ミケガモのブログ

【デュエプレ】強くなった超神星 & 7弾広報担当への提言

はじめに

本日はお題消化。遅くなってすみません。

実はもう1件、とあるVRを使ってほしいというお題が来ているのですが、 そっちはそのカードをまだ1枚しか引けていないのでもう少し待ってください……。

さて、今回のお題はこちら。

7弾環境になって紙で不遇とされていた進化GVの3体「セイントマザー」「ギガブリザード」「ドラゲリオン」が普通に強くて環境入りし、誰もがその強さを認めているのですが、 なぜ紙よりも強いのか周りの進化種や紙の頃の能力の違いがどういった強さが産み出しているのかをミケガモさんの解説で見たみたいです。

https://odaibako.net/detail/request/2cb1a641-4425-4323-a1d8-dcf720a6e2cd

進化GVが環境入りした理由について、ということである。 紙の環境では全く活躍しなかった進化GVがここまで使われるとは、流石の私も想像できなかった。 その辺の思いは、7弾公開前の↓の記事に書き連ねてある。

mikegamo.hatenablog.com

私の期待とは裏腹に、7弾は大型弾ではなかったし、超神星サイクルも一部が切られてしまった。 しかし驚くべきことに、対戦環境は7弾のリリースによって大きく動いた。

  • 《超神星ヴィーナス・ラ・セイントマザー》
  • 《超神星マーキュリー・ギガブリザード
  • 《超神星アポロヌス・ドラゲリオン》

ら、進化GVを主軸にしたデッキが強力だったからである。

今回は、お題に沿って7弾で実装された進化GV3体の強さを説明し、 投げっぱなしだった事前評価の記事も回収することとしたい。

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なんで超神星が強いの?

超神星3体が強くなれた共通の理由を整理すると、この4点にまとめられると思う。

  1. 進化GVの選定
  2. 進化元の充実
  3. シンパシーの功績
  4. 決定力の強化

要は全体的に強くなったからじゃね?というツッコミが聞こえてくるが、それはさておき順を追って見て行こう。

進化GVの選定

1つ目は、収録する進化GVのカード選定が巧みだということ。

進化GVの最たる弱点は言わずもがな、《デーモン・ハンド》1枚で一度に4枚分のカードを処理されてしまうことである。 これは進化GVというギミック自体が抱える問題なので、カードの効果でそれを打ち消してやらねばならない。

開発班もそれを重々承知していたのだろう、7弾でリリースされたのは元から強力な除去耐性を持つ3枚だった。 確定除去を打たれるリスクを自ら低減できる素質を持ったフェニックスだけが、デュエプレ参戦を許されたのである。

仮にこうしなかった場合、進化GV全体を魔改造する、例えば全員に共通の除去耐性キーワード能力を配るという道もあった。 そうすれば、派手な進化GVを数多くリリースすることができただろう。 個人的に惑星フェニックスは全て揃ってこそ美しいと考えているので、それに期待していた節もあったのだが、今回はお預けとなってしまった。

しかし、GVの収録枚数を抑えることは、その進化元種族の強化に専念できる(=本記事2つ目のポイントに繋がる)というメリットもある。 手を広げすぎて失敗するよりは、こちらの方がずっとマシだろう。

進化元の充実

2つ目は、進化元が非常に充実しているということ。

《ヴィーナス》《マーキュリー》の2体の強さは、7弾収録のグレートメカオーたちによって支えられている。 中でも群を抜いて強いのが、《機動要塞ピラミリオン》《装甲支援ガトリンガー》の2枚である。 《ピラミリオン》が1枚で2体分の種を用意してくれるし、ネックとなると見られたドローは《ガトリンガー》が解決してくれた。

ちなみに、この2枚は両方とも全カードリスト公開で初めて収録が明らかになったカードである。 仮にそれまでに公開されたグレートメカオーだけだったとしたら、構築は相当厳しかった。 もっと早く公開して、われわれユーザーを安心させてほしかった。

