ミケガモのブログ

トリーヴァマルガレーテトゥモロー【デュエプレ】【マスター】【DMPP-15】

デッキレシピ

  • コンセプト:A
  • 完成度:S
  • デッキパワー:A+
  • 思い入れ:S

2022/9/11, ラストストームカップNDマスター。 トスを除いて16勝5敗の豪運で昇格。

キーカード解説

《氷牙アクア・マルガレーテ卿》

7-6000WB。出たときにナイト・マジック呪文を手札からノーコストで撃つ。 さらにターン中1回、呪文を唱えたときに相手クリーチャーorクロスギアをバウンス。 ちなみに今期間のランクマ中、ギアをバウンスしたことは一度もない。

cipで呪文を踏み倒し、さらに永久的に場を触り続けられるシステムクリーチャーと書けば、可能性を感じるのは必然。 カード公開当初は、同時に収録された《インフェルノ・サイン》と組み合わせての活躍が期待された。

ところが、10弾環境ではいまひとつ戦果を残せなかった。 手札に自身とナイト・マジック呪文を揃えるという条件が厳しいこと、6000は10弾環境の主役・《武者》に焼かれるラインであったことなどが伸び悩んだ原因と思われる。

10弾EXでは《グローリー・ゲート》を獲得。 手札を整えやすくなったおかげで、《マルガレーテ》入りの【ドロマーナイト】がランクマに進出した。 【武者】に加え10弾EXで追加された【剣誠】の存在は苦しかったが、ナイト側も《バレット・バイス》などの強化要素を得たことでまあまあの戦績を上げた。

しかし、11弾リリースと同時の《ネロ・グリフィス》アッパー調整により、ナイトデッキは完全に《ネロ》軸へ移った。 以降、《マルガレーテ》が使われることはほとんどなくなってしまった。 12弾からは追い打ちをかけるように《ロスチャ》がスタン落ちし、《ロスチャ》《サイン》《マルガレーテ》のギミックすらも崩壊した。

超次元ギミックがリリースされた13弾では《マルガレーテ》復権の兆しがあったものの、この環境においては結局超次元の採用率が低かったので、《マルガレーテ》の出る幕は無かった。 14弾ではバウンスメタの《キル》、15弾ではクリーチャーの能力で選べない《ディアボロス》が登場してしまった。 活躍のタイミングを絶妙に逃し続けている。

結局、《マルガレーテ》は事前評価の割に使われなかった。 紙から大幅に強化を貰ってSRにまで昇格したのに、この実績では物足りないだろう。 《マルガレーテ》の居場所を奪った【デイガナイト】は、《ヘヴンとバイオレンスの衝撃》のスタン落ちと同時に一足早くND環境を去った。 せめてND環境を最後まで走り抜けば、《ネロ・グリフィス》に一矢報いたことになるまいか。

ちなみに、フレーバーテキストでは「彼」とされているのに、デュエプレでは女性ボイス。 ボイスがおかしいのでは? と疑いたくなるが、実は「マルガレーテ」はドイツ語の女性名らしい。 ついでに、語感の似ている「マルゲリータ」はこれのイタリア風の発音で、ピザのマルゲリータもイタリア王妃の名前が由来らしい。 ……珍しくうんちくを語ってしまった。

《魔弾ベター・トゥモロー》

DMPP-15収録。《魔弾オープン・ブレイン》を抜き、デュエプレ界最重量ナイト・マジック呪文の座についた。 《マルガレーテ》が落ちる直前にこれを収録してくるとは、開発班も分かっていらっしゃる。 紙でも長らく最重量ナイト・マジックだったが、2021年に8コストの《煉獄魔弾グレイテスト・ゲート》が登場している。

効果はナイト・マジック込で、自軍全体にPA+6000, ブレイク2枚付与。 《マルガレーテ》のバウンスは、純然たるコントロールというよりかはテンポを取る効果である。 ブロッカーをどかせることも考えれば、殴り指向の《ベター》との相性も悪くない。 今のデュエプレなら、超次元呪文を撃ってバウンスしながら打点を並べることも可能だ。

