デッキレシピ
- コンセプト:S
- 完成度:S
- デッキパワー:A+
- 思い入れ:S
2021/4/23, オルゼキアカップのADマスターランク到達。 対戦数、約500回。 プラチナ5-1からこれ一本で達成した。NKT……。
原案
早速だが、6弾環境でUPされた次の動画を見てほしい。
天才すぎないか?
この動画に感動した私は、他で一切使う予定の無い《サファイア》の4枚目と、 2弾の時に砕きまくった《キング・アトランティス》を4枚生成してしまった。
時は流れ、今はDMPP-08環境。 何気なく動画を再試聴していたときにふと、 ちょっと良さげに思えるアイデアと、それを使った馬鹿げた計画を思いついてしまった。
2021/04/25 追記:
レシピを紹介してよいかどうか投稿者様に問い合わせていたところ、 以下動画の概要欄にて、紹介を許可するという旨の回答があった。 後付けになってしまったが、一応確認が取れているということを記載しておく。
キーカード解説
《聖獣王ペガサス》
5-12000, 進化VのT・ブレイカー。 攻撃時、デッキ内のクリーチャーをランダムに1体、タダで場に出せる。
デッキに重量クリーチャーを増やせば、踏み倒しのパフォーマンスは上がっていく。 しかし、進化Vである《聖獣王》を召喚するためには、軽量の進化元をデッキに積まなければならない。 これこそが、デュエプレにおける【ペガサス】デッキのジレンマである。 そして、そのジレンマをロマン方向に振り切ったのが、紹介した動画のアイデアというわけだ。
《キング・アトランティス》《ボルメテウス・サファイア・ドラゴン》
呼び出すのは、《キング・アトランティス》と《ボルメテウス・サファイア・ドラゴン》の2体。 最強のコンボは、
これにより、1ターン中に相手クリーチャーを全てバウンスしながらシールドを3枚焼却、 12000と11000のデカブツ2体が残るというアホみたいなムーブができる。 おまけに《聖獣王》は手札に戻ってくるので、 ハンデスされなければ再び《聖獣王》チャレンジが可能だ。
《霊鳥と水晶の庭園》
デッキ内に2枚しか入っていない進化元をサーチするために入っているのがこのカード。 コスト4以下のクリーチャーをバウンスして、《ラ・ウラ・ギガ》か《ポレゴン》を確定で持ってくる。
ただ、原案で進化元を確定で準備するには、《霊水庭》を2回撃つしかなかった。 ごまかしの《ディメンジョン・ゲート》もあるが、確定サーチにはならないため、あまり頼りにならない。 したがって、このコンボは「意外と決まる」の域を出なかった。
《G・A・E》
このデッキを実戦級にまで押し上げた、まさしく神のカードである。
まず、これはゴッドカードなので、《聖獣王》のリクルート対象にならない。 《アトランティス》《サファイア》の踏み倒しを邪魔しないのである。 原案だと、《聖獣王》が出せなかった、 もしくは上手く処理された途端にサンドバッグになるのが致命的な欠点だった。 それがゴッドカードのおかげで、コンボを成立させたままアタッカーを確保できるようになっている。
そして、数あるゴッドの中でも、《G・A・E》はとりわけこのデッキにピッタリのカードである。
《G・E・レオパルド》は、出た時に光のクリーチャーかゴッドをサーチできる。 6弾時点では進化元のサーチをほぼ《霊水庭》に頼っていたのが、 コイツで《ラ・ウラ・ギガ》を持って来れる。おまけに、自身は自然のクリーチャー。 《G・A・E》と《聖獣王》の2枚さえ引けば、コンボを始動できるようになった。 これは革命的な進歩である。
《G・A・ペガサス》は、出た時に自然の呪文をサーチできる。 自然呪文というと普通はパッとしないところだが、このデッキには超重要パーツの《霊水庭》がある。 こちらも、進化元を揃えるためのパーツとして重宝する。
そして、選ばれない《G・A・E・ペガサス・レオパルド》は、 質の高いサブフィニッシャーとして頼りになる存在だ。
もはやこのデッキのために生まれてきたとしか思えない、完璧なサポートカードである。
各カード・構築解説
《聖獣王ペガサス》
2枚目以降は理論上不要だが、おそらく4枚必要。 白・緑のマナ基盤として重要である。 1枚だけ《スパーク》に差し替えたら、割と短い期間に3回も《聖獣王》の方が良かったシーンがあったので戻した。
