【4cドルバロム】の正体
お題
お題とは少し違うのですが、何故緑抜きの4cでドルバロムなのでしょうか? ヘックスペインがとても便利なので何故緑を入れないのか自分ではわかりません…。 勿論黒緑型のドルバロムも見かけますが、4cは少しデッキの役割が異なるのでしょうか? 何故黒緑より4cなのかという部分を是非解説して欲しいです。
https://odaibako.net/detail/request/1057587c-cd2f-41f5-af2e-a73ce88444af
回答
【黒緑ドルバロム】は、《ドルバロム》の早期召喚に特化したデッキである。 今《ドルバロム》メインのデッキを組むなら、間違いなく黒緑型がベストだと思う。
一方、今流行りの【4cドルバロム】は、《ドルバロム》のデッキではない。
このデッキの本質は、《アクアン》で手札補充、 《エタガ》《ベガ》《ジャック・アルカディアス》で相手を妨害して、 《ゲキメツ》《ゼンアク》に繋ぐというコントロール。
そこにおける《ドルバロム》は、 《竜極神ゲキメツ》《超絶究極神ゼンアク》といったフィニッシャーと同列、 もしくはそれらのサブプランとして扱われている。
白青黒赤のカラーリングで序盤のマナ加速をしようと思うと、 無難な呪文として《ロスト・チャージャー》が候補に上がる。
《ロスチャ》で墓地に送ったカードは、その後デッキからドローすることが無い。 主目的がブーストならば、極論、落とすカードは何を積んでもいいのだ。
しかし、せっかくなら《ロスチャ》の墓地送り効果も活かしたい。 そこで、墓地肥やしを活用するギミックとして抜擢されたのが、《バーロウ》《ドルバロム》なのである。
イメージがつかめない場合は、 同じカラーリングの定番デッキ、【白入りゲートサファイア】を思い出すと良い。
【ゲートサファイア】が従来《ロスチャ》《インフェルノ・ゲート》《サファイア》にしていた枠を、 【4cドルバロム】は《ロスチャ》《バーロウ》《ドルバロム》に差し替えているのが分かる。
《ロスチャ》で落とすカードとして新たに《ドルバロム》が出てきた理由としては、 黒を含むコントロールのフィニッシャー、《ゲキメツ》《ゼンアク》の登場が大きい。
以前は《サファイア》を入れないと決定力が不足していたが、 フィニッシャーが充実してきたことで、 コントロール要素を持った《ドルバロム》を組み込む余裕が出てきた。
《ドルバロム》は、動きの鈍ったビートダウンやコンボデッキの息の根を止める役割を担っている。
※デッキレシピはこちらのリストから拝借した。
先攻と後攻
お題
先攻後攻についての有利不利、プレイングなどの解説を読んでみたいです。
https://odaibako.net/detail/request/8df3d9a6-1e56-4991-befb-901e6dbfd790
自分はランクマッチガチ勢では無いため、 デッキ固有の先攻後攻の重要性を詳しく語れないことにご留意頂きたい。
先攻と後攻の違い
デュエプレも手番制のゲームの例に漏れず、先攻がだいぶ有利なゲームである。
先攻が勝つ試合というのは、先攻側が1ターン分多く行動している。 使ったカードの枚数、マナコストの量が多いのだから、有利になって当然だ。
さらに、カードパワーのインフレが進むと、 先攻有利はいっそう顕著になってくる。 1枚のカードがゲームに与える影響力が大きいため、 「先攻側がそのカードを早くプレイしたために勝負がついた」 というケースが増えてくるからである。
先攻後攻のハンデ
デュエマの後攻側の有利要素は、初手ドロー枚数が1枚多いことだけ。 事故が減ったり、リソース合戦に強くなったりするが、そのメリットも大したものではない。
例えば、2ターン目までに4積みの《フェアリー・ライフ》を引く確率は、
- 先攻:49.3 %
- 後攻:55.2 %
である。その差はわずか6 %。 つまり、「後攻のおかげで事故らずに済んだ」という事象は、16~17戦に1回しか発生しない。 後攻のデメリットをフォローしきれているとは言い難い。
では、デュエマがなぜドロー枚数だけのハンデでゲームバランスを維持できているかというと、 それは逆転要素が強いゲームだからだと思う。
先攻側が準備を整えて先に殴った場合でも、 上手くS・トリガーが発動すれば、そのあとに後攻側が捲り返す目はある。
