SPルールマッチ・火文明限定戦
特殊ルール下で戦うSPルールマッチ。
第2回となる今回は「火文明限定戦」で、 赤単(※多色カード不可)のデッキしか使えないというルールである。
この記事では、火文明限定戦の特徴を簡単に整理したうえで、運良く10連勝出来たレシピを公開・解説する。
記事を書いているのが始まって3日目なので、まだプレイヤーの研究が進む可能性はある。 実際、第1回の「スタート10」では、自分の中で勝てる構築に落ち着くまで5日かかった。 大きく環境が変わったら、その都度更新する予定。
ルールの特徴
ブロッカーが存在しない
火文明単色でブロッカーを持つクリーチャーは存在しない。 したがって、攻撃がブロックされることが無い。
究極的には、累計6回攻撃すれば勝てるゲームである。
コントロールして相手の場をゼロにしたとしても、スピードアタッカーの攻撃を止める手段は無い。 ビートダウン必至のルールである。
火力除去とバトルのみ
現在、火文明単色で相手クリーチャーに干渉する効果は、パワーを参照する火力除去のみ。 そのためクリーチャーを除去する手段は、火力除去か、バトルで破壊するかの2通りしかない。
したがって、このルールではクリーチャーのパワーがとても重要である。
実際、初めこそ《螺神兵ボロック》《凶戦士ブレイズ・クロー》で速攻を仕掛けるデッキが多かったが、 あらゆる火力除去およびバトルに負けてしまうためか、大きく数を減らしている。
火力除去のパワーラインは以下の表の通り。火力除去を放つクリーチャーは《テンペストザウルス》の2000火力が最大である(《龍炎鳳エターナル・フェニックス》は除外)。
クリーチャーに除去されてしまうとアドバンテージ-1になるので、それに引っ掛からないようパワー3000以上で固めたい。パワー3000でも《グシャット・フィスト》《トルネード・フレーム》に焼かれることはあるが、それらを使われてもアドバンテージを取られるわけではないため大丈夫。
パワーライン | 除去カード |
---|---|
1000 | 《ピアラ・ハート》《マグマティラノス》 |
2000 | 《テンペストザウルス》《バースト・ショット》《幻竜砲》《ヘリオス・ティガ・ドラゴン》 |
3000 | 《グシャット・フィスト》 |
4000 | 《トルネード・フレーム》 |
5000 | なし |
6000 | 《ドリル・トラップ》《ボルカニック・アロー》 |
結論
以上の特徴から、パワーを重視した速いビートダウンが強いと言える。
初めは試験的に《超巨岩獣ドボルガイザー》を使っていたのだが、6マナ溜めて《ドボルガイザー》召喚できるデュエルは半分あるかないかだった。この経験から、決着は5~6ターン目という想定でデッキを組むことにした。
デッキレシピ
- コンセプト:C
- 完成度:A
- デッキパワー:B
- 思い入れ:B
先述の通り、パワーライン3000を重視した構築。
追記:12連勝、1敗からの8連勝。この構築でイベント最後まで走るつもり。
キーカード解説
《チッチ・ホッピー》
3マナ4000のムキムキバード。 コイツを火力で破壊するには《トルネード・フレーム》以上が必要。 コストアドバンテージがスゴい。
《ボルシャック・バディ・ドラゴン》
赤い《ペコタン》。火文明唯一のキャントリップ持ちである。 パワー3000が偉い。
3コスSA
SAが止まらないルールなのでしっかり入れておく。 6枚は正直少ない。特に《エグゼドライブ》が2枚しかないのでこうなっているが、可能ならもっと増やすと良い。
追記:8枚になりました。
《奇襲兵ブルレイザー》《一撃勇者ホノオ》
2コスクリーチャー。 《ブルレイザー》はパワーの安定性、《ホノオ》は瞬間パワーの大きさで採用。 《剣撃士ザック・ランバー》とはお好みで。 《コッコ・ルピア》を抜いたらここを2枠増やす。
追記:《ザック・ランバー》を2枚増やしました。
《テンペストザウルス》
赤の《サーファー》枠。 今の所、トリガーして除去対象がいなかったことは無い。 必須トリガーだと思っているが、環境が極まれば減量の可能性も出てくる。
《ボルテール・ドラゴン》
デカいしとりあえず入れとく。
《コッコ・ルピア》
多分いらない。
《ルピア》&《バディ》の組み合わせが強いと思って入れたが、3t目は《チッチ・ホッピー》か《ピアラ・ハート》のターンだし、結局そんなにドラゴンが入らなかったので腐りがちだった。
追記:全部抜きました。
候補カード
《肉弾兵ウルティモ》
出されてヤバいと思った。 攻撃がブロックされることは絶対に無いので、ターボラッシュの発動は通常ルールより格段に簡単である。 3マナで瞬間パワー6000、半恒久的な除去カードというのは破格。
《紅神龍ジャガルザー》
同じくターボラッシュ。火力除去しかないこのルールでは、《ジャガルザー》自身が除去されにくいのもポイント。 ほぼ確定で6マナSAのWブレイカーになってくれる。 ただし、使うとなると《コッコ・ルピア》が欲しい。
《炎獣兵マグナム・ブルース》
まさかのベーシックカード。 ヤバさは《ウルティモ》と同じ、かつ発動条件が楽。
《アルティメット・ドラゴン》
低コストで2打点、下手すると3打点になる可能性がある。ブロッカーがいないので、確実にシールドを持って行ける。 《ルピア》依存の構築になりそうなのが弱点。
おわりに
単純なゲームかと思いきや、安定して勝てるようになるまでには時間がかかった。 意外と良いゲームなのかもしれない。
感覚としては1弾環境に近い。 当時が懐かしい人、あるいはそのときまだやっていなかった人は今体感しておくと良いと思う。
参考
注目カードがいっぱい挙がっている。 《激砲手ブルカノドン》は気付かなかった。
おまけ:火文明限定戦は初心者向け
赤単は単調で特色が出しにくいと批判されることが少なくないようだ。 しかし色々考えた末、単色ルールをSPルールに導入するならまずは火文明が適切だという意見に落ち着いた。 その理由は、初心者向けだからである。その下にある理由は2つ。
1つ目は、火文明は初心者に馴染みやすい戦術を取ること。 デュエマはプレイヤーへの攻撃にデメリットがあるため、うかつに殴ると勝てなくなる。 ここは初心者にとって難しく感じられる箇所だと思う。
一方、火文明限定デッキはどうやっても攻撃的なデッキにしかならないので、何も考えずに攻撃しても悪手になることが少ない。 ゆえに、初心者でも戦いやすいルールである。 (より正確に言うと、ゲームに慣れている人が初心者の土俵に降りてくるルールである)
2つ目は、他の文明に比べて資産差が出にくいこと。 単色ルール下では、カードプールも組めるデッキタイプも少ない。 すると、デッキの強さは特定のカードを持っているかどうかに強く依存する。 その特定のカードというのが、火文明以外は高価なのである。 具体的には、
などである。
一方、火文明限定戦で必要になるカードと言えば、せいぜい3コススピードアタッカーくらいだ。 他のカードは割と替えが利くので(ハイスペックカードが少ない文明と言うことでもある)、資産が無くても楽しみやすい。
ということで、次に文明限定戦が来るとしたら黒単かなぁ…。 その前に、「直近の2パック限定」「5コスト以下限定」とかが来そう。