タイミングバッチリ、相性もまずまずということで、《マルガレーテ》《ベター》の組み合わせでランクマッチに挑みたい。

懸念事項

《マルガレーテ》を今環境で使うと決めた時、とんでもなく面倒な壁にぶち当たった。それは、《ガード・ホール》《ディアボロス》の存在である。

先程述べたように、《マルガレーテ》にとって自身の効果でバウンスできない《ディアボロス》は天敵。 さらにそれとセットで入る《ガード・ホール》は、重量システムクリーチャーである《マルガレーテ》にぶっ刺さっている。 さらに、これらを運用する【ネクラ超次元】にはしばしば《バルカディアス》まで入っている。 環境トップでもある【ネクラ超次元】に対しては、《マルガレーテ》を軸にした立ち回りが通用しない。

《ガドホ》には《ガドホ》をぶつけよう、という路線を考えたこともあった。 しかし、《マルガレーテ》とナイト・マジック呪文、さらに《ガドホ》までがっちり積んだ上で【ネクラ超次元】に匹敵するコントロールを作れるかと問われれば、それはとても難しそうである。

では、どういうデッキに仕上げればいいのか。 答えは、「《ベター・トゥモロー》を《アンタッチャブル》にかける」というシンプルなものだった。

《ガドホ》《ディアボロス》を一旦忘れて《ベター》軸の《マルガレーテ》を考えていた時、《フェアホ》で《アンタ》x2→《マルガレーテ》《ベター》の流れが綺麗であることに気いた。 ばら撒きやすくて除去耐性のある《アンタッチャブル》は、《ベター》による強化対象として適任なのは言うまでもない。 そして幸いにして、【ネクラ超次元】は《アンタッチャブル》の処理が苦手である。 《アンタッチャブル》を4体出せれば、《ディアボロス》を1体出されても《ベター・トゥモロー》で貫通可能だ。 これは《紫電城 バルザーク》や《カンクロウ・ブラスター》にはできない芸当なので、このデッキで実行する意義がある。

《ベター》を撃つだけなら、《マルガレーテ》をシステムクリーチャーとして置き続ける必要はない。 むしろ《マルガレーテ》の一つの強みである、「ナイトが場にいない状態からナイトマジックを撃てる」という特長を存分に活かせていると言ってもいい。

こうして対【ネクラ超次元】の方針が固まったことで、安心して『マルガレーテトゥモロー』の構築を始めることができた。

構築経緯

原案:シータ型

原案は、《マルガレーテ》《ベター》の構成色であるシータカラーでデッキを組んでいた。

《爆獣イナバ・ギーゼ》は、《ベター》を撃ちながら出てきた《マルガレーテ》がそのまま殴りに行けるようになるため、とても魅力的だったカード。

  • 2《ライフ》→3《イナバ》→5《フェアホ》→7《マルガレーテ》
  • 3《イナバ》→4《パンダフル・ライフ》→7《マルガレーテ》

といった複数の美しいルートが組める。

しかしながら、この構成は思った以上に脆かった。 先述のルートを刻むには、プレイする4-5枚が理想の内容でなければならない。 流石にそんなに上手く行かないので、どこかでドローを挟むのが普通だが、入っているのは微妙にマナカーブの合わない《エナジー・ホール》に大味の《オープン・ブレイン》。 小回りが利かずもたついている間に、殴られたり場を固められたりするばかりだった。 《マルガレーテ》と呪文を沢山積んでいるため、トリガーを積む余裕が無いことは改めて述べておく。

結論:トリーヴァ

再掲。

この課題を解決したのが光文明。

まず、超次元登場以降チート級のドロソに変身した《天雷の導士アヴァラルド公》。 《マルガレーテ》に辿り着くまでのリソースをしっかり稼いでくれる。 ブーストが引けず《アヴァ公》スタートになっても、運良く《パンダフル・ライフ》を取ってこれれば5t《マルガレーテ》が可能になる。 ナイトマジック起動役にもなるため、普通の呪文デッキ以上に活躍してくれる。

強いけど逝くほどではないという見解。

次に、トリガー&呪文&盤面展開できる《超次元サプライズ・ホール》。 《マルガレーテ》を立てておけば、トリガー呪文が実質バウンストリガーになる。 実質のトリガークリーチャーで打点を増やし、《ベター》で逆転勝ちするパターンも確保できた。

そして、改めて見てもコスパが良すぎるシールド補充、《魔弾プラス・ワン》。 結局防御トリガーの枚数は増やせなかったが、「盾の数で受ける」という発想は単純ながら強かった。 手札を増やしたいときの《オーブレ》に対し、手札を切って守りたいときの《プラス・ワン》で対の択を用意できたのが◎。

