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16弾の特徴
ハンターとエイリアンの弾。 それぞれPS覚醒リンク《激竜王》《死海竜》を切り札とする。 テーマの2種族以外の主要カードは《N》《エクス》くらいで、極端に少ない。
スタン落ち、ルール変更など
DMPP-10, 10EXがスタン落ち。これで全てのEXパックがスタン落ちとなる。 EXパックは「直近6弾分」のカウントに入らない扱いだったため、NDのカードプールを実質的に広げていたのだが、今回でその貢献も終わる。
サムライおよびナイトの多くがNDプールを去った。 ただし、剣誠・ナイト・NEX・ロマノフの4つの構築済みデッキに収録されているカードも多く、それらは落ちていないことに注意。
種族「ギガント・インセクト」が「ジャイアント・インセクト」に変更された。 メタゲームへの影響はほぼ無い。 ちょうど《西南の超人》がスタン落ちしたのは、運が悪いのか計算されているのか。
この弾以降に収録されたカードから、マナ・墓地の探索が廃止された。
バランス調整
環境中期、
- 《ダイヤモンド・カスケード》ナーフ
- 《魔光蟲ヴィルジニア卿》殿堂
- 《エンペラー・キリコ》殿堂
の調整が入った。 ADの【スノーフェアリー】規制 → ついでに【MRC】も規制 → 【MRC】弱化とのバランスを取って【キリコ】も規制、という流れ。
ND
- 速攻とぶっぱ、2通りの強力プランを持つ【赤緑ハンター】
- メタ必須、超高出力の時限爆弾【MRC】
- 雑にドラゴンを投げるだけでも強い【バルガライゾウ】
以上3デッキが高出力デッキとして環境の土台を作る。 殿堂施行前はここに【キリコ】も肩を並べていた。
【ハンター】の弱点は《炎獄スクラッパー》、【MRC】へのメタカードは《お清めトラップ》《N・ワールド》。 これらを無理なく搭載できて、かつデッキパワー高めに仕上げられるのが【赤ネクラコントロール】と【シータNエクス】。 この2デッキは構築もプレイングも幅があるのが特徴。
複数対処のトリガーは、【ハンター】に刺さり除去合戦でも使える《スクラッパー》が流行。 《スパーク》の採用率は下がりつつあった。 結果、《アンタッチャブル》を溜める動きの通りが良くなる。 ここに《GENJI》《エクス》を絡めて殴りかかる【赤緑t白超次元】は、16弾環境終盤に勢力を伸ばした。
ハイスタンダードな【ドロマーエイリアン】【トリーヴァグライフ】など、 顔を覗かせるデッキは他にも複数ある。
殿堂施行後に墓地メタが減って動きやすくなったはずの【Bロマ】、 《リリィ》で《キリコ》を埋める【キリコリペア】は、 思ったよりも姿を見ない。
AD
新弾直後は15弾と同じく、
- 何故か規制を免れた【スノーフェアリー】
- それを正面から受け止める【ドロマー天門】
- チャンプブロッカーで耐えてぶっぱする【MRC】
が通称「3強」を形成していた。 【ギフトNベニジシ】【白緑ガガアルカ】などのメタデッキも開拓されたが、3強体制は揺るがなかった。
16弾リリースから少し経ち、そこに【死海竜カチュア】が割って入った。 旧3強を見つつ《カチュア》を処理する小型除去を積むのは至難の業。 メタとして《バキューム・ジェル》搭載の【青黒ハンデス】が少し流行ったが、 【スノーフェアリー】【MRC】には普通に不利だった。
殿堂施行で環境を歪めていた《カスケード》、ついでに《ヴィルジニア》に規制が入ると、 AD環境は3ヶ月ぶりに流動性を取り戻す。
【ネクラ超次元】のAD環境進出は、その一例である。 【スノーフェアリー】を捌くことは難しいが、他デッキに対しては純粋なデッキパワーで対抗できる。 特に【死海竜カチュア】に対しては小型除去《リフスト》が刺さる。
その一方で、【スノーフェアリー】は未だに現役。 《カスケード》の攻撃性能が落ちたことで、 16弾初期からちょくちょく顔を覗かせていた《ザビ・ミラ》《死海竜》入りの【黒フェアリー】が人気を集めた。 【黒フェアリー】は、白型がやや苦手とする【ドロマー天門】【MRC】に有利に戦える。 【スノーフェアリー】が形式上弱体化したことも影響し、この2デッキはかなり数を減らした。
その結果として、天敵がいなくなってかつ【黒フェアリー】にもビートプランで有利がつく【白フェアリー】は、かえって立ち位置が良くなった。
ADは探究心と懐古の心を持ったプレイヤーも多いので、実際にはここに挙げた以外のデッキタイプとも多く遭遇する。 【スノーフェアリー】の呪縛が多少弱くなったことで、その傾向が取り戻されつつある。
各デッキ
ND
【赤緑ハンター】
