたら教えてほしい。

《腐敗無頼トリプルマウス》

《トリプルマウス》は、《ダチュラ》との競合枠。 高マナへの接続としては大変性能が高い。

ただし今回の構成では、4tまでに《トリプルマウス》を出す手段がないし、7マナの接続先も《ツミトバツ》のみである。 《タイガマイト》《ドテラバラ》を使うだけで相手の手札が枯れることもままある。 このデッキでは5マナ域での《トリプルマウス》の価値が低いと考え、他の場面での用途も多い《ダチュラ》に枠を譲った。

《青銅の鎧》

《ウルボロフ》の餌として採用を考えた。 3コスト帯は既にパンク気味なので、今回は見送り。

それ以外

これ以外の緑単色もしくは黒緑は、正直パッとしない。 《フェアリー・ホール》がワンチャンあるかと思ったが、《ダチュラ》の墓地枚数条件に貢献しなかったり、《トリマ》同様マナカーブが微妙だったり、次元枠が足りなかったりでイマイチだと思った。

特徴的なカード

リュウセイ・イン・ザ・ダーク》

略して「RiD」。

黒い《永遠リュウ》。主に【モルト】などのビートダウン対面での詰め要員。 ただし《勝利ガイアール》は防げない。

基本的には《永遠リュウ》の相互~下位互換だと思って使っている。 それでも、黒で実質的に《永遠リュウ》を搭載できることに感謝したい。

味方のスレイヤー化で《ガイギンガ》などを倒すことがある。

実質モヤシであることを知られていないのか、普通に除去できるものと思われて破壊されているであろうシーンをしばしば見かける。

《永遠の悪魔龍 デッド・リュウセイ》

マナが伸びるなら黒単のリソース要員になれるのでは?と思い採用。

cipで破壊&ドローする点だけで十分偉かった。 置きドローが機能するときは割とオーバーキル気味。

《未来》で欲しいカードを持ってこれれば、手札が少なくてもなんとか立ち回れるという印象である。 むしろ調子に乗るとアウトするので、適当なところで《デスシラズ》に巻き込んで退場させたい(4体破壊に含めると1ドローで済む)。 正直1枚でいいような気がしているが、トップから駆けつけてくれて膠着状況を打開した成功体験に惑わされて2枚になっている。

《凶英雄 ツミトバツ

アプデで強化された英雄サイクル。 マナを伸ばせば、速い相手にも間に合うかも。

《ダライフ》採用はコイツを5t目に投げたい意図もあったのだが、流石に都合の良すぎる繋ぎなので切った。 せっかくなので3積みしたかったのだが、スペースの都合で2枚になり、途中で《クスクス・ハッカ》に枠を譲って1枚になってしまった。

《クスクス・ハッカ》

《ツミトバツ》から1枚変更。 《ズカズッカ》を出す前に《ウルボロフ》の蘇生対象を素引きしてマナに置かなければならないので、そのためのカードを増やした。

《デスシラズ》への龍解時に砕けば、コスト3のナイトメアを1匹場に引きずり出せる。 ブロッカーとして立てておけば、《ポーク・ビーフ》と合わせて2面止めたりもできる。 マスコット的なオリカだとナメていたが、《ウルボロフ》から吊る前提なら流石に強い。

1枚目の効用が最も高いので、1積み。

プレイング

共通

3→《ズカズッカ》→《ウルボロフ》の流れを目指す。 《ズカズッカ》への依存度がかなり高い。 《ズカズッカ》を出せない場合、3→3→《魔狼月下》などでごまかす。

基本的に、何も吊ってこれない状態で《ウルボロフ》は出さない。 《ズカズッカ》を引くか、相手がしびれを切らして軽量ナイトメアを破壊してくるまで待つのが良い。

とりあえず目標のマナは8。 《RiD》《デッドリュウセイ》、《未来》+《ウルボロフ》などが可能になる。 これ以上にマナを伸ばしても良いが、手札が細めなのでキープもあり。 マナチャージしすぎると、《デッドリュウセイ》のドローに歯止めが効かなくなってアウトすることもある。

既に場に2体並んだ状態で《ウルボロフ》の蘇生が決まれば、龍解した《デスシラズ》を場に残すことができる。 一方、《ウルボロフ》は蘇生先まで含めて3体分のスペースを食うので、《ウルボロフ》を出す予定なら展開は4体までにしておく。