《蒼天の守護者ラ・ウラ・ギガ》
ガラクタ。 一瞬2積みにしていたが、なんか違うなと思って1積みに戻した。
《冒険妖精ポレゴン》
雪だるま。 原案では《スナイプ・モスキート》の枠。 速攻に対しての殴り返し役など、単騎で殴らざるを得ない状況がゼロでは無かったので、その時にマナを減らさずに済むこちらを選択した。
《G・E・レオパルド》を手に入れたとはいえ、《ポレゴン》は削ってはいけない。 速いデッキに間に合わせたいのと、《アトランティス》後に進化速攻するのに重要だからだ。
《キング・アトランティス》
歯茎。 《サファイア》と《アトランティス》は、どちらも4枚確定。
どのみち確定リクルートなら3-3でもいいのでは?と思ったら大間違い。 このデッキは山札を削るので、コンボ始動までにデッキから引き切ってしまうことが少なくない。 コンボから《アトランティス》が連鎖したりすると、さらに山のクリーチャーが減る。 ここは妥協せず、4-4で確実にリクルートできるようにしておく。
《ボルメテウス・サファイア・ドラゴン》
伝説のドラゴン。《アトランティス》と同じく4積み。 赤はこのカードしか入っていない。
《G・A・E》
神様。 《G・E・レオパルド》で連鎖的に呼ぶことも考えて、4枚確定。 《G・E・レオパルド》《G・A・ペガサス》ともに、サーチ対象はデッキにちょうど3種類。
《フェアリー・ライフ》
進化速攻は1-1-5で7マナ必要なので、ブーストが欲しい。 4枚確定。
原案では、《ラ・ウラ・ギガ》《ポレゴン》のどちらかが落ちた時点で試合終了となるため、 身の危険を感じた時以外に撃ってはいけなかった。 一方ver.08では、《ポレゴン》は落ちても進化可能。 最悪《ラ・ウラ・ギガ》が落ちても、《G・A・E》がいるので試合続行可能だ。 間に合わなければ元も子もないため、割と積極的に撃って良い。
《エナジー・ライト》
パーツを集めるコンボデッキとしては欠かすことのできないカードだが、枚数をいじるとするとここくらいしか無い。 初めは4枚だったが、トリガーの薄さに絶望して3枚に。
《霊鳥と水晶の庭園》
4積み。原案と違って必須では無いものの、このデッキ唯一の準確定除去カードである。 《A・ペガサス》から撃って、相手のブロッカーをどかして殴りに行く展開多数。 《聖獣王》回収狙いで撃つこともある。
《ブレイン・チャージャー》
リソースを取りつつブーストする必須カード。4積み。 《G・E・レオパルド》に綺麗に繋がる。 急いでいるときはチャージした1マナで進化元を出し、次ターンの1+6の進化に備える。 今更言うことでもないが、これもデュエプレのマナシステムならではの立ち回りである。
《フェアリー・ギフト》
影の立役者。《G・A・ペガサス》で持って来れる。
- 4マナ《ギフト》《E・レオパルド》→5マナ《A・ペガサス》
- 8マナ《ギフト》《サファイア》
- 9マナ《A・ペガサス》→《ギフト》サーチ→《ギフト》《レオパルド》
など、器用な動きで大活躍だった。サーチすればよいので2積み。
《バリアント・スパーク》《ホーリー・スパーク》
最も頼りになるトリガー呪文。 1積みの《ホリスパ》は、4積みだった《エナライ》を1枠だけ差し替えたもの。
原案では、《アポカリプス・デイ》と《地獄スクラッパー》がトリガー枠として入っている。 当時の環境は【ツヴァイ】や【アウゼス】が流行っていたので、そこに刺すためのカードだった。
しかし、どのみち《アトランティス》で全てバウンスすることを考えると、 無理に除去トリガーを入れる必要もない。 8弾の【ゲオアガピ天門】や【赤黒ドラゴン】などの過剰打点もきっちり受けられる《スパーク》を、 唯一の防御トリガーとして積むことに決めた。
マナを伸ばしたときの動き
- 7マナ
- 進化元x2 +《聖獣王》
- 《A・ペガサス》+《ライフ》
- 8マナ
- 《A・ペガサス》+《霊水庭》
- 《ブレチャ》+《A・ペガサス》
- 《ギフト》《サファイア》
- 9マナ
- 《ギフト》《G・A・E》リンク速攻
- 《霊水庭》+進化元+《聖獣王》
- 10マナ
- 11マナ
- 《G・A・E》リンク速攻
- 《ギフト》《サファイア》+《バリスパ》
