はじめに
2022/9/12-26開催のSPルール、「ヒラメキ・デュエル」の考察。
ルールはこちら。
・各プレイヤーはレジェンドスキルにより、以下の効果を得た状態でデュエルします。
【レジェンドスキル】 自分のターンの終了時、そのターンにバトルゾーンに出た自分のクリーチャーをすべて、それぞれのコストより1大きい、ランダムな進化でないクリーチャーに変身させる。
※変身対象として、進化クリーチャー、サイキック・クリーチャー、ゴッド・クリーチャーは抽選されません。
以下のカードは、今回の「SPルールマッチ」では使用することができません。同じカード名のプレミアムバージョンのカードも対象となります。 - 《奇跡の精霊ミルザム》
ちなみに、ルール名の元ネタは紙のE2期のカード《ヒラメキ・プログラム》。 知らない人向けの説明は一切なかった。
一般の考察
平均的に見れば、変身するとスタッツが上がって強くなる。 普通のルールよりもクリーチャーを出す行動がお得になっている。
ただし、出したクリーチャーが別のクリーチャーに変身してしまうので、特定のクリーチャーを場に残したい戦術は全て成り立たない。 具体的には、
- ブロッカー
- 通常の進化クリーチャー
- ゴッドカード
- システムクリーチャー(《コッコ・ルピア》《ミスト・リエス》など)
などは本来の役割を遂行できない。
使いにくくなるクリーチャーが多い一方、cip持ちやスピードアタッカーなど、場に出たターンに仕事をするクリーチャーはさらに価値が高まっている。 例えば《腐敗聖者ベガ》などは、普通に仕事をした上でさらに高パワーのクリーチャーに変身する可能性を秘めている。
通常の進化クリーチャーは運用しにくいと書いたが、特殊進化は話が別。 マナ進化や墓地進化などで進化速攻をかける動きは、通常ルールと同じ感覚で使える。
相手ターン中に出たクリーチャーは変身しない。 トリガークリーチャーはそのままの姿で場に残ることになる。 扱い上注意すべきなのは《ヘブンズ・ゲート》。 手撃ちした場合は変身するが、トリガーで撃った場合は変身しない。
以上を踏まえて、「ブロッカーや進化に頼らず、純粋に頭数を並べていけるデッキが強い」という見解。
特に強いカード
- 《ツクモ・スパーク》《薔薇の使者》
- 場を離れたときのデメリット効果を無視できる
- 《ルナ・コスモビュー》《統率するレオパルド・ホーン》
- 高コストかつこのルールでも条件を達成しやすいG・ゼロ。《プラチナム》《バルケリオス》《ダーク・ジオス》も頑張ればいける?
- 《オリジナルネイチャー》《オリジナルグレンオー》《爆獣パンダ・ブーリン》《魔皇帝フェルナンドⅦ世》
- 自身で軽減能力を持つ
- 《絢爛の超人》《桜丸パグのすけ》《陰陽の舞》
- マナ爆誕コストが元コストよりも小さい
サイキックも呼び出しコストの割に左上のコストが高いのでお得だが、 変身するとそのサイキックは"消失"するため、実質使い捨てであることに注意。
変身の考察
コストごとの変身の考察。
基本的に公式サイトの検索結果をそのまま載せているのだが、 プライズカードおよび再録カードが重複するのを避けられないというクソ仕様のため、 検索ヒット数はいくらかの誤差を含んでいることに注意。 ちゃんと調べるのはめんどくさいからやってない……。
1→2
204種中、攻撃不可が40枚、パワー1000が118枚。意外とハズレが多い印象。
2~5
他コストに比べて優先度が低い気がするので一旦保留。使う人は自分で調べよう。
5→6
このあたりから変身の質が重視される。 コスト6の「Wブレイカー率*1」は 76/147。 初期の低スペッククリーチャーがそこそこ混ざっているため、ハズレが多い。
自分にデメリットをもたらすカードは《ロマネスク》。 出オチになりうるのが《オグリストヴァル》《イゾリストヴァル》。
6→7
Wブレイカー率、83/108。割と信用できる。 ただ、6マナのクリーチャーは元からWブレイカーを持っていることも多い。 それが万一《バベルギヌス》《混沌魚》《サルード》などに変身したら目を覆いたくなる。
