はじめに
ここ2日ほど、デュエプレクイズが空前の大ブームとなっている。 その中で今回見つけたのがこちら。
一見異常に難しいが、解いてみると非常に良い問題だったので、勝手ながら解説させていただこうと思う。 よくできたので自慢したいだけというのが本音。
注:ここから先、ミケガモの解答含むクイズのネタバレが全開である。 先にクイズを解いてから読んでほしい。 うっかりのネタバレ防止の為、縦に長い《GOLDEN》を設置しておく。
問1
公式配信を見ていた人であれば、あまりのインパクトの強さに忘れることは無いだろう。
この中で一番環境級なのはドリメ。Aブロックの【ガントラビート】とともに8-10弾環境を生き抜いたビートダウンである。 ただ、Gブロックを見れば分かるように、【武者】【剣誠】がいた11弾環境では6000ラインの《パンダ》は動きづらかった。
セラフィムとドデビルだと、デッキパワーではセラフィムのほうが若干優位である。 一方のドデビルは、11弾で強化要素《バイケン》を得ている。そのプレッシャーと読まれにくさを武器にここまで勝ち抜いてきたということか。
残念ながらドレイクは問題外。
問2
正答率最低。
9弾EXは《ゼロ・フェニックス》収録弾なので【ゼロフェニハリケーン】を選びたくなるが、これは誤り。 環境初期は《ギャスカ》搭載の最速型、少し経つと熟練プレイヤーによって開拓されたコントロール型が発生した。 自壊型はせいぜいTier3止まりで、9弾EX環境で目立つことはなかった。
【ゼロフェニハリケーン】の台頭は10弾。 《エタガ》DP殿堂でコントロールが無難な小型除去を積めなくなったことにより、《ゼロフェニ》の種が場に残りやすくなったのが直接的な要因である。 さらに《エタガ》消滅によって、コントロールは手堅い【赤ドロマー】から、ターボしてゴッドを投げる【5cコン/フュージョン】に移行。 のんびりブーストする相手には《ゼロフェニ》のランデスがアホほど刺さるので、環境での通りが良くなった。 ここで問題の9弾EXのグラフを見ると、【ツヴァイ】【ガントラ】【武者】【黒緑速攻】といった高速ビートが多くを占めている。 特に【ツヴァイ】【黒緑速攻】は、全盛期の【ゼロフェニハリケーン】にも速度で対抗できると評価されたデッキだ。 このあたりが多い環境でレートを上げ切るのは難しかっただろう。
逆に正解の【獄門イングマール】は、こういったビートダウンに対して刺さっていたのだろうと思う。
残り2つの選択肢【サードニクス】【ダーツフュージョン】は、いずれも環境外デッキとして名を上げられるレベルのデッキである。 が、全盛期が9弾EXではないので答えから外せる。
【5cサードニクス】には、《インフェルノ・サイン》(10弾)と《バイケン》(11弾)がまだ無い。 トリガーが多いとは言え、立ち上がりはだいぶゆっくり。 《バイケン》なしで高速ビートに立ち向かうのは厳しかったのではないか。 どちらかというと、《アルバトロス》を絡めた変則的な攻めにより、遅い相手に強いデッキである。
うおーーーー!夏からずっと使い続けてきてついに!念願の最終レジェンド!サードニクス4投のデッキでとれたぞーーーーー!
— hyskn (@hyskn_mk) 2022年4月30日
嬉しすぎる😭😭😭😭😭😭
最初の頃はまさかサードニクスで最終取れる日が来るなんて思ってなかったからほんとに感動してる🥺🥺
ありがとうサードニクス! pic.twitter.com/DQ6cOGH7RO
【マーシャルダーツフュージョン】には《HDM》(11弾)がまだ無い。 《フュージョン》登場の9弾から研究は進んでいたが、《ゲキメツ》《ゼンアク》を踏み倒すだけでは高速ビートに対抗できない。
動画で使用したマーシャルダーツフュージョン
— カエルニンジャ🐸🥷デュエプレ (@kaeru_ninja_san) 2021年6月26日
バウルで盾減らして命中率を上げて、マーシャル→ダーツ→フュージョン当ててフィーバーしよう
ランクマッチでも案外決まるけどレートが溶けても構わない覚悟と豪運を持って挑もう…!#デュエプレ pic.twitter.com/MeEIwKIYrQ
問3
《ウンリュウ》には安定感が、《ZAGAAN》にはデッキパワーが足りない。
14弾環境において、《キンタ》と《バルクライ》のどちらが強いデッキに仕上がるかと二択で問われれば、 グラフでも使用率5番目、当時の環境デッキである【ラッカ超次元】の変異種として組める《キンタ》のほうだろう。
《ヴィルジニア》DP殿堂は16弾中期のため、この時代で《バルクライ》の構築自体は可能。 しかし、【ラッカ超次元】の《エクホ》が墓地を掃除してくるのは辛い要素となっている。 13弾であれだけ猛威を振るった【黒緑Bロマ】のランクインがわずか1件にとどまっていることからも、墓地利用デッキに向かい風が吹いていたことが読み取れる。
問4
13弾のテーマ【白騎士】か【死神】、環境終盤までリングに立っていたのはどちらかという問題である。 正直これは【死神】使用者のツイートを見ていたから解けた感がある。