https://twitter.com/kana_ashigaru/status/1592537188339945473?s=20&t=U-Fh21Aj_iM33BspY3gvng
《ヤッタレ》で展開して《シシガミ》で速攻する、もしくは《ガイアール・ホール》《シューティング》ホールで《激竜王》。 リソース補充しなくてもゲームに勝てるので、赤緑型が主流。……と思っていたら、シータ型も一定数いるらしい。
《スクラッパー》《ドラヴィタ》が苦手。 これらを克服するため、《イダ》《バルザーク》《アンタッチャブル》で弱点補強する構築も見られる。
【MRC】
https://twitter.com/tatehashi_17/status/1581303520833073154?s=20&t=ExMcNKz-1aVDoMB8gD3mIQ
https://twitter.com/9iiCCdCf4h4N7x3/status/1592722716427440133?s=20&t=U-Fh21Aj_iM33BspY3gvng
《炎獄スクラッパー》《デス・ゲート》《ザビ・デモナ》などの強化要素を得て、ますます手に負えなくなった。 《お清め》を積むデッキの一つである【ネクラ超次元】はNDからいなくなったが、新たな墓地リセッターとして《N》が登場した。 しかし《N》1回程度では止まらないのがこのデッキ。
《ヴィルジニア》殿堂後は、《特攻ジェニー》《ジェニー・ダーツ》で妨害要素を増やす構築が増えた。 《MRC》は「いつかは発進する」という性質のカードなので、時間を稼ぐコントロール風の立ち回りも強い。 理不尽着地は多少減ったものの、《プライマル》も合わせれば《MRC》を引けないなんてこともほぼ起きない。 強すぎ。
【バルガライゾウ】
https://twitter.com/punonpen_/status/1592535570454286336?s=20&t=U-Fh21Aj_iM33BspY3gvng
新規の《永遠リュウ》がバカ。 《ザークピッチ》とともにハンデスをメタり、 《アブドーラ》とともにビートを詰ませ、 《ライゾウ》の当たり先を作り、《ライゾウ》からのワンショット率を引き上げる。
より早くワンショットしてくる【キリコ】が苦手だったが、殿堂施行であちらが消滅。 《ライゾウ》本体のスタン落ちを目の前にして、過去一番のポジションを手にした。
【キリコ】
https://twitter.com/wakayama224/status/1581307694069141505?s=20&t=ExMcNKz-1aVDoMB8gD3mIQ
《オーガ・フィスト》がスタン落ちしたため《サファイア》一撃必殺は決まりにくくなった。 しかし《N》《エクス》《永遠リュウ》基盤を手にして無事温泉送り。
リペアするくらいなら普通の【Nエクス】を使うという人が多いみたい。
【シータNエクス】
https://twitter.com/O9VwP5dYI8grGju/status/1592542187635773441?s=20&t=U-Fh21Aj_iM33BspY3gvng
自由度の高いデッキタイプその1。 ミッドレンジの優等生。
【赤ネクラ/黒リースコントロール】
https://twitter.com/zYtNiQLT2s1HpOH/status/1592536106314395649?s=20&t=U-Fh21Aj_iM33BspY3gvng
自由度の高いデッキタイプその2。 前期の【ネクラ超次元】の影を追っているのと、「ネクラといえばコントロール」の図式があるため、赤ネクラと呼ばれることも多い。 しかしカラーリングだけで見れば、《ガドホ》《バルカディアス》をタッチしただけの「黒リース」も少なくない。
【赤緑t白超次元】
https://twitter.com/muji_kun7/status/1592534798639185921?s=20&t=U-Fh21Aj_iM33BspY3gvng
《エクス》《スパーク》や《エクス》《バルザーク》が強い。 「リース超次元」と呼ばれることもあるが、多くの場合白は《スパーク》系のみの採用のため「赤緑超次元」と呼びたい。
ちなみに、14弾環境の【リース超次元】には《アヴァラルド》が入っていた。
【ドロマーエイリアン】
https://twitter.com/basasimandora/status/1592537075676741634?s=20&t=U-Fh21Aj_iM33BspY3gvng
初期は《パンドラ城》《ガロウズ・ホール》を積んだ型をよく見たが、 最近は《コアクマン》の回収率を意識してか《ザビ・ミラ》《ガガ・アルカ》が主流のよう。 《ザビ・ヒドラ》はあまり見ない。
