デッキレシピ
- コンセプト:B
- 完成度:A+
- デッキパワー:B+
- 思い入れ:A
試行錯誤を繰り返すこと4日。 ようやくデッキパワーを体感できる構築になったので、すかさず投稿。 といっても、カジュアルマッチで普通に勝ち越せるくらいの強さになったというだけだが…。
キーカード解説
《奇術王エンドレス・パペット》
相手が手札を捨てた時、自分が同じ枚数だけドロー。非常にトリッキーな能力である。 ハンデスは勿論、相手の《血風戦攻リドロ》《神滅翔天ザーク・ゼヴォル》《幻槍のジルコン》などでも反応する。
このカード、見た目以上に使いこなすのが難しい。
効果だけを見ると、ハンデスデッキの置きドロソになりそうに思える。 しかし、自身が3マナの進化クリーチャーであることは大きなネックだ。 《エンドレス・パペット》でアドバンテージを取るには、種のデスパペットを出した上にこいつを重ね、 さらにその後にハンデスカードをプレイしなければならない。 ドローソースとして使うには手間がかかりすぎである。
《デモニック・バイス》《ロスト・ソウル》で大量ハンデスできれば一気にアドバンテージを稼げるが、 それらをプレイできるのは《エンドレス・パペット》を出した次のターンになる。 それら大型ハンデスカードをプレイできるだけマナが溜まっている状況で、《エンドレス・パペット》が1ターン生き残れる可能性は高くない。 仮に除去されなかったとしても、除去以上に強力なカードを使われてハンデスどころではなくなっているだろう。
要するに、単純に手札が欲しいだけなら、《エナジー・ライト》や《アクアン》を使えばいいという話なのだ。 あえて《エンドレス・パペット》を使いたいなら、使う理由を明確に説明できる構築にしなければならない。
そこで、採用理由になりうる《エンドレス・パペット》の特徴を考えてみると、以下の2点が浮かび上がってくるだろう。
- この効果でしか出来ないロマンコンボを狙う
- 「3マナ5000デスパペット進化」というスペックを活かす
特徴1の活用方法は……現状思いつかない。 《ロスト・ソウル》からの大量ドローで《ルナ・コスモビュー》を出している動画を見かけたが、そのくらいだと思う。 今後のカードプール次第といったところか。
特徴2を見てみると、3マナ進化パワー5000というスペックは、序盤に出して殴るのに適している。 これを踏まえると、軽量クリーチャーで固めたビートダウンに入れるのが良いということになる。
幸運なことに、デュエプレにはアタックトリガーでハンデスできるクリーチャーが多数収録されている。 こいつらを予め出しておくと、《エンドレス・パペット》を出したターンからハンデスできるので、《エンドレス・パペット》の効果を1回は使える。 よって、これらのハンデスクリーチャーで相手の手札を削りながらビートするデッキを組んでみたい。
ただ、相手の手札を減らして行動を制限するハンデスと、相手の手札を増やしてしまうビートダウンは、致命的なレベルで噛み合っていない。 こればかりは《エンドレス・パペット》のカードデザインの問題なのでどうしようもない。
余談だが、攻撃とハンデスを同時に扱うという点では《邪悪の魔黒デビル・マーシャル》を、 mikegamo.hatenablog.com
自身のみでは仕事ができないという点では《大昆虫ジェネラルマンティス》を想起させる。 mikegamo.hatenablog.com
構築解説
色々考えた結果、黒単に落ち着いた。
黒単の理由はやはり、《暗黒秘宝ザマル》。 《卵胞虫ゼリー・ワーム》《闇猫人形ジェリット》と比べるとパワーが1000高いだけだが、この1000の差は非常に大きい。 《アクア・サーファー》《アクアポインター》などからの殴り返しを受けず、《ファントム・バイツ》《クリムゾン・チャージャー》を食らわない。《エンドレス・パペット》がいなくても普通に強い。
そして、この構築の決め手となった《インビンシブル・アビス》。 ハンデスで相手の動きを鈍らせるからには、終盤戦を制するカードが欲しい。 軽量カードたちに全く不足している突破力と盤面処理能力を、このカードは1枚で完璧に補完してくれる。