【白騎士】も実際強かった。環境中盤開催のバトルアリーナ7thでは決勝トーナメントに出ていたし、環境前半の最終トップ100にも残っていた。 しかし開拓と洗練が進み、《進化設計図》《デスマーチ》入りの【Bロマ】が環境トップに落ち着くと(グラフでも最多)、 《デスドラ》で壊滅する【白騎士】は立場が悪くなった。
一方の【死神】も展開系のデッキではあるものの、墓地利用や《盗掘男》の破壊時ドローによって【白騎士】ほど《デスドラ》に弱くないこと、 《XENOM》や《デスマーチ》によって強引に攻めるプランを取れたことから、【Bロマ】への勝率を落としすぎずに環境を戦うことが出来た。
問5
問題の15弾AD環境は、《カスケード》登場で一線を超えた【スノーフェアリー】、 やはり新規のぶっ壊れ《エル・ドラード》を搭載しながら立ち向かう【ドロマー天門】、 異常なデッキパワーでどちらにも対抗可能だった【MRC】の3強状態だった。 グラフで4番手の【メカオー】は、《マーキュリー》《コンクリオン》らのメタを組み込むことによりなんとかそこに割って入った形である。
こんな環境だと、《ZAGAAN》《ホーガン》はデッキパワー的に辛すぎる。 【ウェーブストライカー】か【ケンゲキ】かの2択に絞れるだろう。
【ウェーブ】は、グラフのデッキタイプでは【スノーフェアリー】【メカオー】に善戦可能。 しかし、15弾リリースの《MRC》は小型除去とブロッカーを大量搭載しているためどうしようもない。 対【天門】も4-5弾環境の時点では五分だったが、15弾ともなってくると流石にカードパワー差が開いている。 如何せん古いデッキタイプでもあるので、この苛烈な環境で使用者がいたとは考えにくい。
対する【ケンゲキ】は、15弾で登場した新ギミック。 環境常連というほどのパワーはなかったが、稀に戦績報告が上がる程度には実力があった。 【スノーフェアリー】には第3→4形態の2000火力でなんとか対応しつつ(※対応できるとは言ってない)、 【ドロマー天門】【MRC】には《ケンゲキオージャ》でゴリ押しが利く。 【ウェーブ】よりかは勝てる要素が多いだろう。
問6
比較的容易。17弾登場で出力も高めな《ドラゴンフレンド・カチュア》が2件ランクインしている。
迷うとすればそこそこ使用者がいた《オーケストラ》だが、デッキパワーと安定感で《ドラフレ》には及ばない。
《GOLDEN》は色々と足りない上、このカップでは数日間しか使用可能なタイミングが無かったというネタ選択肢。
問7
正答率が2番目に低い。
ナーフ後《アガピトス》にデッキを牽引するほどの力はない上、5cでの構築は困難。 【ブリザード】は白型、黒型がランクインこそしているが、やはり5cでの構築には難がある。
残るのは【5cメカオー】と【5cプラチナム】。 過去の実績を参考に【5cメカオー】を選びたくなるところだが、 最終割合トップかつコントロール成分の豊富な【MRC】に対して《ヴィーナス》《PE》《プラチナム》を揃えるのは困難に思われる。
一方、【5cコン】が5名ランクインしていることから、5c基盤の通りが悪くなかったことが窺える。 「5cプラチナム」の字面だけでデッキ内容を想像するのは厳しいものの、 仮に5cを《プラチナム》でアレンジしたような構築であれば、デッキパワーを確保したまま勝てるのではないかと推察できる。 【5cメカオー】の時代は《PE》で5色達成するしかなかったのに対して、今では《ディアボロス》《オーケストラ》がいるので、グッドスタッフ性を損ねずに《プラチナム》を組み入れることは可能。 環境で使おうと思うかは別問題だが。
問8
唯一間違えた問題。
【剣誠】【NEX】は、いずれも13弾リリース時にお供の鳥さんがナーフされている。 ナーフ直後にはリペアも検討されたが、17弾後期の時点では一線を退いて久しい。
環境で通用するのは【Bロマノフ】と【バルガライゾウ】の2択。 【Bロマ】は絶対的なデッキパワーが高いものの、【MRC】メタの《N・ワールド》が一定数環境にいるのが辛そうである。 【バルガライゾウ】は【天門】【MRC】【黒フェアリー】をねじ伏せることができそうな反面、ADの定番マジレスデッキ【黒緑速攻】が天敵と言える。
どちらも当時のADでやれるポテンシャルが十分にあったため、絞ることができなかった。 自分が【ライゾウ】を選んだ決め手は、単純に「どんな環境でも使ってる人が多そうだから」。外したが。
問9
最近ナーフされた2枚、どちらがやれるのかという問題。 ダブルパンチでポンコツになってしまった、デッキの核である《刃》。 ターン1になったものの効果自体は同じで、周りのパーツでも十分戦える《ルドルフ》。 答えは一目瞭然である。
問10
19弾は《メイ様》が登場した弾。タップ状態の《メイ様》に突っ込める《アカシック・サード》が注目された。 早出し適性の高い踏み倒し対象として《ヴィルヘルム》、無理やりクリーチャーを引っ張り出す《父なる大地》を手に入れたのも追い風だった。
他の選択肢で環境入りできる可能性があるとすれば【アポロヌス】だが、《サード》に比べると19弾環境で活躍する理由に乏しい。
おわりに
ゲームをやり込んでいる人が高得点を取れるのが良問である。心が痛む。