ただし、トリガーが来ないと、後攻側はブレイクされたシールドを手札で持て余す。 ドロー枚数というハンデの意味が薄くなるので、やはり後攻は大きく不利である。
他のカードゲーム
ちなみに他のカードゲームでは、ドロー枚数以外のハンデとして、
などがある。
特にシャドバには、「自分のEPが相手より多ければ~」という、 主に後攻を引いた時のみ発動する効果がある。 それでも先攻ゲーという評価は覆らないようだが、もし開発班がこのタイプの効果を駆使すれば、 先攻後攻の有利不利をひっくり返すこともできる可能性を秘めているように思う(ニワカプレイヤーの意見)。
また、プレイヤーが殴られた際に起きる処理も、 デュエマに比べて先攻後攻を埋めるように働くカードが多い。
例えばWIXOSSは、ダメージを受けるとマナが増える仕組みである。 それによって、瞬間的に視点で多くのカードをプレイできるようになるので、 相手の展開に追いつけるようなルールになっている(実情は知らない)。
追記:コメントより情報を頂いた。
ポケモンカードは、「先攻1ターン目のみ、攻撃できない&サポートカードが使えない」というハンデが付く。 デッキによって、先攻と後攻どちらを選びたいかが変わるそうだ。
先攻が特に重要なデッキ・後攻でもなんとかなるデッキ
先攻を取るのが特に重要なデッキは、主に以下のような特徴を持つデッキである。
- 速攻やビートダウンなど、素早く相手を押し込むタイプのデッキ
- 白青やドロマーなど、手札補充に長けていてかつブーストが苦手なデッキ
また、《ロスト・ソウル》《無双竜機ボルバルザーク》など、 相手より1ターン早くプレイすることに絶大なアドバンテージがあるカードが入ったデッキ同士の戦いは、 先攻が大きく有利である。
逆に、後攻にもメリットがある稀有なケースをいくつか上げてみる。
- ナーフ前の《ゴースト・タッチ》《汽車男》をガン積みしたデッキ
- ハンドアドバンテージを活かせるため。
- 《ルナ・コスモビュー》入りデッキ
- 【リーフメビウス】など。
- 《コスモビュー》のG・ゼロが発動しやすいため。
- 【マッドネス】デッキ
- 《リドロ》《ヒャックメー》の出力が上がるため。
- 【黒緑速攻】
- すぐに手札を使い切り、打点を1つ多く生成できるため。
- 特に、《統率するレオパルド・ホーン》を出しやすくなる。
- 【グレートメカオー】のミラー
- リソースを稼ぎ合う長期戦になる。
- 《ガトリンガー》を引けた方が有利。
先攻後攻を踏まえた構築・プレイング
後攻での勝率を上げるためには、軽量ブーストとトリガー(特にクリーチャー)を入れる。
ビートダウンであれば、《フェアリー・ライフ》《鼓動する石板》に加え、 《大冒犬ヤッタルワン》《幻緑の双月》を積極的に採用したい。
トリガークリーチャーは、ピンチの状況からワンチャンスの殴り切りを用意できるかもしれない。 《アクア・サーファー》《聖鎧亜ジャック・アルカディアス》などがグッド。
先攻を取った場合、手札を減らしすぎないように気を付ける(特にコントロール相手)。
マナ置きの余裕が無くなって、大事なところでトップ多色の事故を起こすのは避けたい。 またコントロール対面では、 《ビューティシャン》《ベガ》《アクアポインター》などの中盤のハンデスで、 キーカードを落とされることのないように注意。
相手よりも早く高コストの強力カードを使用する権利があるのだから、 焦って低コストカードをプレイしまくる必要は無い。
後攻を取ったときは、とにかく手札を消費することを意識(特にビートダウン相手)。
《魂と記憶の盾》などが怖くても、最序盤からクリーチャーを出して行く。 《ライフ》より《ヤッタルワン》を優先してプレイしたい。
また、多少の不利を自覚した上で、勝ち筋を最後まで残すことを心掛ける。
相手の攻撃を凌ぎ切れそうに無かったら、 ワンチャンのジャスキルを通す方向に頭を切り替える。
例えば、「トリガーから《サーファー》は前提。早めに相手のシールドを割ってジャスキルの可能性を残す」 といったような、割り切ったプレイでないと勝てないことも多い。
余談
対戦動画を投稿するようになってからというもの、 「後攻から捲った試合」の確保を意識するようになってしまった。 あまり先攻ばかりだとバランスが悪いので……。