目立ったデメリットカードは無い。
7→8
8マナ以上は区別して検索できないので(地味にクソ)、ここから手作業でのカウント。
32種中、ハズレは《ギガルゴン》《シルフィ》《ミスティック・ガストゥール》《クマっ太》。 勝手に手札に戻ってくる《バザガジール》《バザガベルグ》も場合によってハズレ。
8コストというと強スタッツを期待したくなるが、実はTB持ちは《不落の超人》しかいない。 そして、《ザークピッチ》《アクア・スナイパー》をはじめとして、パワーがきっかり6000しかないクリーチャーが13種もいる。
明らかなデメリット持ちはいない。 《ホーガン》の味方ブロッカー化が邪魔になるシーンがあるかもといったくらい。
8→9
15種中、ハズレが《バーロウ》《ザーディア》。 デメリット持ちとして《ミルザム》。
《コスモビュー》《ラディア》は若干シケているが、他は概ね高パワーの当たりカード。
9→10
《ボルメテウス・サファイア・ドラゴン》《グラディアン・レッド・ドラゴン》の2種のみ。
しかも変身元の9コストには、
- 天門から出る《ザーディア》《エル・ドラード》
- コンボの申し子《コスモビュー》
- 仕事を終えた《バルガライゾウ》《キリコ》
- 裏面が直接出るサイキック《ファイブスター》《ギャラクシー》
など、扱いやすいカードがこれでもかと揃っている。 《サファイア》ガチャに挑む構築多数。
10→11
《シリウス》《イレブン》《フェルナンド》《ムゲン・イングマール》の4種。
11→12
《アルドラ》《アトランティス》《デュランザメス》のみ。
13マナのカードは存在しないので、これが上限。
レンタルデッキ3種
速攻とヘブンズはまあまあ見る。オリジンは少なめ。 どれもここまで解説した事項、あるいはこのあと挙げるデッキタイプに通じるところがある。
よく見るデッキタイプ
先に述べたように、「頭数を並べる」が正義。 レシピ割愛(ゴメンネ)。
【バルガライゾウ】【キリコ】
雑に高コストクリーチャーを踏み倒す環境デッキ。 どっちもランクマ構築のまま回せる。シラけるけど強いから仕方ない。
《バルガライゾウ》は言わずもがな、《キリコ》も《アマテラス》《星域》で簡単に進化可能。 普通に《サファイア》が飛んでくるし、《キリコ》《ライゾウ》自身も1/2で《サファイア》に変身する。
雑魚ブロッカーが並ぶことが多いので、【キリコ】には《パラディン・スピア》を入れておくと良いと思う。 【ライゾウ】は《ストーム・ホール》が使えないことに注意するくらい。
特殊進化繋がりだと【Bロマ】も強いが、 《デスマーチ》や《ギガヴォル》がやられたときに黒クリーチャーが墓地に溜まらないところが地味に弱体化ポイント。
【天門】
主に《ヘブンズ》《ザーディア》からの《サファイア》ガチャ。 一定数いる速攻系に強い。
【1コスト速攻】
《ラ・ウラ・ギガ》など、本来なら殴れない1コストブロッカーを変身させる速攻。 赤の《ビューラー》《DJショー》なども強いっぽい。 【ライゾウ】【キリコ】を圧倒できるが、【天門】に弱い。 2マナのブロッカーに変身するたび台パン。
【オール・イエス】
このSPルールの称号にもなっている《オール・イエス》。 何に変身しようと《イエス》つけて殴れば強いっしょ、の精神。
これに限らず、クロスギアはルールの影響を受けない。 《イダテン》《マッハアーマー》でSA化して殴るだけで普通に強かったり。
除去コン系
【ライゾウ】【キリコ】【天門】を標的とし、適当にハンデスと除去を連打する。多分《宝剣》ランデスも強い。 このルールでは【スノーフェアリー】【メカオー】【NEX】のようなリソースの太いデザイナーズデッキが存在しないので、割とコントロールがイケる節がある。 除去カードの使い勝手は普段と変わらないことも追い風か。 《ビューティシャン》などがブロッカーとして機能しないことにだけ気をつけるべし。
