ミケガモのブログ

デュエプレデッキビルド杯 19弾レビュー

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総評

18弾から続く無色大型ゼニス。 光デーモン、闇エンジェル、大型ドラゴン、リキッド・ピープル、ドリームメイトがテーマ。

RのみならずUC, Cにも考察しがいのあるカードが豊富な珍しい弾。 逆にSRとVRは、デカすぎて小回りが利かなかったり、効果が相手に依存していたりで、コンボが組みにくい傾向にある。

注目カードは、

  • どうにか踏み倒してやりたい《シャングリラ》
  • 強制アンタップさせたい《メイ様》
  • 無理矢理種を仕込んで踏み倒せる《ケルケルヨ》
  • 単体フィニッシュのロマンが宿る《R.S.F.K》
  • 山札からのカード移動禁止が悪用される《キクチ師範代》
  • 打点運用、《グール》起爆など用途が多岐にわたる《ドラピ》
  • ATで踏み倒せば再攻撃可能になる《逆転プリン》
  • コンボ始動要員の《ペッパーシウバ》
  • 重量カードトリガー化&自ら起動可能な《鬼セブン》
  • 歴代最高トップ仕込み枚数《アナライザー》

今回アツかった過去カードは、

  • ヒラメキ先の9コストが充実した《オニウッカリ》《ライブラリアン》
  • AT踏み倒し《オオ・ヘラクレス》《ペガサス》
  • 踏み倒し先が増えた《G・アイニー》
  • 闇エンジェルのシールド削りと相性のいい《アシガ・ルピア》

そのほか、《大地》《ヒラメキ》《マーシャル》などは変わらず頻出コンボパーツ。

入賞作レビュー

入賞作のアイデアおよび基盤は以下の通り。

  1. 《ベートーベン》《ドラピ》《インフィニティ・ドラゴン》
  2. デイガカラーで《鬼セブン》
  3. 《進化設計図》《アクア・ブラザーズ》
  4. 刃牙》《RSFK》

1は《ベートーベン》下で《ドラピ》を何度も出し、《インフィニティ》の効果を連続で起動するコンボ。 《ベートーベン》の回収効果をセルフランデスに使い、《ドラピ》が自爆する条件を復活させるのがポイントである。 《ドラピ》がギリギリ自爆できる8マナは、ちょうど《インフィニティ》《ドラピ》ができるマナでもある。

2は注目カードの1つ《鬼セブン》のデッキ。 《ブラック・オブ・ライオネル》は、《アルファディオス》をシールドに仕込みつつその種になれるカード。 コンボルートの独自性が光る。

3は《ブラザーズ》の手札枚数を《進化設計図》で確保するというアイデア。 最速3t《ツヴァイランサー》のルートがありうるのがアピールポイントとなっている。 『設計図特殊進化』の悩みである「《図》を引けないと厳しい」という悩みは、《ジャバジャック》やで多少解決されている。

4は《RSFK》のGJを操作しようという発想。マジレスさせていただくと、

  • ゴールが《刃鬼》なら普通の【刃鬼】でもいいのでは感
  • 《シクロ》で見た3枚の中に《刃鬼》のような高コストカードがないと困る
  • 山札枚数の微調整に苦労する
  • 《クリフュー》ではなく《ババン》を採用すべき

など、細かいツッコミどころが多い。その中でこれが選ばれたのは、《刃鬼》と《RSFK》で計10回GJに勝つという野望が評価されたものだと思っている。

いずれも唯一性や評価点のあるデッキだが、その一方で、他から抜きん出ていると言えるほどのアイデアや完成度を持ったものは無いように思う。 選考班がどうやってこれらをピックしたのか、非常に興味深い。

dmps.takaratomy.co.jp

デッキピックアップ

面白いデッキが多数。 多くなりすぎてしまうので、今回は自分が改造して実際に回したレシピはこちらの記事に分けて載せている。

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『アリバイ無限攻撃/ブロック』

《アリバイ・トリック》&《パーフェクト・マドンナ》で無限ブロック。 《ディアナ》や《ダイイング・メッセージ》などのATタッパーと組めば無限アタック。

『ルナティックケルケルヨ』

進化元が「神羅」の進化クリーチャーに《グローリーソード》をクロス。 《ケルケルヨ》に進化させ、下にある神羅を《ケルケルヨ》自身の上に載せる。 《プレキリ》か《サンダー・ムーン》か。

『キリモミバックオレ』

デュエプレでは異なる種類の呪文を見せなければならなくなり、実質的に弱体化した《バック・トゥ・ザ・オレ》。しかし《キリモミ》を片方に含めれば、自身のATによる墓地詠唱で確実に任意の呪文を唱えられる。色々と応用の聞くアイデア

このデッキでは《十尾》に《ヒラメキ》を撃って《シャングリラ》に変身している。

『キクチチェンジザワールド』

《キクチ師範代》は、《ウンリュウ》が無限攻撃したり、 《スーパーグレートブルー》の《大地》でマナが回復したりと、 変なコンボの発生源になっている。

その中で一つ選ばせていただいたのが、《チェザワ》の盾補充部分をキャンセルするというアイデア。今までシールドを0にするカードと言えば《オーロラ》だけだった。《オーロラ》は手札が増えないので、盾0の後の行動確保に困ってしまう。 シールドを手札に加える《チェザワ》であれば、その問題は解決。 色基盤としても新しいものが組める。

ちなみに、《キクチ》利用コンボで一番狂気を感じたのがこれ。 今の《キクチ》の仕様では、山札から移動しようとしたカードが一瞬画面に映った後、「その順番のまま」山に戻るという挙動を取る。これを悪用し、《ヴォルグ》で大量にデッキを墓地に送ろうとしたときに映るカードたちを覚えれば、山札の順序が完全に把握できてしまうというもの。

『サードヴィルヘルム』

《ヴィルヘルム》は早出し適正の高いカード。《サード》からアクセスしよう。 《父なる大地》で相手のクリーチャーを引きずり出せるようになったのも新しい。 《バジュラ》がいい味出している。《運命》の赤要員、《サード》に引っかからないサブパンチャー、ランデス補助など。

対《メイ様》の性能が評価され、ADランクマッチの地雷枠として一定数がいる。カジュアルでも割りと人気。

『サバイバーシャングリラ』

地味にガーディアンを複数擁するサバイバーと《シャングリラ》を組んだ形。 《フォボス》で《プレリュード》をかき集めて早期詠唱を狙う。 《モクリン》でマナを溜めまくって直接アクセスするのもアリ。

『ヒラメキペッシ』

《ペッパーシウバ》に《ヒラメキ》を撃つアイデア。 かなり研究されていた中から、《キング》と《ナンバーナイン》を同時に立てるこちらを紹介。

『アナライジェネラル』

自分以外の《ジェネラルマンティス》使いが現れたこと、そしてそのアイデアの突拍子もなさにハッとさせられた。流石に再現は難しいと思うが、だからこそ自分が無意識のうちに排除してしまっていた可能性である。《ジャガルザー》との同時出しはどこかで狙ってみたい。

『大地マーシャル9ループ』

19弾から《大地》の効果がターン9回限定になったのを逆手に取って、ちょうど9回で相手のシールドをぴったり焼き切ってダイレクトアタックするというアイデア。 誰もそこまでやれとは言ってない。