はじめに
今回はお題箱から。ありがとうございます。
書いてほしい記事のテーマになります。 デュエプレの一般的に強い・便利とされてるオリジナルカードの解説をお願いいたします。 DCGということもあり、紙には存在しなかったカードがどのように使われたり活用されているのかが、ミケガモさん視点の考察で是非とも読んでみたいです。 カードの種類や枚数はミケガモさんのお任せする形となってしまいますが…執筆のご一考をお願いいたします。
https://odaibako.net/detail/request/041ccd5d-fa9d-4c09-b269-3618a3867d74
書きぶりと内容からして、昔紙をやっていて今デュエプレをやっていない方なのだろうか……。 そんな人にも読んでいただけているとは、なんとも嬉しい限りである。
長い口上を述べるくらいなら1枚でも多くカードを紹介したいので、早速カード紹介に移ろう。
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オリジナルカード
《黒神龍ゾルヴェール》
同じく2弾収録の《超神龍アブゾ・ドルバ》の進化元としてデザインされている。 ドラゴンデッキに薄かった防御面と粘り強さを補強できるという、痒い所に手が届くカードである。 《コッコ・ルピア》が出せなかったとき、6マナの強力なドラゴンへの繋ぐのにも丁度良い。
3弾の《神滅竜騎ガルザーク》登場を皮切りに、一気に使用率を伸ばした。 《アブゾ・ドルバ》とか関係なく強い。
《腐敗勇騎マルドゥクス》
3弾収録。
元カード《腐敗勇騎ドルマークス》は、紙の方でループランデスが開拓されて殿堂入りとなった。 デュエプレではランデスが許されないこともあって、名前を少し変えたリメイクカードとして登場。
自分は専用デッキを組んだことがあるが、 世間的には赤を確保できる4マナの除去カードとして使うのが主流である。
また、コントロールに積まれるカードとしては珍しくスピードアタッカー持ちなので、変な所から奇襲をかけることも可能。 9マナ溜めて、《獄門》でとりあえずトリガーを撃たせ、その後の《マルドゥクス》で確実に勝ちを拾うシーンがあったりなかったり。
《霊鳥と水晶の庭園》
4弾収録。
手札の減らないバウンス。 環境常連というわけではないが、ビートダウンで色が合うなら是非とも検討したいカード。
持ってこれるカードに制限が付いているのは、構築とプレイング次第で逆にメリットにもなり得る。 デュエプレ屈指の良カードだと思う。
《血風戦攻リドロ》
4弾収録。
《アントワネット》&《ハヤブサマル》のコンボを一人でやってのける強者。 案の定、【リドロマッドネス】という地雷デッキが登場以来ずっと組まれている。
6弾環境になるとき、マッドネスで捨てた分もドローできるように仕様変更された。謎。
《無頼魔獣ギガヴォル》
4弾収録。
墓地を肥やしつつマナを伸ばせる。 紙にあったら使いたかった。
ゲーム中だと、探索で3種類表示されたカードのうち1枚を選んでマナに置き、残り2枚が墓地に置かれるという処理になる。 探索というシステムをカードの効果に上手く組み込んでいる点は評価したい。
4弾には他にも、《天使と悪魔の審判》《大宇宙ゼクウ》など、良調整のオリジナルカードが沢山ある。
《神滅翔天ザーク・ゼヴォル》
5弾収録。
進化Vが目玉SRを飾った5弾には、進化Vの両方の進化元条件を満たせるようなカードが追加されている。 《聖獣王ペガサス》用の《勇猛護聖ウォルポニカ》、《邪魂王ナーガ》用の《妖蟲麗姫ドナ》も優秀だが、 ここでは少し効果改変された《暗黒王デス・フェニックス》とめちゃくちゃ相性が良いこのカードを紹介させてもらう。
