お題
ガルベリアスドラゴンについて考察していただけないでしょうか? 第五回の大会で優勝とまでいかずともガントラ・ガルベリアスというデッキの名前になるほど発表当初から思えないくらい環境で活躍してるので、ミケガモさんの考察読んでみたいなと思いお題投稿させて頂きました。
https://odaibako.net/detail/request/6e0778ea-0861-455d-bae1-faabcfc4f6af
若干旬を逃している感があるが書く。 いや、みすみす逃したのはボクなんだけども。
登場直後
登場時の評価はそこそこ。 個人的には、「SAが条件付きになったとはいえ、スペックもりもりは結構強いじゃん?」という感想だった。
ちなみに、当時自分が組んだのがコレ。
メタゲームにおける評価が今ほど高くなかった理由は、これを採用したいデッキタイプがなかったから。 《ガルベリアス》が収録された7弾は単色弾。ついでにその1つ前の6弾も単色弾である。 さらに、6~7弾はデザイナーズデッキが多く現れた時代だ。
これに対して、《ガルベリアス》を活かせるデッキは「多色クリーチャーが多いスタンダードなビートダウン」。 当てはまるのは当時やや落ち目だった【シータメイデン】くらいのもので、ほかに《ガルベリアス》がマッチするデッキは無いように見えた。
https://twitter.com/nattougreen/status/1343930752887529473?s=20
なお、環境が進んでくると、【赤白アポロヌス】に《ガルベリアス》を組み込む型が出てきた。 主に【メカオー】に対しての最後の一押しと、 《アポロヌス》を出せない状況でのサブアタッカーという役割だった。 このとき既に、《ガルベリアス》はパワーカードとしての片鱗を見せていたのかもしれない。
8弾で【赤白アポロヌス】のサブアタッカーが《ボルガウルジャック》になると、一旦《ガルベリアス》は環境から身を引く。
https://twitter.com/dmps_info/status/1360566106893611010?s=20
9弾環境
《ガルベリアス》が環境に舞い戻ってきたのは、 皆さんお馴染み【ガントラビート】が開発された9弾環境。 【ガントラビート】は、8弾の《ガントラ・マキシバス》《運命の選択》、 8.5弾の《居合のアラゴナイト》、 そして9弾の《聖鎧亜ジャック・アルカディアス》で完成した。
これらの主要なパーツは、すべてが赤を含む多色カード。 しかも、《ガントラ》《アラゴナイト》は場持ちが良い。 《ガルベリアス》の一番の強みである赤のSA化が安定化し、 さらに緑のブーストや白のアンタップまで備える強クリーチャーになった。
言うまでもないが、4t目《ガントラ》パンチから綺麗に繋がるのも大事な要素。
環境に対しても、コントロールの《アクアン》《ビューティシャン》を参照して「ブロックされない」を得たり、 《ゲキメツ》を参照してスレイヤーで相討ちしたりと、多彩な能力を発揮する。 《ガルベリアス》のせいで、「下手に青クリーチャーを出さない」というプレイングが生まれたくらいである。
https://twitter.com/pokemonku/status/1399381281666834435?s=20
評価
現環境での《ガルベリアス》は、Tier1デッキを支える強カード。 しかし、《ガルベリアス》に規制が必要だとは全く思わない。
8~8.5弾環境は、《ガルベリアス》にとっての冬の時代だった。 単身で環境にのし上がれるほどのパワーは、《ガルベリアス》にはない。
単体のカードパワーを比較する対象は、【ガントラビート】に同居する《烈流神》。 コイツのスペックは、皆さんご存じの通りめちゃくちゃ高い。 その扱いやすさを買われて、 【青リースパンダ】【烈流トリガービート】【メイデン】【マッドネス】など、 とても多くのビートダウンデッキに出張している。
これと比べると、《ガルベリアス》は特段問題ないことが分かるはずだ。 《ガルベリアス》もコスト論を逸脱しうるカードではあるが、 このレベルのカードはデュエプレだと枚挙に暇がない。 《選択》《ガントラ》《ガルベリアス》の流れも黄金ムーブと言えるが、 他のメジャーデッキのぶん回りと比べると至極妥当と言える範囲である。
こういった点から、《ガルベリアス》自体は、健全なカードの範囲に収まると考えている。
余談
【ガントラビート】誕生のはるか前に、自分流で『選択マキシバス』を組んでいた。 ここには、《ガルベリアス》は入っていない。 6コスト帯に《アルバトロス》があるから、という判断だったはず。 とはいえ、正直見る目が無かったと思う。