とはいえ、黒単かつ軽量カードてんこ盛りのこのデッキで8マナ溜めるのは正直しんどい。 《アビス》を思いつくまでに4日かかったのも、その思考に長時間囚われ続けていたからである。 一応、《エンドレス・パペット》のドローはその補助になるが、それだけでは《アビス》を撃つためには不足である。 他にも、リソースを確保するカードを積んでおかなければなならない。
まず、マナを溜めつつ墓地回収する《リバース・チャージャー》。 黒単では貴重なアドバンテージを取るカードである。
そして、ドローソースに《邪魂創世》。 生贄用の《飛行男》もセットで投入。 黒単構築に決めた後に色々いじるうち、今の黒単で《邪魂創世》を入れない構築はあり得ないという見解に至った。
《邪魂創世》と《リバース・チャージャー》の枚数調整は非常に難しい。 どちらもアドバンテージは+1。理想的には3-3なのだが、スペースが厳しくて実現できていない。 このデッキには、生贄にしていいクリーチャーが《飛行男》《ジェニー》しかいないので、 とりあえず《邪魂創世》を2枚に抑えている。他所からスペースを捻出したいところ。
《ザマル》《エンドレス・パペット》をパンプするため、《呪いの影シャドウ・ムーン》。 スペースが全然足りないが、1積みしても仕方がないカードなので2積み。 《ザマル》が活躍できる時間を1~2ターン引き延ばすのが役割。 《ザマル》が《光輪の精霊 ピカリエ》を越せるようになったり、《地獄スクラッパー》《炎槍と水剣の裁》を撃たれたときの被害を低減できたりする。 まだ出くわしていないが、《エンドレス・パペット》が《永刻のクイーン・メイデン》を殴り殺せるようになるのも便利ではないかと思う。
2マナ圏のデスパペットは6積み。これが最低ライン。
《解体人形ジェニー》は4マナ圏が多すぎるため3積みになった。
マナが伸びるようになったので、《凶骨の邪将クエイクス》。 《エンドレス・パペット》との相性が良い。 そもそも1枚しか持っていないのだが、2積みするスペースも見つからなくて困っている。
改良点
などを試したが、どれもしっくりこなかった(上から使いやすい順)。 どれも《エンドレス・パペット》を補助する要素を詰める発想だったので、 《エンドレス・パペット》が出なかった場合にやることがなくなっていた。
今回、黒単にして《ザマル》《アビス》を入れたことで、《エンドレス・パペット》に依存しない構築が完成した。 サブプランを用意することの重要性に改めて気付かされた。
また、《エンドレス・パペット》を序盤に出すことに拘らない構築も考えてみたが、 中盤にわざわざ《エンドレス・パペット》を出すという行動がどう考えても弱かった。 思い直せば、メインカードを最速召喚する旨味がない構築は上手くいかないということを、私は既に《ジェネラルマンティス》から学んでいたのだった。
mikegamo.hatenablog.com ↑ 《ガラムタ》のコストが《ジェネラルマンティス》よりも高いため、《ジェネラルマンティス》最速召喚がメインムーブになりえない。効果のシナジーが強くても、マナカーブの噛み合いが悪いとコンセプトを実現しにくいという例。
プレイング
- 2tパペット → 3t《ザマル》or《ジェリット》 → 4t《エンドレス・パペット》
- 2tパペット → 3t《エンドレス・パペット》 → 4t《ジェニー》
のどちらかを狙う。
アタックハンデスのクリーチャーはどんどん殴るべきなのだが、逆にその他のクリーチャーがいつ殴るかがかなり難しい。 今の所、ビートに弱そうなコントロール相手ならガンガン殴る、そうでない場合は最初の1~2枚は《ザマル》だけで割るようにプレイしている。
相手の場が増えてきて膠着したら、《アビス》を狙うプレイに切り替える。
嘘に聞こえるかもしれないが、ゲーム終盤に《エンドレス・パペット》で進化速攻して殴りかかるシーンは結構ある。 《エンドレス・パペット》のスペックが活かされる瞬間である。
青黒ドルバロム、クリーチャーを全然出してこないコントロールに対してはまあまあ戦える。 ツヴァイは《ジェニー》で落とせるので有利と言いたいのだが、こちらに全体火力が無いので、トップツヴァイをどうやっても防げない。