- 12マナ
- 《E・レオパルド》+《ラ・ウラ・ギガ》+《聖獣王》
- 《ギフト》《G・A・E》リンク速攻+《バリスパ》
- 《アトランティス》
- 13マナ
- 《バリスパ》+《サファイア》
プレイング
総合 221-246
ガチで分析していたのが310戦。個別の戦績はこの310戦から抜粋。 ゆるく記録を残していたのまで含めると計467戦。 ヤケになって記録していなかった分もあるので、全体で500戦くらい。
しょうもないプレイングを1つ紹介すると、 ↓のような状況の場合、早とちりした相手がリタイアしてくれるのを待つのがよい。 どう見ても勝負がついている場面なのだが、 このデッキだと《聖獣王》から《アトランティス》が出てくると決め切れない。 リタイアしない人が時々いたのだが、彼らは《アトランティス》の可能性を追ってそうしたのだろうか。
《聖獣王》プランと《G・A・E》プランは、9:1くらいの意識配分。 《G・E・レオパルド》のサーチは、割といきなり《ラ・ウラ・ギガ》を呼んでもいい。
初手に来た《聖獣王》は必ず埋める。 いずれ引くだろうし、《霊水庭》でコスト5以上を狙えばサーチ可能。 最悪《E・レオパルド》でも持って来れる。
《ライフ》は基本的に撃つ。
初手で迷った《霊水庭》は埋める。 種を1枚引けている場合、1枚目の《霊水庭》は埋める。 中盤以降に迷った《霊水庭》はキープ。
4マナ時は、《ブレチャ》>《ギフト》《E・レオパルド》。 逆に、6マナ以上の時は、《E・レオパルド》>ドローソース。
5マナ時に勇気の《ポレゴン》、 6マナ《ラ・ウラ・ギガ》《聖獣王》は割とアリ。
コンボ始動の際は、公開領域にある《アトランティス》《サファイア》の枚数を数えて、 どちらが出てくる可能性が高いかを計算する。 結局は運なのだが、片方が4見えする状況もちょくちょく発生する。 また、《アトランティス》が残り1枚の時は、《アトランティス》連鎖が無い。 盾落ちを考慮しなければ、必ず《サファイア》を出せる。
相手に殴られたところでコンボ始動するときは、基本的に《聖獣王》は殴り返し。 《アトランティス》が出れば結果変わらずで、《サファイア》が出れば《サファイア》で3枚焼却できる。
切羽詰まったときは、1体クリーチャーを立てた状態で《聖獣王》を出し、 《聖獣王》→《サファイア》リクルートでお願いアタックを仕掛ける。 スピードアタッカーを握られていると《アトランティス》のバウンスも無意味。 最初の3点でトリガーを踏まなければ勝ち、という状況に持ち込めれば御の字な試合もある。
やむを得ず進化元を先出しする場合、《ポレゴン》を先に出すこと。 《ラ・ウラ・ギガ》が破壊されると目も当てられない。
【カチュアサンダー】 24-22
五分。 《カチュア》を《霊水庭》でバウンスすれば割と抵抗できる。 相手が喜んで《カチュア》を出し続けている間に、こちらもパーツを揃える。 《カチュア》を出される前に《G・E・レオパルド》を出せると、話がとても簡単。
《聖獣王》の進化元欲しさに《ウルコス》をバウンスすると、 ブーストから直接《バイオレンス・サンダー》に繋がれて死ぬ。
【除去ゲキメツ】15-17
五分。 《G・A・E》が活躍するかと思いきや、《マルドゥクス》がふんだんに入っているので厳しい。 《G・A・E》連鎖で応戦しても、いずれ《竜極神ゲキ》+《マルドゥクス》が来る。
《竜極神》の片割れが待機している状態を打開できるのは《聖獣王》のみ。 《バジル》《ポワワン》を《霊水庭》で戻して、《聖獣王》ルートを意識しよう。
【速攻】5-27
ガン不利。 《ラ・ウラ・ギガ》は出しちゃダメ。……だが、出さないと絶対耐えきれない。 勇気の《ラ・ウラ・ギガ》を出したところで破壊されて即爆発のパターンが多数。 《ライフ》《ポレゴン》→《霊水庭》《ラ・ウラ・ギガ》→《聖獣王》と繋いだ試合は勝った。
《スクラッパー》を入れると割と戦えるようになるが、安定して勝てるわけではない。 やや不本意だが、今回はランクマッチを勝ち抜くために【速攻】を切った構築になっている。
【ゲオアガピ天門】14-15
五分。 もたもたしている相手には普通にパーツを揃えて特攻。 《ウルコス》《アクアン》でポコポコ殴られると死ぬ。 《霊水庭》を撃つなら《アクアン》に。 《ロスト・ソウル》は勘弁。