最後に、【MRC】対策で《お清め》を回す《超次元ドラヴィタ・ホール》まで入れた。

他の色の確保も重要なので、残念ながら《ホーリー・スパーク》を入れる隙間は無かった。 この構成なら絶対に《バリスパ》を入れるべきというAD魂も働いて、《ホリスパ》には手が伸びなかった。

赤を抜いたことで《イナバ・ギーゼ》を使えなくなってしまったのは悔しい。 しかし《マルガレーテ》《ベター》する時は大抵、《アンタッチャブル》x2 + 1体という構成で殴りに行く。 《イナバ》で《マルガレーテ》が4枚ブレイクのSAになるのは大変カッコよろしいのだが、味方との兼ね合いも考えると、大体は無駄足になる。

こうした実情を踏まえ、《マルガレーテ》で殴るのは断念し、赤が少ない構築での《ベター》射出器になってもらうことにした。 当然だが、《オーブレ》や《プラス・ワン》から入ってじっくり盤面を固めることも多いので、《マルガレーテ》の役割がなくなった訳では無い。

余談だが、構想段階では《キリモミ・スラッシュ》を2枚ほど挿して、《マルガレーテ》なり《アヴァ公》や小型サイキックなりをSA化して走らせる計画だった。 だが、そんなスペースはどこにもなかった。

枚数調整

4積みのカードは調整の余地なし。

《魔弾パンダフル・ライフ》は、先述の通り《アヴァ公》から拾うご都合ルートの確保。 マナを伸ばして5マナホール連射も強い。

《超次元エナジー・ホール》は、色合わせの超次元呪文。 《ドラヴィタ・ホール》とで色バランスを調整している。

正直、青10枚はちょっと少ない。 かといって、緑から青に変えたいカードは見つからない。 《フェアホ》は《マルガレーテ》に繋ぐカードなので、《エナホ》では代用が効かないのである。 白も《アヴァ公》スタートからブースト連打で追いつくパターンを考えると、これ以上減らせない。 ついでにいうと、超次元ゾーンに《アレグル》を置きたいのだが、これもスペースが無い。 《マルガレーテ》のデッキなのに青の肩身が狭いのはなぜなのか。

ゲームプラン

共通

  • 《アヴァ公》+《アンタ》x2を並べ、サクッと《マルガレーテ》《ベター》
  • 1回《マルガレーテ》《オーブレ》からじっくり整えて手撃ち《ベター》
  • 《マルガレーテ》関係なく超次元を撃ちまくり、最後に《マルガレーテ》/《アヴァ公》から《ベター》

の3パターン。

《マルガレーテ》を2体立てると宇宙に行けるが、ややロマンの域。 それよりも相手のデッキ構成をよく見て、殴るタイミングを逃さないことが重要。 《スパーク》《コルテオ》の無いデッキに対しては《アンタ》《ベター》の詰めが強すぎるので、必要十分な打点が揃ったらさっさと突撃した方がいい。

各対面ひとこと

全然回数こなしてないのでよく分からない。

速攻は鬼門。勝った記憶がない。

【ネクラ超次元】に対しては地味に勝ち越している。 手札を大事にしながら《アンタ》を並べまくればいいので、そんなに難しくない。

【MRC】は《お清め》で封殺。 《タイガーグレンオー》が入っていなければ、《マルガレーテ》でブロッカーをどけながらの《アンタ》特攻でラクに勝てる。

トリーヴァグライフ】は《マルガレーテ》の出番。 除去が少ないので、超次元や《デストラーデ》をバウンスしまくれる。 と言いつつ実は1回しか当たってない。

《スパーク》《コルテオ》入りのビートダウンは難しい。 ワンショット気味に攻めるとどうしてもトリガーに引っかかるので、どこかで《マルガレーテ》Wブレイクなどして詰めたい。 が、そこから崩壊する可能性もあるため悩ましい。……このデッキに限った話じゃないけど。

おわりに

《マルガレーテ》はデュエプレのナイトの中で1位タイのお気に入りカードなので、最後に使えて満足。 ちなみにもう1体の1位タイは《ロレンツォ》。どっちも入った『石碑ギフトロレンツォ』は最高のデッキである。

ところで、サムライの皆さんはどうしよう。 お別れ会の体をなしていないが、ADで回してやればいいだろうか。

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