【トリーヴァグライフ】
https://twitter.com/zYtNiQLT2s1HpOH/status/1592536106314395649?s=20&t=U-Fh21Aj_iM33BspY3gvng
前環境から引き続き環境級。《ジオ・ザ・マン》で戦略の幅が広がった。 《N》《ガガ・アルカ》が候補カード入りしたことで、 《リップル》の探索対象が悩ましい。
【ドロマー超次元】
https://twitter.com/HAYATA04031699/status/1592567610381832192?s=20&t=U-Fh21Aj_iM33BspY3gvng
なんか戦えてるっぽいデッキその1。
【赤白速攻】
https://twitter.com/seacross6901/status/1592542729112023041?s=20&t=U-Fh21Aj_iM33BspY3gvng
なんか戦えてるっぽいデッキその2。
【ケロディストーム】
https://twitter.com/uniuni_0625/status/1592535876781080576?s=20&t=U-Fh21Aj_iM33BspY3gvng
軽量除去《リーフストーム》を撃ってくる【ネクラ超次元】がNDから消えたことで、ようやく自由に動けるようになった。 従来のシータカラーは、《N》《エクス》のサブプランを搭載したものが出てきた。 《ザビ・デモナ》《デス・ゲート》を積んで粘り強く戦うアナカラータイプ(画像↑)も開発された。
【ロマノフサイン】
https://twitter.com/YdvXPyYGOeirTH9/status/1592540182645198850?s=20&t=U-Fh21Aj_iM33BspY3gvng
大型大会ささぼーCUP1日目を全勝通過したデッキタイプとして突如有名になり、その後も一定の支持を得続けたデッキ。 新弾要素は《GUY・ゼロ・ロマノフ》。
【鬼流院 刃】
https://twitter.com/brsj0651/status/1592536813511794689?s=20&t=U-Fh21Aj_iM33BspY3gvng
数は少ないながらも健闘している。 グランドマスター決定戦では《ババン》《リップル》《N》のギミックを盛り込んだ青入りの型が登場し話題に。
AD
【白フェアリー】
【黒フェアリー】
https://twitter.com/Yu02100830/status/1592533646963249152?s=20&t=9NmI51ZCxUqYfOWLWRPq3g
https://twitter.com/tmnatu711/status/1592534056398618632?s=20&t=9NmI51ZCxUqYfOWLWRPq3g
《ジャスミン》獲得でさらにぶっ壊れた。《カスケード》ナーフ後も大暴れ。 伝統的な白型か、《ザビ・ミラ》《死海竜》のサブプランによって苦手を克服する黒型か。
【死海竜カチュア】
https://twitter.com/guren6662/status/1592536585815609346?s=20&t=9NmI51ZCxUqYfOWLWRPq3g
興りは《ペンチ》《バベルギヌス》で爆発的なワンショットを決めるコンボ型。 安定を求めた黒型がのちに主流となった。 《カチュア》の規制も近いかもしれない。
【ドロマー天門】
https://twitter.com/basasimandora/status/1592538463303503872?s=20&t=9NmI51ZCxUqYfOWLWRPq3g
構築は相変わらず。 【死海竜カチュア】には不利、【黒フェアリー】に微不利、【ネクラ超次元】には五分〜微有利。 総じて立ち位置は悪くなった。
【ネクラ超次元】
https://twitter.com/KinakoDMP/status/1592533742899597312?s=20&t=9NmI51ZCxUqYfOWLWRPq3g
NDから落ちてきた人。4強環境に切り込むことはできなかったが、 殿堂施行後は対【スノーフェアリー】だけ切って環境入りした。
その他
【黒緑速攻】【グレートメカオー】ほか。ND仕様のデッキもちらほら。
あとがき
自分の環境考察記事、様式・熱意がまるでバラバラ。 今回の形式は比較的書きやすかったように思うが、また次弾では変わってそう。
参考
考察記事
デッキ分布 統計
ささぼーCUPデッキ分布
https://twitter.com/NEBKA8/status/1586223524611399681?s=20&t=pj-Rj5ZmBkk8osXjohSF7w