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《アポロヌス》が使いやすいのは、紙のころに比べて4~5マナドラゴンが信じられないほど充実したのが大きい。 7弾で獲得した《センチネル・ドラゴン》《ヘリオライズ・ドラゴン》《蒼神龍ノースグレイ》。 そして今まで積み上げてきたオリジナルカード、黒神ゾルヴェール》《ボルシャック・バディ・ドラゴン》《神滅翔天ザーク・ゼヴォル》。 ここに挙げた全てのカードが、手札を整えるcip効果を持っている。 《コッコ・ルピア》さえ立てておけば、こいつらが2~3マナでわらわら出てきて《アポロヌス》降臨の準備を素早く進めてくれるというわけだ。

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進化クリーチャーを軸にしたデッキ全般に言えることだが、 デッキの強さを決めるのは進化クリーチャーよりもむしろ進化元のほうである。 進化クリーチャーがどんなに良い能力を持っていても、進化元が微妙だとそれだけで立ち回りが弱くなる。 進化を活躍させたければ進化元を強くするという方策は、この1年で開発班に蓄積されたノウハウである。

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《クゥリャン》はよ。

シンパシーの功績

3つ目は、シンパシーが想像以上に上手く働くシステムだったということ。

進化クリーチャーの悩みは、進化元を予め出しておくのが難しいということである。 特に進化V・GVともなれば、複数体の種を出してそれを場に残しておかなければならない。

5弾の進化Vは、種の縛りを緩めることで「場にありさえすれば何でもOK!」という態度でこの問題の解決を図った。 実際、それの方策はある程度上手く行ったのではないかと思う。

一方、7弾の進化GVは、シンパシー搭載によって「種を出したターンに進化速攻させる」という設計を取った。 進化Vの一般的な構築だと、進化速攻が出来るようになるのは大体7マナである。 しかし、進化GVはシンパシーの恩恵により、5マナもあれば進化速攻が狙える。 場が整っていれば、GVを1マナで出せることもしょっちゅうだ。

さらに、シンパシーは、対象種族を並べれば並べるほどその恩恵を強く受ける効果である。進化GVを出すまでは進化元を並べることだけ考えれば良いという単純さが、幅広いプレイヤーにウケた理由の一つだろう。

場の準備と進化を1ターンにまとめられる不意打ち的な強さと、 展開に専念するほど得をするというシンプルな構造が、7弾フェニックスの強さを補強している。

ただし、これは軽量かつ優秀な進化元が揃っていることが前提となる。 やはり進化元自体の充実が最も重要な要素だ。

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着想は案外コイツからだったりするのかも。

決定力の強化

4つ目は、文句のつけようがない決定力を手に入れたこと。 ここまでは進化GVを出すまでの話だったが、出した後にも強化要素がきちんとあるからこそここまで強くなれているのである。

進化GVは確定除去のほかに、ブロッカーのチャンプブロックにも弱かった。*1 その弱点も、7弾フェニックスは自身もしくは周辺カードの強化で克服した。 もとより持つ除去耐性により、生半可なシールドトリガーは効かない。そればかりか、ブロッカーさえもまともな対策にならなくなったことで、ひと際凶悪なフィニッシャーへと変貌した。

《ヴィーナス》《マーキュリー》は、グレートメカオーが軽量化《キャプテン・ミリオンパーツ》を手に入れている。《ミリオンパーツ》の効果自体は元から強力だったが、元はコスト7だったせいで優良なカジュアルカードに落ち着いていた。それが突然コスト4まで下がったことで、一気に実戦級にのし上がった。

実質自軍アンブロッカブルなので、場にとどまる能力が味方にも効くようになった《ヴィーナス》、もしくは元より呪文を受け付けない《マーキュリー》と組むと、打点さえ揃えばほぼ詰みの状況を作れる。《ヴィーナス》が怖いのは《スパーク》だけ、《マーキュリー》が怖いのは《サーファー》だけ。二刀流の構築なら、状況に合わせてより有効な方を選ぶこともできる。

《アポロヌス》は、メテオバーンによるワールドブレイクを手に入れた。 防御札がなければ、文字通り1体だけでゲームが終わる。 ブロックこそされてしまうが、昔のように1枚もシールドをブレイクできないという悲しみを背負うことはない。

