ミケガモのブログ

裏デッキビルド杯振り返り@観戦者視点【デュエプレ】【DMPP-13】

裏デッキビルド杯 所感

昨日、デュエプレの「裏デッキビルド杯」なるイベントが開催された(主催:トスカーナ 様)。

概要としては、カジュアルデッカー向けの勝敗を気にしない個人大会である。 今回、色々サポートを貰いつつ観戦配信をやらせていただいたのだが、これがもうめちゃくちゃに面白かった。

カジュアルデッキ同士で対戦できる機会というのは、実は非常に貴重である。 ゲーム内にはカジュアルマッチこそあるが、ガチデッキや害悪系デッキに当たることも多く、カジュアル対戦の需要を満たしにくい。 主催者の方がそういう需要を汲み取って開催してくれたのが、今回の裏ビルド杯だ。

もしかすると、こういう需要のためにカジュアルに遊ぶ方針のグループが既に設立されているかもしれない。 が、自分の主観から行くと、Twitterにいるカジュアルの猛者(←謎概念)は無所属感を出している人が多い。 「自分の好きなように遊ぶ」という趣向が強い民族なので(←意味不明)、彼らを一つのグループに束ねるのは難しいと思う。 そういうわけなので、こういう自由参加型のイベントがあるとありがたい人は多いのではないだろうか。

しかも、このイベントはただの対戦会にとどまらなかった。 参加者全員から使用デッキを提出してもらい、投票でベストデッキを決めるという、さながら本家ビルド杯のようなサブ企画まで用意されていたのだ(こっちがメイン?)。 「裏ビルド杯」を名乗るに相応しい、非常に力の入った催しだった。 ベストデッキを「ジョニー賞」とし、戦績1位にはガチすぎるだろの「スパイク賞」、戦績最下位にはよく頑張りましたねの「ティミー賞」まで贈っていたのも遊び心があって良かった。

ちなみに自分は観戦者の立場で、大会には直接参加せず楽しませてもらった。 参加したい気持ちも大いにあるのだが、それを大きく上回る「人のカジュアルデッキが動いているところを見たい」という気持ちを優先したからである。 定員を埋めるためにも参加者として盛り上げたほうが良いのか? という悩みもあったが、 当日は配信を楽しんでくれた人が多かったし、チャンネルが集会所の役割も果たせたようなので、結果的に良かった。

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デッキ一覧

主催者様から参加者のデッキ一覧を貰ったので、せっかくだからここで全部紹介させていただく。

『サイキック・ペンタゴン

早速、今回のジョニー賞に輝いたデッキから。

《サイバゴン》+《ブラッディ・シャドウ》+火のサイキッククリーチャーで5色揃え、《プラチナム》のG・0を狙う。 クリーチャー3種で、《サイバゴン》《ディメンジョン・ゲート》の探索を完全に固定。 2マナブースト、5cとは思えない単色カードの多さも合わせ、最速・最安定で《プラチナム》を出すことに特化している。

製作者曰く、「すべての試合で《プラチナム》を出すことができた」そう。 対戦でこれをやられたら、このデッキに投票せざるを得ないだろう。 再現性を高め、相手への表現を確実に伝えることに成功している。

カスタムするとすれば、白を入れて《シャイニー・ホール》《チャクラ》《スパーク》を突っ込んで、赤は5コスホールから《オーフレイム》を出すようにする。 突破力向上、《グレート・チャクラ》で《シャドウ》まで殴れるようにもできる。 ただその場合、メインデッキから赤が抜け、サイキックからも赤の象徴である《メビウス》が抜けてしまう。 「5色揃えて《プラチナム》」というわかりやすさが失われるのは痛い。

『先攻プレミ・絶不動』

人気投票2位。

ドローゴーで《コスモビュー》を狙うデッキ。 攻めてくる相手には《コスモビュー》やトリガー《ヘブンズ》、コントロール相手にはマッドネスで対抗。 マナが伸びない欠陥は、《メルセウス》《デラセルナ》で補強している。

このデッキの真価は、実際に戦って初めて引き出される。 特異なプレイングは対戦相手を惹きつけるだろう。 実戦ありの裏ビルド杯ならではのデッキだと思った。 1積みの《ミ・アモーレ》や《ミルザム》もバッチリ活躍していた。

『石碑サンダー』

人気投票同率3位。

当チャンネルでも紹介させていただいたことのある、構成要素すべてが美しいデッキ。 今更魅力を説くまでもない。 構築も全く異論無し。

『キリンメイ』

人気投票同率3位。

《ミンメイ》で《キリン・レガシー》を吊り上げ、そのターン中に《キリン》の効果を発動しにいく。 トリガー《ジャック》《サルトビ》での起動も狙っているそうだが、 それは良心の裏ビルド杯だからこそ、《キリン》が除去されず盾を殴られるという読みか。

ちなみに、今回の「スパイク賞」を受賞したのもこちら。《キリン・レガシー》はガチ。 (※もう1つ《マルコ》のデッキも使ったらしい)


人気投票4位以下は超接戦のため順位は割愛し、特に順番関係なく紹介していく。

『刺し身会秘伝のデッキ』

ここに来ての【シザー・愛】。《シーマイン》まで入れて、完全にネタ枠を奪いに来た。

《ギフト》《サイン》や《オーガ・フィスト》で徹底的にサポートし、この2体だけで勝ってやろうという潔い構築。 絶対《ペトローバ》入ってると思った。

『Quick1』

赤白次元ビート。《日向草》《メタルコックのタイマー》のコンボも入れた欲張り構築。 《ディアナ》のタップ能力は、《日向草》のターボラッシュと地味に相性が良い。

配信では《アヴァ公》で《タイマー》が3枚捲れてて笑った。

『ジャパニオン』

《スペル・サモニオン》と《ジャパン》がフュージョン。 《サモニオン》は「出せれば何でもいい」の精神に到達したか。

《フェアホ》からは、《サモニオン》と《ドルゲーザ》の2種に接続可能。 3→5→7のルートが太くて回しやすそうだ。

『死神天門』

死神に無理やり白をタッチ。 《PG》《ネロ》が地味に《デスモーリー》《オルゼキア》と噛んでる。 ここでは紹介しないが、逆パターンの「黒白騎士」も持ち込んでいた模様。