周回効率やエンタメ性はともかく、テンプレ構築をメタって勝ちたいなら割とオススメ。
自作デッキ
貧弱トリクリが変身すると嬉しい《マーシャル・クイーン》。 周回目的の速攻に負けないのが◎。 《ビトレイヤル・ドラグーン》は、状況を見て使えば大型クリーチャーを除去できる可能性を秘めている。
トリガーとハンデスで凌いで《ガドホ》《ファイブスター》からの《サファイア》ガチャ。
お題
SP軽量G0
今回のSPルールで使っているデッキです。 速攻で天門に轢かれ、他でライゾウに轢かれ、燦燦たる思いで組みました。
運要素が強いのでそこそこ勝てるくらいがこのデッキの限界かもしれませんが、なるべく勝てるようアドバイスもらえると嬉しいです。(特にライゾウキリコ天門)
基本的にひたすら手札を調整して四ターン目に並べるのが理想です。 悩んでいるのがレオパルドホーンがとにかく出ない、あとは申し訳程度のトリガーを増やすか減らすか。 特に前者が深刻で、レオパルドホーンが出せないとあまりにも貧弱なんですが手札を他パーツ五枚と合わせてキープするのは厳しいです。
一気に並べるメリットも正直わからなくなってきたので、いっそ動きを変えるかもしくはレオパルドホーンをあきらめるか、その場合何を入れるかでも悩んでいます。 あんまり真面目にやるルールでもないのかもしれませんがよろしくお願いします。
余談:いままで変身で出た一番の神引きは シュヴァル → 驚天の超人 です。
https://odaibako.net/detail/request/6b36f89c-3c8b-4460-b749-afe89b67b105
《シュヴァル》を出して、《ウェビウス》《マッド・ギター》《シャドウ》でG0祭り。 コンセプトが素晴らしい。
ただ率直に申し上げると、この構築のままだと回らない。 4t目の始動で《レオパルド》まで出したい!ということだと思うが、純粋に手札が足りない。 先攻の場合、自由に使える手札は4枚しか無いので、このままではどうやっても《レオパルド》が出ない。 《エナライ》を撃てばギリギリ足りるものの、毎度そんなに都合の良い手札にはならない。 2枚しか無い《レオパルド》を引けるとも思えず……。
3t目までにリソース的なアドバンテージを取れるのは《エナジー・ライト》《ハルカス》《青銅》くらいしかないので、 「4t目にリソースを全部吐いて大量展開する」というコンセプトは、相手にシールドを割ってもらわない限り非常に困難。 ここは大人しく、始動を1ターン遅らせるべきだと思う。 それで【ライゾウ】たちに勝てるかと言われたら保証できないが、少なくともデッキの回転率を上げたほうが全体として勝率は上がる。
ドロマー型のまま組むならこう。5t目の《エナジー・ホール》での起爆を目指す。 リソースカードの配分は適当。場合によって《マッド・ギター》あたりの枚数を調整し、《ハルカス》などに差し替える。
個人的に、ネクラにして《ハッスル・キャッスル》で引きに行くのが楽しそうに思える。 最悪《口寄》でドロー。
SPアイアンズ
今回のSPルールは9マナが強いらしい→青ならコスモビューもアイアンズも出せるじゃん! という発想でアイアンズのドローからコスモビューを出そうとしてみたものの、当然のように遅すぎでした。
アイアンズ→コスモビューの流れにするためにパラダイスアロマ使ったりしてみたんですが先にコスモビュー出した方が絶対楽ですね。 もし形になるのならどういう形か見てみたいです。せっかくならアイアンズのドローから展開したいなという気持ちもありますが別にこだわりはありません
https://odaibako.net/detail/request/22b87a47-dece-4de2-b667-09eca0634c19
《アイアンズ》の何が厳しいかというと、変身のせいでシンパシーによる軽減が絶望的なこと。 《トワイライトΣ》もこのルールじゃロクに使えないし……。 《アカシック・サード》で呼び出すくらいだろうか?