特に《アポロヌス》が好まれるのは、ビートダウン系統のデッキがトリガー一発逆転のために積む《ホーリー・スパーク》を封殺できる点にある。無双竜機ボルバルザーク》の殿堂入り以降、ビートダウン相手に盤面有利を取ってから踏んづけるトリガー《スパーク》は、多くのプレイヤーを苦しめてきた。数少ない《スパーク》への対抗策、《ボルメテウス・ホワイト・ドラゴン》を扱えるのは、コントロール系のデッキに限られている。そんな「閉塞感のある」環境を、《アポロヌス》は豪快に塗り替えた。 今までの悩みを吹き飛ばしてくれるド派手な能力は、多くのプレイヤーに対して強い訴求力を持っていた。 一強とまではいかないものの、環境トップを争うデッキとして7弾環境で大きなシェアを占めている。

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存在が大きすぎた。

まとめ

7弾フェニックスには、出すまで・出した後の両方に強化要素がある。 召喚までの道のりがきちんと整備されて、 召喚後には4枚のカードを消費するに相応しい強烈な決定力を持つようになったため、 進化GVは環境を取るだけのカードに成長した。

ちょっとやりすぎな気がしないでもないが、「強い進化GV」の姿はまさしくこういうものだと思う。 プレイヤーもあーだこーだ言いつつ試行を繰り返して環境を回していくので、7弾環境も面白くなりそうである。

おまけ:広報担当者へ

7弾がこんなにも中身のある弾だとは誰も思っていなかっただろう。

その理由は簡単で、事前公開カードの見せ方があまりにもヘタクソだったからである。

これまではそんな風に感じたことは無かったのだが、広報担当者が変わってしまったのだろうか。 7弾のカードプールなら、もっとユーザーをワクワクさせるようなカード公開が十分できたはずだ。 そんなわけで、「私だったらこうしていた『7弾のカード公開スケジュール』」を作ってみた。

  • 11/21-12/7の17日間。
    • 最終日12/7は生配信。
日付 カード
11/21 《超神星ヴィーナス・ラ・セイントマザー》
11/22 《護聖霊騎ケスト・リエス》《神託の守護者ミント・シュバール》
11/23 《弾丸透魂スケルハンター》《光神龍ダイヤモンド・グロリアス
11/24 《鋼鉄大使ジャンボ・アタッカー》《機動要塞ピラミリオン》《コマンダー・テクノバスター》
11/25 《封魔メールワスプ》《封魔ゴーゴンシャック》《超神星マーキュリー・ギガブリザード
11/26 《ドラゴンの執事ニャンパッタ》《翔竜提督ザークピッチ》
11/27 《ペッペ・パイン》《緑神龍バグナボーン》《エンドブリンガー・ドラグーン》
11/28 《リップ・ウォッピー》《蒼神龍メタモルフィース》《蒼神龍スペル・グレートブルー》
11/29 《ポッピ・ラッキー》《光神龍アルティメス》《超神龍アルグロス・クリューソス》
11/30 《フレミングジェット・ドラゴン》《ガルベリアス・ドラゴン》《インフィニティ・ドラゴン》
12/1 《フェアリー・ギフト》《黒神龍ベルザローグ》《インフェルノ・ゲート》
12/2 《埋め立てロボ・コンクリオン》《百発人形マグナム》《魔聖デス・アルカディア
12/3 《サージェント・クワガタン》《北海の暴れん坊レッド・ジャッカル》《霊騎幻獣チクタク・キューン》
12/4 《大冒犬ヤッタルワン》《幻獣提督ウー・ワンダフォー》《独裁者ケンジ・パンダネルラ将軍》
12/5 《蒼神龍ノースグレイ》《黒龍王ダーク・ジオス》《黒神グールジェネレイド
12/6 《緑神龍ダグラドルグラン》《緑神龍ハルクーンベルガ》
12/7 《装甲支援ガトリンガー》《光神龍セブンス》《ヘリオライズ・ドラゴン》《超神星アポロヌス・ドラゲリオン》

SRを出し惜しみせず、組めるデッキの想像を掻き立てる。もしくは、前後の日付のカードとの親和性を意識して公開スケジュールを組む。 これを意識するだけでも盛り上がり方はだいぶ変わると思うのだが、どうだろうか。

8弾の時はもっと上手くやってほしいものである。

*1:《プルート》《マーズ》《ネプチューン》などはチャンプブロックを防げるが、代わりに一切除去耐性が無い