《デスシラズ》に龍解した直後は、最大でも3体しか場に残せない。 安全な盤面を作ってターンを渡そうにも、例えば《デスシラズ》《ビーフ》《RiD》などが限度である。

さっさと《デスシラズ》で殴って圧をかけるか、《RiD》を待って安全に詰めるかの判断が難しい。 《デスシラズ》になると直後のターンが危険なので、場合によっては龍解せずに小型でぺちぺち殴って勝つ。 小型ビートの際は、《ゴートゥーヘル》のAT蘇生が地味に役立つのでお忘れなく。

【墓地ビート】

不利。破壊とハンデスで相手の墓地肥やしを手伝ってしまい、その後に来る《GT》に破壊される。 《RiD》を立てて詰めるのが勝ち筋だが、基本的にそこまで辿り着けない。 特に《ブルース》が入っているとかなりどうしようもない。

ビッグマナ系

五分~微不利。最近は【シータ刃鬼】が多い印象。 《鬼スナイパー》が入っていると相当厳しい。

先攻で《ドテラバラ》を立てられるかどうかがまず勝負。 後攻で相手に《ライフ》《シャワー》されたら諦めムード。

第二の関門は、《リュウセイホール》からの《パンツァー》を早めに処理できるかどうか。 《魔狼月下》で処理できるといいのだが、手札が細いためそこまでキープし続けるのは難しい。

終盤は《RiD》を立て、《刃鬼》の強襲を防ぐ。 《刃鬼》でビートされたら、エターナルΩから再度GJされないよう、全て攻撃を通してしまって良い。 ただしそうなると《吸い込む》《リュウセイホール》が負け筋になるので、《ドテラバラ》でそれを予防する。

相手が8マナ前後であれば《デスシラズ》で早めに3点行くのもありだが、 マナを溜められてしまったら盤面の数をキープしながら小型ビートするほうがよい。

《ドテラバラ》のハンデスから《永遠リュウ》を出してくる動きは、《タイガマイト》のスレイヤーや《デスシラズ》の龍解破壊でどうとでもなる。

【白単】

先攻でぶん回られない限り、有利だと思って戦う。

《魔狼月下》や《デスシラズ》の破壊除去がよく刺さる。 小型の除去はコスト軽減獣を優先して処理。 《デスシラズ》の龍解で《エバーラスト》《龍アガピ》などを破壊してから殴り込めば、ペースはつかめるはず。

《ツミトバツ》を出せたらイージーウィン。

【グレンモルト

有利とは思っていないが、多分五分以上ある。

序盤は、次に《モルト》が来ない状況なら《ドテラバラ》、来るなら《タイガマイト》で妨害。

基本的に龍解はされるものと思って戦う。 《ガイギンガ》になられても、スレイヤーや《ビーフ》のチャンプブロックでまあまあしのげる。

《RiD》が立てばほぼ勝ち。 やはり《吸い込む》《リュウホ》が負け筋となるので、《ドテラバラ》《ビーフ》で予防。

《ツミトバツ》がそれなりに有効。 《アンタッチャブル》を溶かしたり、《ガイギンガ》のパワーを下げて《デスシラズ》で殴り返したりできる。

【ドラゴン】

キツい。 《獅子頂龍》が来ると困るので、ビッグマナ系よりも積極的に殴る意識で戦う。 《VAN》様はさほど怖くない。

【白青タイガー天門】

微有利。

《ドテラバラ》《タイガマイト》で相手の《天門》の出力を落とし、 《デスシラズ》の破壊と合わせて最終的な盤面優位を作る。 高パワーのブロッカーは、《RiD》で味方をスレイヤー化して処理する。

ハンデスで《ボンソワール》を抜いたらご愁傷さま。

【祝門】

不利。 どこまで行っても、トリガー《祝門》《ザラブ》をケアできない。

《チャマ》《オレダー》に《ドテラバラ》が刺さらないのも厳しい。 《魔狼月下》で《チャマ》+1体を処理できるので、可能なら狙う。

総評

黒単の【ウルボロフ】よりは戦いやすいはずだと信じている。 時々多色事故を起こして涙を飲むが、それ以上に緑を入れて行動範囲が広がるメリットのほうが大きいはず。

環境でちゃんと戦えているのは、《タイガマイト》《ポークビーフ》《ドテラバラ》らの軽量ナイトメアがそれぞれ良いスペックを持っているからである。 練度とチューニングセンスがある人なら、マスター帯でそれなりに戦えるかもしれない。

将来的には《悪魔妖精ベラドンナ》も楽しみ。 ひょっこり23弾に収録される可能性もあるかも。

おわりに

デザイナーズ基盤に乗っかってこそいるが、一応は自分の力で構築できたと思う。 今期はND・ADともに自分の力を確認できてホッとした。 これで心置きなくクソデッキを回すことが出来る。

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