ミケガモのブログ

《ボルメテウス・武者・ドラゴン》の逆襲【デュエプレ】【DMPP-10】

お題

いつもブログを拝見しております。お題は過去に執筆されていますが「ボルメテウス・武者・ドラゴン」について10弾登場以降、使用率も急上昇し、レート1位の方も主軸として使用されるくらい強力になったのでその考察記事を是非とも読んでみたいです。 強さの秘訣であろうザンゲキ・マッハアーマーと武者+サポートバードのサムライ追加の解説もお願いします。

https://odaibako.net/detail/request/443aad7e-5184-4c7c-bb28-a14a890e61e9

《ボルメテウス・武者・ドラゴン》

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今、《ボルメテウス・武者・ドラゴン》が熱い。

10弾パックがリリースされてから、満を持して環境に見参。 以降、デッキタイプ【赤白武者】の快進撃が止まらない。 具体的には以下の通り。

  • ゼロ・フェニックスカップNew Divison 最終1位
  • ほか、最終ランキング入り等の好実績報告多数
  • New Division使用率トップ

https://twitter.com/sumamame/status/1434094374086864898?s=20

かくいう自分も、ランクマッチで【赤白武者】に何度も勝ちを譲っている。

一時は残念レア扱いされていた《武者》にいったい何があったのか、本記事で考察したいと思う。

mikegamo.hatenablog.com

↑ こんなこと書いてスイマセンした! 武者さんマジぱねーっす!

得意な対面がある

新要素に目を向ける前に確認しておくが、【武者】は以前から一定レベルの強さを持っていた。 特に、有利対面に対しては普通に良い勝率を出せるデッキではあった。

《武者》の火力効果は、小型クリーチャーを並べるデッキに良く刺さる。 《ムシャ・ルピア》《アシガ・ルピア》まで揃えば、 対ビートダウンには概ね有利だった。

「小型系は得意な対面である」という特長は、元から持っていたものであることに注意しておきたい。

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《竜装 ザンゲキ・マッハアーマー》

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攻撃力大幅アップ

【赤白武者】が環境デッキになれたのは、 ひとえに《竜装 ザンゲキ・マッハアーマー》のおかげである。

何と言っても強いのが、サムライおよびドラゴンのSA化およびコスト1軽減。 《武者》とそのお供の鳥には、10弾からサムライが追加されたため、 その恩恵に与ることができる。

お供の鳥たちは、実質1~3コストのスピードアタッカーに。 《ムシャ・ルピア》を出していれば、《武者》は3コストのSA除去持ち2打点になる。

例えば、《マッハアーマー》を出しておくと、

  • 5マナで《ムシャ・ルピア》《武者》。シールドを減らさず2体破壊も
  • 《ムシャ・ルピア》がいれば、6マナで《モノノフ》《武者》。1枚焼却&3打点追加

といった繋ぎが可能だ。念のため、↑はほんの一例に過ぎない。 《ムシャ・ルピア》が2体並んだり、 《アシガ・ルピア》が絡んだりすると、 目玉が飛び出るようなムーブでボコボコ殴られる。

地味ながら、《武者》への無料クロスもかなり強い。 はじめ自分は「クロスコスト1くらい払えるわ!」と思っていたのだが、 【赤白武者】はリソースが細いので、たとえ1マナであっても節約できるのが大きいと分かった。

《マッハアーマー》獲得で、【武者】デッキの攻撃力は飛躍的に上昇した。 特定の相手にしか刺さらないコンセプトだったのが、 全てに通用する強力な勝ちパターンを確立したことで戦えるデッキになったというのが、今回の一番のポイントだ。

初動カードの入れ替わり

危うく書き忘れそうになったが、《マッハアーマー》は初動カードとしての役割も大きい。

以前の【赤白武者】の初動は《ムシャ・ルピア》《コッコ・ルピア》の8枚体制が主流だったが、今では《コッコ・ルピア》はほぼ採用されない。 現行の【武者】の初動は、 《ムシャ・ルピア》《マッハアーマー》、および《マッハアーマー》を呼んでくる《ボルット・紫郎・バルット》である。

