はじめに
起動直後のWindows10が重い。
これに悩まされたことのないWindows10ユーザーは、果たしているのだろうか。 Windows7まではこんなことで手を煩わされることはなかったと記憶しているのだが、10になってからはパソコンが重くなったり、一瞬固まったりということがしょっちゅう起こる。
ちょっとPCに詳しい人ならば、
タスクマネージャーで確認すると、ディスク書き込みが常に100%になっている
ことを突き止められるだろう。このワードをネットで調べると、実にたくさんの対処法が紹介されている。 その一つ一つが、悪さをしている可能性があるプログラム(候補がたくさんある)を止めるための手順である。
このページでは、私がかき集めた「ディスク使用率100%現象」の対処法を、優先度の高い順にまとめてみた。 考慮しているのは、効果・手間・リスク の3点である。*1 ここで紹介するのは、あくまで調べると出てくるようなメジャーなものたち。原因のすべてを網羅できているわけではないことを、どうかご容赦いただきたい。 重くなったらタスクマネージャーを起動して、その都度悪者の正体を突き止めるのが基本である。
メインドライブをSSDに換装する
デカデカと書いているサイトはどこにもなかったが、経験上これが一番有効。
私の身の回りだけに関して言えば、ディスク書き込み100%問題が発生するのはすべてメインドライブがHDDのPCである。
PCの起動直後は、色々なプログラムが集中的にディスクにアクセスする。 書き込み速度の遅いHDDだと、そのときに交通渋滞を起こしてしまうのだろう。 ならば、ディスクの書き込み速度を上げて、全てのアクセスを素早く処理できるようにすればいいだけではないか。
今やHDDでは、最新のOS・CPUの性能を活かしきれない。 PCの知識があるなら、是非SSDの導入を勧めたい。
なお、CPU性能が低いPCの場合、書き込みの実行速度が遅いだけの可能性も否定できない。 九割がた、ディスクの方が原因だと思うが…。
サービス管理ツール系
ピアネットワーク無効化
SuperFetch無効化
Windows Search無効化
Connected User Experiences and Telemetry無効化
Win + x >コンピューターの管理>サービスとアプリケーション>サービス
あるいは
タスクマネージャー>サービスタブ>サービス管理ツールを開く
を実行し、一覧の中から
- Peer Name Resolution Protocol
- Peer Networking Grouping
- Peer Networking Identity Manager
- SuperFetch
- Windows Search
- Connected User Experiences and Telemetry
のスタートアップの種類を「無効」に変更する。ピアネットワークの無効化に関しては、"IPv6の無効化"でもよい。 さらに「Connected User Experiences and Telemetry」無効化に関連して、
PC設定>プライバシー>診断&フィードバック
で、チェックを「完全」から「基本」に変更。
Microsoftストア(wsappxの無効化)
Microsoftストアを起動し、設定(画面右上)から「アプリを自動的に更新」のチェックを外す。
セキュリティソフトの確認
- ウイルスソフトが入っていないかをセキュリティソフトで確認。
- セキュリティソフト自体がディスク書き込みで負荷をかけていることがあるので、必要があれば一時停止。
OneDriveの自動起動無効化
以下のいずれかの方法で、OneDriveが自動起動しないように設定する。
- OneDrive設定「WindowsにサインインしたときにOneDriveを自動的に開始する」のチェックボックスを外す
- WindowsからOneDriveをアンインストールする
- Windows 7/8.1/10でOneDriveを無効にする
ローカルグループポリシーを使った完全な無効化は、Windows10 Proでのみ可能。 Homeバージョンでは、代わりにレジストリを使って同期機能をオフにできる(上のページを参照)。
タスクバー・タイトルバーなどの色を無効化
PC設定>個人用設定>色
「以下の場所にアクセントカラーを表示します」の、「スタート、タスクバー、アクションセンター」「タイトルバー」のチェックを外す。
Windows Updateの設定
Windows Updateが何らかの理由で上手くいかなかった場合、アップデーターが「更新→失敗」というサイクルを延々と繰り返し、PCが重くなることがあるらしい。 このような場合は、アップデートを手動でやり直すと解決するかもしれない。
一方、Windows Updateそのものの設定を変更するには↓のツールが便利。
こちらは、Windows Updateの挙動を設定・管理できるフリーソフト。 常駐型で、「指定した時間以外にWindows Updateが動いていたらすぐにkillする」という仕組み。 Updateの完全な無効化も設定できるが非推奨。 また、下記2項目「自動メンテナンスの停止」「Microsoft Compatibility Appraiserの無効化」も、このソフトでまとめて設定することが可能。
自動メンテナンスの停止
コントロールパネル>セキュリティとメンテナンス>自動メンテナンス
メンテナンスが進行中であれば、メンテナンスを停止させることで一時的に動作の軽量化が可能。 定期メンテナンスのオフはあまり推奨されないが、必要ならばそれもレジストリ編集で設定できる。
特に、一定期間使っていなかったPCを起動したときに重くなる場合の主要因である。
Microsoft Compatibility Appraiserの無効化
Win + x>コンピュータの管理>タスクスケジューラ 左メニュー Microsoft>Windows>Application Experience
の「Microsoft Compatibility Appraiser」を無効化。
ディスクエラー・容量不足への対処
- "Cドライブ"などのプロパティ>ツール のチェック
- "Cドライブ"などのプロパティ>全般>ディスクのクリーンアップ
- "Cドライブ"などのプロパティ>ツール>ドライブの最適化とデフラグ にて「最適化」をクリックしデフラグ
StorAHCI.sysドライバーを修正
HDD,SSDのデータ転送を管理しているドライバのエラー。(おそらく)デスクトップPCのみに有効。
仮想メモリの設定を変更する
コントロールパネル>システム>システムの詳細設定>詳細設定タブ>「パフォーマンス」欄の設定>詳細設定タブ>仮想メモリ>変更
「すべてのドライブのページングライフのサイズを自動的に管理する」のチェックを外し、ページングファイルのサイズを調整する。
その他
- ドライバ、BIOSなどの見直し
- 電源プランを「省電力」から「バランス」「高パフォーマンス」に
おわりに
結局、PC設定はどれが効果的なのか分からない。 Windows10として今後改善されるようにも思えないので、我慢ならなくなったらSSDに換えてしまうのが一番良いと思う。
*1:それぞれを点数化できるとよいのだが、効果が無いものが多いのが困る…