配信では徹底して白を見せない偽装プレイングを見せてくれた。

『メガリア様デッキ』

《クズトレイン》《イモータル・ブレード》が出た今、あえて《メガリア》に頑張ってもらうデッキ。

《クズトレイン》とは黒以外もスレイヤー化できる点、 《イモブレ》とは《アルバトロス》で吊ってこれる点で差別化できる。

1積みの多さから、使いたいカードを余すところなく入れるこだわりが感じ取れる。

『不滅の天門ZAGAAN』

ドロマーの【ザガーン】。【シザー・愛】同様、いてくれて安心したデッキ。

《オボロカゲロウ》で《ザガーン》をデッキに戻し、《PG》を生贄に捧げてお得に《ザガーン》を発射。 エンジェル多めの構成は、《ネプチューン》にも簡単にアクセスできる。

多分結構強い。

『不滅の友情』

《武者》と《ウルフェウス》の出会いを描いた、背景ストーリー再現デッキ。 ミケガモはこういう着想でデッキを組めないので、ただ感心するばかり。 《ウルフェウス》からの《インフェルノ・サイン》《武者》で友情コンボ達成だ。

《スターダスト・NEX》がオシャレ。

『れんぞくま★リンクノヴァ』

《レオポル》エンジンから繋ぐは、まさかの手撃ち《ティラノ・リンク・ノヴァ》。 《バイオレンス・フュージョン》《フォートレス》《HELL》に甘えがちなところをしっかり諌めてくれた。 前ならそれだけのデッキだったかもしれないが、今は《ルナ・アレグリア》のおかげで別の勝ち筋も残せているのが◎。

《パンダフル・ライフ》は入れないんだね。

ダイダロストライク』

ダイダロス》で《ドラグストライク》を壊してドラゴンを投げつける由緒正しきコンボ(2弾から存在するので)。 ビルド杯入賞アイデアの《エンフォーサー》《ニャンパッタ》まで組み込んで、豊富なルートを確保している。

《アレクセイ》が《アシガ・ルピア》メタだとかいうコメントで笑っちゃった。

『3cディアブロスト』

コントロール系としては珍しく、カジュアルで回しても怒られにくい《ディアブロスト》。 ……と思ったが、改めてレシオピを見るとビートダウン指向で組まれているのがわかる。

ディアブロスト》を引かないと何も始まらないわけだが、そこは《ニンプウ・タイフーン》でカバーしようということか。

エアマスター

5-8000, 攻撃時にマナのクリーチャーをすべて回収する《天空の超人》。 超次元呪文のおかげで、マナにクリーチャーを溜めないビートダウンが成立するようになった。

マナを増やすため相性のいい《カイマン》、終盤にピンポで持ってくる《ボルバルザーク》、 cipを回りくどく使い回す《メビウス・チャージャー》、ちゃんと3種類入ってる《ヴィレム海州》など、痺れるところの多い構成。

これは自分のセンスでは組めない部類のデッキ。

黄泉がえり

「復活する」《バイタル・ホーン》のデッキ。 《セイント・キャッスル》でブロッカー化、《イモータル・ブレード》でスレイヤー化し、《再誕の森》で輪廻する。

《クズトレイン》はデュエプレオリジナルの黒スレイヤー化に目が行きがちだが、 このデッキでは単純にドローソースとして入っている。

《フェアリー・スコップ》を最も欲しているデッキ。

『demon's soul』

黒緑の【連デモ】。 地味に《ヤミノザンジ》《XENOM》で強化を受けていた。

このコンセプトの構築としてはかなり正統派だと思う。 《ヘックスペイン》も強そうだが、デッキからアタリのクリーチャーを引っこ抜くため扱いが難しい。

vr以下 侍』

ちょうど今やってるVR以下ルールにも対応したサムライデッキ。 SRのいないサムライってこうなるんだ……となる。

《バイオレンス・迅雷・ドラゴン》《グランドクロス・斬鉄・ドラゴン》に頑張ってほしい。

『パギャラオロチ』

紙で存在した【不滅オロチ】の再現デッキと見るべきか。 これもカジュアルらしい構築として満点。

《アイアンズ》は地味に《オロチム》《アレグル》でシンパシーできる。

『ソルハバキSPECIAL』

あんまり使われてない《ソルハバキ》が大活躍。 《エール・ソニアス》への進化と、《口寄》での3ドローが目玉。

使ってみるとめちゃのめりこむタイプのデッキ。

『マーチマルコ』

デスマーチ》を組み込んだ《マルコ》。といいつつどっちも4積みではない。 【マルコヴァルディ】の要素をさらに散らして、プレイングの幅を広げたイメージか。 これも自分のセンスからは生まれないと思った。

おわりに

初見かつオリジナリティに溢れたデッキが動いているのを見られて、幸せな時間だった。 構築のインスピレーションもバリバリ湧いてきた。

改めて、主催のトスカーナ様、そして参加者の皆さん、配信を見に来てくれた皆さん、ありがとうございました。

特に主催はやることが多そうだったので、イベントを無理なく継続するため、 そして参加者が気兼ねなく参加できるようにするため、 負担を減らして効率よく運営してもらえたらと思う。 次回があるならまたぜひとも配信させていただきたい。

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