【アポロヌス】8-15
不利。 《アポロヌス》が組み立ったら負け。 その前に《聖獣王》から《アトランティス》を決めるしかない。 逆に言うと、これさえ決めれば8割勝てる。
【赤黒ドラゴン】11-8
微有利。 《ルピア》《ザーク・ゼヴォル》あたりをバウンスしながらパーツを集める。 ハンデスされないので、コンボ始動は難しくない。 《グール》も《アトランティス》でバウンスすれば怖くない。 負けパターンは《ガルザーク》。
【除去サファイア】11-7
戦績上は微有利らしい。自分はせいぜい五分くらいだと思っている。 クリーチャーが出てこないので、《霊水庭》によるパーツ回収ができない。 《G・E・レオパルド》で《ラ・ウラ・ギガ》を持ってくるべし。 《アクアポインター》のスナイプを避けて、 《ゲート》《サファイア》を《聖獣王》で殴り返したい。
【ドルバロム】6-8
微不利。 《聖獣王》+《サファイア》で、《聖獣王》を残したままシールドを割り切るのを狙う。
【ドラゴン】9-4
有利。 《グール》も《アポロ》も無い正統派ドラゴンをカウント。 邪魔されないから大体何でもできる。
【テクノロジー】6-4
五分。 序盤に《ポレゴン》を引いたら、《ポレゴン》ビートを開始してよい。 《聖獣王》で《アトランティス》を引っ張ってくれば勝てる。 バウンスした《コスモビュー》が手札から溢れていくのが愉快。
【ツヴァイ】4-9
不利。《マーキュリー》を止める手段はほぼ無い。 逆に言えば、《ツヴァイ》のみの特攻なら《聖獣王》《アトランティス》でなんとか返せることもある。
【メカオー】2-6
不利。打点を揃えられたら負け。高速《聖獣王》を狙うしかない。
【パンダ】0-8
無理。《スパーク》が効きにくいし、SA多すぎ。
改良点
今の所は無い。 超ビート環境になったらトリガーを増やしたいが、 下手にいじると勝てる相手にも勝てなくなる。
一応、検討したことのあるカードを紹介しておく。
《金剛修羅王》
《アポロヌス》を止められる非クリーチャー。 《G・E・レオパルド》の探索がブレるので却下。
《ドラコ・バリアー》
《アポロヌス》を受けられるかもしれない呪文トリガー。 2枚積んでそれなりに戦ったが、1試合もシールド追加できなかったためボツ。
《ディメンジョン・ゲート》
サーチ用。進化元が引っ掛からないパターンもあり得るので、 ハンデス相手にも立ち回れる《エナジー・ライト》を優先したい。 《ギフト》を入れるようになってからは、《G・A・ペガサス》の探索を濁さないという意味でも入らない。
《地獄スクラッパー》
速攻に負けすぎて検討。 出来れば入れたいが、デカブツを8体も積み込んでいるこのデッキにはスペースが無い。
対戦動画
おわりに
バカでまっすぐだった原案と比べると、できることは増えている。 《G・E・レオパルド》で何を持ってくるかや、《霊水庭》で何を戻すかなど、プレイングの選択肢も多い。 原案が自分でないので謙虚でありたいとは思うが、改造案としては最高の出来だと思う。 真面目にやったところで、肝心のところが運だけど……。
このデッキは8試合に1回、勝てないデュエルがやってくる(《ラ・ウラ・ギガ》盾落ち)。 それにとどまらず、
- 《ライフ》で《ラ・ウラ・ギガ》落ち
- 《ラ・ウラ・ギガ》ピンポでハンデス
- 《ラ・ウラ・ギガ》《ポレゴン》両盾落ち
- ラス盾《ラ・ウラ・ギガ》
- 3ターン目に《サファイア》引き切り
- 《聖獣王》のリクルートが2回目でスカ
などなど、幾多のクソ事故に泣かされ続けた。 最大9連敗で済んだのは幸運だったとすら言える。
《蒼神龍スペル・グレートブルー》の時も苦労したが、あれはまだまともなレシピだった。 ここまでふざけた構築でランクマに潜り続けたのは、我ながら狂気の沙汰だったと思う。
途中本当にもうダメだと思ったし、直近の勝率だけ見るとマスターは不可能なレベルだった。 最終的にマスターに漕ぎつけたのは、新弾直後で環境が荒れていたおかげである。 マスター到達自体は運とタイミングの良さに恵まれたものなので、どちらかというと、
「このデッキでマスターに行けると思ったこと」
を褒めてほしい。
最後に、対戦してくださった皆様。
ドウモスミマセンデシタ。