はじめに
特殊ルールで戦うSPルール。 第12回(2021/08/12~ 08/23)の今回は、 新ルール「メモリアル・ディビジョン」。
「1弾環境のカードだけが使用可能」というルールだ。
この記事では、メモリアル・ディビジョンに備えて、 サンプルレシピとともにDMPP-01環境をおさらいしよう。
なお、レシピは当時の記憶を引っ張り出して、今日自作したものである。 肝要なカードが抜けていたりするかもしれないので、ご了承いただきたい。
【イベント予告】
— デュエル・マスターズ プレイス【公式】 (@dmps_info) 2021年8月10日
新たなSPルールマッチ、「メモリアル・ディビジョン」が始まります!
DMPP-01「超獣の始動」収録カードとBASICカードのみが使用可能!
あの頃の戦いを追体験しよう!
■開催期間
8月12日(木)17:00 ~ 8月23日(月)23:59#デュエプレ pic.twitter.com/BCzSsojVF6
当時と異なる点
今回のルールは、完全に1弾環境を再現するわけではない。当時と異なる点を先に確認しておこう。
《タッチ》《汽車》の不在
《ゴースト・タッチ》《汽車男》の2枚は、 ランダムハンデスだったのが選択ハンデスに弱体化されている。 コントロールデッキは若干弱くなるだろう。
代替のハンデスとして、 《ロスト・ソウル》が使用率を伸ばすかもしれない。
ちなみに後でも触れるが、《ストリーミング・ビジョン》もDP殿堂になっている。
資産の制限がない
1弾の頃は、運営からの配布がとにかく渋かった。 今こそ無課金で環境デッキを作れるが、 当時は毎日プレイし続けてもなお、 埋まらないカード資産の壁があった(体験談)。
今回のメモリアル・ディビジョンでは、所持カードに関係なく、 1弾環境のカードすべてを自由に使うことができる。
当時なかなか手を出せなかった、
などのSRカードが、ふんだんに出回ることになる。 そのため、高額カード満載の【シータビート】は、 全体での使用率が当時より高くなると予想される。
基本となるデッキ
1弾環境の基本構図は、
- 【赤青アグロ】
- 【シータビート】
- 【デイガボルコン】
の3デッキ。
- 速度で殴り切る【アグロ】が【シータビート】に有利
- リソースとパワーで押す【シータビート】が【ボルコン】に有利
- ブロッカー大量の【ボルコン】が【アグロ】に有利
という、三つ巴ができていた。
【赤青アグロ】
特徴は、
- 《奇襲兵ブルレイザー》《ペコタン》の3000ライン
- 《ミラージュ・マーメイド》の手札補充
である。《鎮圧の使徒サリエス》の採用率がかなり高かったため、 《凶戦士ブレイズ・クロー》はあまり強くなかった。
速度を追及するというよりは、 《バースト・ショット》に引っかからないパワーラインを確保しながら、 豊富な手札補充で継戦するのがこの時代のアグロの特徴である。
初期には《ヴァルボーグ》が良く採用されていたが、 不安定さがネックとなって次第に数を減らした。
【シータビート】
ブーストから6~7マナ圏の大型クリーチャーをバカスカ投げつける。 《ツインキャノン・ワイバーン》のSA・Wブレイカーが強力だった。
「牙キャノン」という呼び名もあったが、真に強かったのは《二角の超人》。 コントロールは《二角》に《デーモン・ハンド》を撃たなければならないので、 どんどんリソース差が開いていく。
先述の通り、富豪デッキである。 SRを10~12枚程度必要とするこのデッキは、多少なりと課金していたユーザー、そうでなければ他のカードを全て分解する勢いでしか組めなかった。
【デイガボルコン】
特徴は、《光輪の精霊 ピカリエ》と《クエイク・ゲート》。 光のブロッカーで場を固め、 《クエイク・ゲート》でそれらにアンタップキラーを付与して場を制圧。 最後は《ボルメテウス・ホワイト・ドラゴン》で安全に〆る。
これのミラーをほとんど経験したことがないので分からないが、 お互いにブロッカーが並び合った状態での《クエイク・ゲート》は、 かなり面倒なパズルになると思う。
ちなみに、この時代の《エナジー・ライト》はあまり強くない。 《クエイク・ゲート》の威力を高めるため、 少しでも盤面を広げるのが重要だった。
環境に分け入るデッキ
この3デッキのいずれかに有利、 もしくは満遍なく戦えるデッキがいくつかあった。
【ドロマーアルカディアス】
【アグロ】に対してはブロッカー軍団で、 【ボルコン】に対しては《アルカディアス》の呪文ロックとパワーラインで優位に立てる。 物量の【シータビート】はやや苦手。
ランダムハンデスが消えたのは若干痛いか。
【青単】
ドローとバウンスを繰り返し、 《クリスタル・ランサー》で殴り切るビートダウン。
全方面にバランスよく戦えるデッキだった。
青単の特権として《アングラー・クラスター》《ストリーミング・ビジョン》があったが、今では《ビジョン》がDP殿堂。これがどこまで効いてくるか。
【赤青ドボルガイザー】
環境中期から注目されたデッキ。
《メテオザウルス》《ドボルガイザー》の火力によって、 【アグロ】を楽に相手できる。
コントロールには火力が腐りがちなので若干不利。
自分はこれに緑を混ぜ込んだ型が強いと思っている。
【二角ボルコン】
【デイガボルコン】に緑をタッチ。 要するに《二角》を使いたい【ボルコン】。
《二角》はリソース札としてももちろん、 《クエイク・ゲート》で《ボルメテウス》を倒したり、 序盤に埋めた《ボルメテウス》を引っ張ってきたりと、八面六臂の活躍を見せた。
色事故しやすいのが玉に瑕。
【アヴァラスビート】
なんか一瞬流行ってた気がする。 シールド追加の《聖霊王アヴァラス》が強かった。
総括
1弾環境は原始的なデュエマの世界である。
シンプルながら意外に奥深いこの環境は、今でもコアファンが多くいる。 その評判を聞いて、当時のデュエプレを追体験したい人もいる。 そういう層にとって、今回のルールはこの上なく嬉しいはず。
逆に、最近のド派手なデュエプレに慣れてしまったユーザーにとっては、 不自由で退屈な戦いに感じられるかもしれない。 できることが限られているため、 すぐに飽きてもおかしくはない。
自分の好みに合うかを見定めて楽しみたいイベントだ。