スレイヤーの癖にパワーが高く、ドラゴンまで持っているというハイスペック。 1捨て1ドローで《デスフェニ》を捨てれば、《デスフェニ》は次のターンの初めに墓地から戻ってくる。 おまけに《黒神龍ゾルヴェール》《神滅竜騎ガルザーク》との取り合わせも最高と来た。 その有り余るカードパワーを活かし、5・6弾環境の【赤黒デスフェニ】デッキを支えるキーパーツとして大活躍した。
《大勇者「二角牙」》
6弾収録。
アドバンテージの塊。進化元も極めて優秀。《青銅》→《スカイソード》→《二角牙》の流れは神。
しかし、終盤に出すと一気にデッキを削ってしまう点、 実質4マナの《ふたつ牙》と違ってきっちり7マナ払わされる点、 マナが増えすぎて探索が思うように行かない点などから、 思ったよりも使いにくさを感じるカードである。
《センチネル・ドラゴン》
7弾収録。
あからさまに《超神星アポロヌス・ドラゲリオン》の進化元としてデザインされている。
昔はドラゴンと言えば軽くて5~6マナの重量種族だったのが、 デュエプレでは5弾の《ザーク・ゼヴォル》《ボルシャック・バディ・ドラゴン》、 7弾の《蒼神龍ノースグレイ》《ヘリオライズ・ドラゴン》など、4~5マナ圏に優秀なcipを持つカードがわんさかいる。 進化クリーチャーを活躍させたければ進化元を強くすればいい、という開発班のノウハウが分かりやすく表れている。
ドラゴンという種族の尊厳は犠牲となった。
魔改造カード
デュエプレには本家DMから効果を大きく改変された、いわゆる「魔改造カード」が沢山存在する。 使い勝手を大きく変え、環境に食い込んだ魔改造カードを何枚か紹介しておこう。
《神滅竜騎ガルザーク》
3弾収録。
テキストを詰め込んだら強くなったカード。 条件はあれど、これ1枚で6マナSAのTブレイカーになってしまうのが凄すぎる。 複数体出ていると、黒ドラゴン破壊時の除去効果は重複する。 2体出たらこの世の終わり。
7弾では《黒神龍グールジェネレイド》を獲得し、ますます幅を利かせている。
《ダイヤモンド・ブリザード》
3弾収録。
なぜかブーストが付いたせいで、召喚するとマナが回復して手札も増えるという魔法のようなカード。 ちょっとデュエマをやったことがあれば、誰が見ても強いと分かるだろう。 実際、登場以降一度も環境トップから落ちたことが無い。
ナーフ前は、紙と同じく墓地のフェアリーも回収できていた。 改造に改造を重ねた結果、紙の頃の面影はどこへやら。
《聖騎士ヴォイジャー》
6弾収録。
エンジェル・コマンドのコストを2下げ、さらにcipドローまで付いたお化けカード。
コスト・サイズの同じ《西南の超人》は除去できればイーブンなのに、コイツは普通に除去するとアド損になる。 コスト論をぶち壊し、以前は優良カードだった《磁力の使徒マグリス》を完全に置き去りにしたこのカードが、 私は好きになれない。
《クリスタル・ツヴァイランサー》
6弾収録。
紙の頃は美麗なイラストでコレクターに人気だったが、 デュエプレでは0マナでブロックされない13000Tブレイカーを作れるぶっとびカードに変身。 2体出るのは最早当たり前。
All, Newの両レギュレーションで暴れているのは勿論、 SPマッチの単色ルールやスタートチャージ10でも堂々のtier1である。 《ブリザード》と同じく、スタン落ちまで環境に居座るパターンと見た。
おわりに
こうしてまとめてみると、デュエプレオリジナルカードは良カードが多い。 環境を破壊しにかかっているのは大体が魔改造カードである。
完全に余談だが、デュエプレは推し種族に雑なオリジナルトリガークリーチャーをリリースする傾向がある。 その顔ぶれはこんな感じ。