シンパシーは諦めて、9マナ払って出す方針に切り替えた。 《ミルドガルムス》は【ライゾウ】【キリコ】の足止めができたらいいなのチョイス。
防御手段として《スカイソード》《デストラーデ》のシールド追加。 ブロッカーが使えないので、長期戦を見据えるデッキではこの辺の人たちで延命するのが基本戦略になりそう。 なお《デストラーデ》も変身してしまうので、永続盾追加の役割は持てない。 《コルテオ》ではなく《ピュアエアリアル》を採用し、《デストラーデ》の連鎖確率を上げている。
SPホーガン
こんばんは。いつも楽しく記事を拝見しております。
SPルールマッチ「ヒラメキ・デュエル」の開催から一週間経ち、自分の中である程度形が見えてきたので講評を頂きたいと思い、お題投稿させていただきます。 イベント終了後でも全然構いませんので、よろしくお願いいたします。
途中でちょいちょい弄ってはいましたが、17連勝できました。 超次元ゾーンは ・3→4変化で○○SP、次元院〇〇サイクルのクリーチャーが出たときにスカさないため ・《大神砕グレイトフル・ライフ》で《時空の凶兵ブラック・ガンヴィート》を出したいため この8枚です。
とにかくバウンスして時間を稼ぎ、マナを貯めてホーガンを出すつもりで組みました。 なんだかんだホーガンが出なくても勝てたりするのと、ホーガンがミルザムに変化した時の下振れ感が半端ないのが気になっています。
《薔薇の使者》が入ってないのはポイントアップ時に全部砕いたからです。
ここから弄るとしたら、
リソース確保に キャントリップ系 《フォーチュン・ボール》 《口寄の化身》
受け札 《ジャニット》 《天真妖精オチャッピィ》 《キューティー・ハート》 《予言者リク》 《オロチム》
その他 cipタップ系 《巡霊騎ガスティン》 《森の指揮官コアラ大佐》 《アクア・ウェイブスター》
辺りをこう、うまーい具合に入れられないかなぁと考えています。 色バランスやトリガーの割合なども含め、アドバイスをいただけますと幸いです。
長文失礼しました。
https://odaibako.net/detail/request/2de376f7-aa2c-41c4-8ee6-3d5164bc23de
いじるとこない。100点。 マナカーブ、受け札、色のバランスに問題なし。回してみて不満もなかった。 大型連勝もできているとのことで、これで完成としていいのではないだろうか。
《ネオングライド》はとてもセンスがよろしい。 《ウォルポニカ》1積みは9枚目のブーストが欲しかったのだろうということで納得。 《グライフ》1刺しなら抜いてもいいかなと思うが、好みの範囲で許容できる。
実はこのルール、ブロッカーを並べられにくいため、突破目的で《コルテオ》を使うことは少ない。 と言いつつ、《ホーガン》で出て嬉しい高コストなので、結局多めに入れるのがいい。
挙がっているカードだと、《絢爛》《口寄》《アクア・ウェイブスター》あたりは確かにオススメ。 《グライフ》《ネオングライド》あたりと差し替えるか。
他に入れるとすると、盾追加のための《デストラーデ》《エストール》、リソース目的で《スプラッシュアックス》。 あるいは黒を入れて、《トリプルマウス》《ベガ》《バベルギヌス》《オルゼキア》あたりを採用するか。でも色事故しそうだなぁ。
《ミルザム》に化けるのは……正直どうしようも無い気がする。 《ホーガン》じゃなくて《サイバー・T・クラウン》を使えば解決するけど。