前回の続き。
今回は第2~4回が扱っている「プレイの手ほどき」について、まとめて総ツッコミする。
第2回「マナに送るカード」
DMの特徴的なシステム、「マナチャージ」。 手札に来たカードの一部を(実質的に)捨てなければならないというのは、ゲームに慣れていない人にとっては理不尽に感じられるだろう。 だがこのシステムこそが、DMのプレイング、さらにはデッキ構築の面白さを生み出している。
座学
講義の最初に、こんな問題が出てくる。
この問いに対して、
指出さんの答えは「《デスブレード・ビートル》」。 もしかして指出さん、コイツのカードパワーが低いことに気付いてしまっている…?
良い解説。《アクア・サーファー》の代わりに、初心者が崇拝しがちな《デーモン・ハンド》で説明するともっと良くなる。
実践
お、いいプレイングですね。
指出さん「《アクア・ガード》…出す!」
DJ・ショー「俺も出すなあれは」
んー、出さないかなぁ…。今回はそこのプレイング指南じゃないからいいことにしよう。
ああ、最強のカードが…。このシーン、《ハルカス》→《ランサー》→《二角》が綺麗に繋がるので、解説プレイとしてあまりよろしくない。
《ミール》を《ペコタン》で殴り返すシーン。ここは迷うが、キャントリップで仕事を終えている《ペコタン》が1-1交換を取れるところで取っておくのは悪くないプレイだと思う。
細かく動くか大きくマナを使うか、実際迷いどころですよね。《二角》をキープしてればよかったとか言ってはいけない。
まとめは今回も安定している。
コメント
マナチャージは、初心者が「使おうと思ってデッキに入れたカードを埋めちゃうの?」と疑問に思う所だろうから、解説対象に相応しい。実は第2回では最序盤のチャージしか解説しておらず、中盤以降のチャージについては第3回で扱っている。そのことに触れないのは少し不親切かも。
第3回「駆け引き」
駆け引き
- 交渉・談判や試合などで、相手の出方や状況に応じて、自分に有利なように事を運ぶこと。また、その術。 「 -がうまい」 「恋の-」
- 戦場で、臨機応変に兵を進退させること。
-コトバンク より
座学
- シールドブレイクが相手の手札を増やしてしまうこと
- タップ状態のカードが攻撃対象になること
この2点を解説しているのが偉い。ところで、なんで《グレゴリア・ワーム》が例なんだろう。コストが《アクア・ハルカス》より大きくて、強そうに見えるからだろうか。
今使えるカードをあえて埋めて、後でもっと強いカードを使うプレイングの紹介。ここは第2回の補足でもある。
ハンデスに対してドローカードを使うように勧めている。間違いでは無いけど、ドローはハンデスを受けても受けなくても重要なことなので、「対策」と呼ぶほどでもないような。もっと分かりやすく、「速攻に対してブロッカーを出す」「バトルで倒せない相手に確定除去を撃つ」とかで良いと思う。
多分この人、《二角の超人》落とされてる。
さり気なくハンデスする側の気持ちを汲むことで場を和やかに保つDJ・ショーが素敵。
実戦
ここはブロックしないのが正解。DJ・ショーも渋い顔をしている。《アクア・ガード》を場に残し、次ターンに《ランサー》で《グレゴリア・ワーム》を殴り返せばよい。
「時にはガマン」が実践されていないぞ…? 次ターンに確定で殴り返しを受けてやられる状況では攻撃を控え、最後にまとめて殴った方がよい。
プレイングミスが原因でトリガー頼みになる展開、自分もよくあります。
あれ?この《ナチュラル・トラップ》、第1回で作ったデッキのとイラスト違くない?
どの辺にDMらしさを感じたんだろう。やっぱS・トリガーかな。
コメント
「やりたいようにプレイする」以外の選択肢があることを教えてくれる回。特にシールドブレイクのタイミングは本当に難しい。第1回、第2回に比べると分かりにくいテーマだが、ここはカードゲームの深さでもある。行き詰ったときに時々見返してほしい動画。
第4回「定石パターンに備えよ」
要するに、流行りのデッキに対応しようということが言いたいらしい。
座学
《ヴァルボーグ》を予測して対策しようという流れ。《ヴァルボーグ》は確かに読みやすいので、実戦で同じパターンに出くわすことは多いだろう。しかし、どちらかというとコイツは「分かっていても止められないカード」。予測できても仕方ない側面が強い。
この動画は2020/2/26投稿。既にDMPP-02がリリースされている。《ヴァルボーグ》はDMPP-01の最初期に活躍したカードなので、残念ながらとうにトレンドは終わっている。
相手の手札が5枚もあったら落とせなくない…? それと、この例だと《アルカディアス》を出される直前にハンデスカードを使うべきであるように思える。
これは結構大事。でも本当は《ロスト・ソウル》で解説したいところ。
実戦
今回はプレイヤーとの対戦。相手はスタッフさんだと思われる。
やたらハンデスを推してくるデュエプレ公式。
序盤の《マドウ・スクラム》はリソースを与えてしまうので悪手。ここはドロー&一方的に殴り返しができる《ペコタン》をプレイするのが良い。
おお、講義で出てきた《ピカリエ》だ!
ん?
オイオイオイ! 警戒するんじゃなかったのか!?
DJ・ショー「しかもシークレット枠~!」
ここすき。
さておき、これでは《ランサー》が殴り返されてしまう…。
あれ???《ランサー》が破壊されていない…?
この場面、なんと相手の《アルカディアス》の攻撃シーンがスキップされている。 細かいことには突っ込んでくれるな、というスタイルのようだ。
次のターンも殴り返さないんだね。優しい…。
何がイイのかよく分かってない指出さん。ボクにも分からない。
まあ流石に勝たないとね。
いとも簡単に言ってくれる。カードの引きやデッキ相性に大きく左右されるというのに。
「まるで人気じゃない進化クリーチャーがいるような言い方だな?」
-《レジェンダリー・バイロン》《大昆虫ジェネラルマンティス》
焦らずゆっくりやればいいです。
コメント
「定石に備える」「トレンドを知る」のも大事ではあるけど、カードプールを把握していない初心者にはちょっとハードルが高いのではないか。初心者の意見求む。
第3回の内容にも反論することになるが、初心者は相手の対策をするというよりも、自分のやりたい動きを貫く方が良いような気がする。
第2~4回総括
この動画の内容を実践すればすぐに勝てるようになるわけではないし、覚えるべきことを網羅しているわけでもない。しかしこの動画は、DMを遊ぶうえで重要なポイントをしっかり押さえている。入門動画として一定の効用はあるはずだ。
指出さんのプレイングは解説動画としては完璧ではなかったものの、指出さん自身が頑張ってプレイしていることの裏返しなのでこれでいいと思う。私もこの記事を書きながら色々楽しませてもらった。
デュエプレ公式には、もっとこういう解説動画を出してほしい。