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↑の例にも書いたが、《マッハアーマー》を4マナで立てれば、次には《ムシャ・ルピア》&《武者》をキャストできる。 この動きでなくとも、以降のクリーチャーがすべて1コスト減になるので、序盤の遅れを取り戻すのは難しくない。

《マッハアーマー》は《ムシャ・ルピア》すらも抜いて、【武者】デッキの理想の初動カードになったと言える。

クロスギアがどかされない

《マッハアーマー》が強いのには、

「クロスギアはほとんど除去されない」

という背景もある。

現状、相手のクロスギアを除去する手段は、 《バ・キーン》《ドリル・ボウガン》《ストマック・ガーデン》《マルガレーテ》《ストリーム・サークル》の5種類のみ。 汎用的にデッキに入るカードとしては、この中だと《バ・キーン》が一番マシという有様である。 10弾環境のクロスギア除去は、あり得ないくらいに弱い。

【武者】が幅を利かせているのは、《マッハアーマー》の除去耐性の高さのおかげであると言っても過言ではない。

今後クロスギアをメタる汎用カードが出てくれば、 《マッハアーマー》および【武者】は今ほどの活躍ができなくなるだろう。

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せめてトリガーつけてよ。

《魂と記憶の盾》

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もう一つ、【武者】躍進の後押しとなった要素は、《魂と記憶の盾》(エタガ)のDP殿堂である。

《エタガ》は、低コストカードの除去でアドバンテージを取ってくる。 以前の【武者】デッキであれば、《ムシャ・ルピア》などを除去されるのが辛かっただろう。

ただ、仮に《エタガ》が現存なら【武者】が上がってこれなかったかというと、 意外とそうでもないんじゃないかなというのが自分の見解である。

今の【武者】の強さは、《マッハアーマー》による立ち回り。 当然、《ルピア》を出さなくても戦える。 スピードアタッカーになってしまえば、手撃ち除去はさほど怖くない。 一気に殴り掛かれば、《エタガ》のドロー効果も腐らせることができる。 【武者】デッキ自体が、《エタガ》への耐性を獲得しているのである。

どちらかというと、

「《エタガ》が消えたことで【メカオー】【ツヴァイ】といった小型系のデッキの立ち位置が良くなった。それを狩れる【武者】は強い」

という環境の構図が、【武者】に味方しているように思える。

まあこんなことを書いたが、今でも【武者】はコントロール対面不利寄りである。 もし《エタガ》があったら、さらに厳しいことには変わりない。

《初陣》について

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《ボルメテウス・武者・ドラゴン 初陣》。 リリース初日には《ムシャ》《モノノフ》などの効果が適用されない不具合があったが、 ともかく「武者」サポートをフルに受けられる2枚目のカードである。 効果は正直微妙だが、手厚い「武者」サポートの恩恵を受けるカードが増えるのはいいことだと思う。

見たところ、ガチ構築における《初陣》の採用は、人によって分かれている模様。 《初陣》が【武者】デッキを強くしたのかというと、そうでは無いらしい。

ところで、以前に書いた記事では、 「武者」サポートの方向性がバラバラであるという欠陥を指摘した。 それに対する回答が、今回のやり口ということらしい。

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あとがき

《マッハアーマー》は、10弾収録カードの紹介ツイートで、割と早くから収録が予告されていた。 《武者》とその他諸々にサムライが追加されることも、公式放送で匂わせがあった。

それらの時点で、《武者》が環境入りすることを予想できたプレイヤーは、 自分の見る限りではいなかったように思える。*1 少なくとも自分にとっては、ノーマークだったところが環境に上がってきたという印象である。

それにしても、《マッハアーマー》が強い。 発売前は《イダテン・アクセラー》に注目していたのだが、いざやってみると活躍しているのは《マッハアーマー》のほうだった。

サムライももちろんだが、やはりドラゴン支援が偉い。 デュエプレはドラゴンに強いカードが集中しているからか。

*1:《魂と記憶の盾》DP殿堂の通告はまだだったが